愛知県豊田市は、宅配大手のヤマト運輸(東京)と、とよたおいでんバス「稲武・足助線」で26日に本格運用を始めた「貨客混載」事業で、年間30万~40万円の運搬料金収入を見込んでいるそうです
利用者が少ない路線での収入増や、路線維持につながると期待しています
今後は、他の路線での展開も検討していくとの事
貨客混載は、乗り合いバスに宅配便の荷物を載せて乗客と一緒に運ぶ仕組みです
この日、豊田市足助町の宮町駐車場で出発式が開かれました
太田稔彦市長は「他の市内地域でも可能性が見いだせると期待している」と、他路線への運用拡大への思いをにじませました。
豊田市は、おいでんバスと「地域バス」の運行経費から収入を差し引いた不足分を負担。
中山間地などで利用者が少ない路線もあります
貨客混載で、豊田市の負担金を減らしたり、路線維持の効果を期待しています。
実施するのは火-土曜日の午後2時55分に「足助病院」(岩神町)のバス停を発車して、「どんぐりの湯前」(武節町)に向かう一便です
豊田市とヤマト運輸は、この路線で昨年8月から今年1月まで実証実験をしてきました。
市交通政策課によりますと、実験中に実施したバス利用者へのアンケートで「乗車に不便か」を尋ねたところ、答えられた28人の内、24人が「不便ではない」と回答された様です。豊田市は、貨客混載におおむね理解を得たと判断しました
ただ、昨年8~10月の間の68日に、荷物を運んだのは19日間(実施率28%)にとどまり、1日当たり平均約10個でした。
行楽シーズンなど季節により、バスの運行時間に合わせて荷物を積む事が困難だったのが理由といい、今後は改善策を講じて実施率の向上を目指すそうです
一方で、ヤマト運輸は、宅配担当者が荷物の配送拠点に戻る時間が80分短縮できると見込んでいるとの事。
出発式で、ヤマト運輸の中部支社長は「運送時間の短縮分を、地域住民の皆さんにどういった貢献が出来るか市と模索していく」と挨拶されました。高齢者の安否確認などで、豊田市との連携を考えている様です
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