会場の「国立文楽劇場」



「国立文楽劇場」、初めて入りました~
昭和30年12月に旗揚げした、上方落語で現存する最古の落語会「上方落語をきく会」は、今回で通算121回目の開催!
ワタクシが会場に足を運んだのはなんと!3年ぶりであります。
一昨年と去年はラジオで楽しみました。



▼昼の部 演目
「 宿屋町 」桂二豆
「 あの人どこ行くの? 」桂三実
「 阿弥陀池 」桂りょうば
「 花ねじ 」笑福亭たま
「 ちりとてちん 」桂南天
  中入り
「 てれすこ 」笑福亭松喬
「 吉野狐 」林家菊丸



放送には載らない開口一番は桂二豆さん「 宿屋町 」

 


「上方落語をきく会」の長い歴史の中でもおそらく初の金髪の落語家三実さん
金髪の落語家、ドクターイエロー並に珍しいです(笑)
名前の漢字ですが、「三」は漢数字の「三」、「実」は…「たかし、実はお父ちゃん、お前のホンマのお父ちゃんとちゃうねん」の「実」です(笑)

落語は、天王寺から池田のおばあちゃん家まで初めてひとりで行く小学生の様子を描いた創作落語「 あの人どこ行くの? 」
駅で同級生の女の子とバッタリ出会い、二人で一緒に行くことに…
めちゃくちゃ洞察力あるユキちゃん(笑)
なんか知らんけど、荷物多いタカラヅカを観に行く人(笑)


続いて、上方落語界のサラブレッドりょうばさん
今夜、しごきの会で三席ネタおろしする二葉ちゃんのインタビューに、二年前のりょうばさんのしごきの会のこと書いてあった。
あれね~ネタおろし言いながらねえ、どっかでゼッタイ10回くらいやってると思います ← やってません!(笑)
 

落語は「 阿弥陀池 」
"たい"をかわすのが鯛じゃなくて国のタイで、その後の心ゾウのとこが「タイに行ったら人乗せたり…」と繋がってていいね。
隣りの席のおっちゃんが「お父さん(枝雀)そっくりやなあ~」て言うてはった。
これが血統というものなんですかね…まだ芸歴10年もないと思いますが、スゴいんです!
まさにサラブレッドです!

 


そして問題?!の、地味な衣装(めちゃド派手)の笑福亭たまさん
昭和の時代はグレーゾーンがあったが、今はそれがない。
例えば、昭和は反社と一般人との間にグレーゾーンがあった!
そのグレーゾーンが…芸人!
明治時代を舞台にしたドラマ、取り立てに来るの○○芸能とか○○興業(笑)
ところでこのはなし、(ABCの)コンプライアンス的に大丈夫なの?(笑)
 

落語は爆笑のヒネりにヒネった、ヒネにたおした「 花ねじ 」
どこにも所属せず、フリーでやってるたまさんはなんと!京大卒なんですよ。

 

 

中トリは、吉本興業でも松竹芸能でもない!唯一白い(笑)米朝事務所所属の南天さん

たまさんに続きノリにノッた爆笑の「 ちりとてちん 」

腐った豆腐を混ぜた箸を舐めそうになり「おっと危ない!」(笑)

ブワッハー!ザビエル!ザビエ~~ル!(笑)

翌週の【ドキハキ】で「ザビエル見つけた時、これはもう悪魔のボタンを手に入れてしまった…」って思たて(笑)

 

 

中入り後は、グレーな松竹芸能所属(笑)の松喬さん
先程の南天さん「 ちりとてちん 」にも長崎が出てきますが、松喬さんがこれからする「 てれすこ 」も長崎が舞台の噺。
「(南天さんは)よ~あんな嘘八百の長崎の噺しましたな…」(笑)
松喬さんはもっとええかげんな長崎の噺します(笑)

大浦の港で珍魚が獲れた。
珍しい魚で珍魚、珍しいサルは?! → チンパンジー(笑)
その珍魚の名前がわからない…。

そうだ、頭がいいと評判の長崎奉行遠山景晋(とおやまかげくに)に聞いてみよう!
遠山景晋遠山の金さん(遠山金四郎景元)のおとっつあん!
金さんの決めゼリフ「これにて一件落着」は、おとっつあんである遠山景晋が長崎奉行時代に残した速記本に書かれていた言葉。
面白い噺ですねえ~


トリは菊丸さん
本来ならばトリは松喬さんがとるところを、松喬さんの提案で「この案がABCに通ったらすんなり受けてくれよ」と言われてのトリだそうです。
トリのネタは、松喬さんでもレコードでしかきいたことないという「 吉野狐 」
「 吉野狐 」の作者はなんと!二代目林家菊丸
なので、三代目としてはこれはやらないと!と思ったそうです。
師匠の染丸に相談したら「昔、松之助師匠がやってたから相談行け」といわれ、お願いに行くと…
「ん…なにい、吉野狐え?!あんなもんやらんでええわ~ほんまに…しょうがないな~」
とかなんとか言うて稽古してくれたそうですよ(笑)
吉野のくずであんを作るから、あんかけうどんは吉野
信太(しのだ)の森の白狐の伝説から、きつねうどんは信太
洒落たさげやなあ!

 

後日、ABCラジオ【日曜落語~なみはや亭~】で、この日の事をおっしゃってましたが、後半はほとんど覚えてなくて、台本にない台詞もしゃべってたとか。

スポーツで言う"ゾーンに入った"ような感じやったそうです。
きっとこの噺は菊丸と言えば「 吉野狐 」と言われるような菊丸さんの代表作になるんじゃないか…そんなことを会場にいた皆さん思ったことでしょう。

 

 

ちなみに~!「 てれすこ 」「 吉野狐 」も、「上方落語をきく会」121回の歴史で、初めて出てきた噺だそうですよ!