鎌倉幕府を開いた源頼朝
源頼朝の死後、「尼将軍」ともいわれた妻の北条政子が、供養の為に寄進したと伝わる鉄塔が、岐阜県垂井町宮代の朝倉山真禅院にあります
現在放映中のＮＨＫ大河ドラマ「鎌倉殿の１３人」では、源頼朝と政子の夫婦愛が描かれています
源頼朝と政子、２人に深く関係するものが垂井町に残っているのです
この鉄塔は、高さ約1・8メートルの二層構造です。表面に菩薩（ぼさつ）と四天王像が彫られています。垂井町史などによりますと、元は主軸と屋根を重ね合わせた三層構造で、上部に「九輪」と呼ばれる装飾もあったようです。1956（昭和31）年に、県重要文化財に指定されています
古文書「新撰（しんせん）美濃志」に鉄塔に関する記述があり、政子を示す「鎌倉二位尼の建立」とあります。政子が源頼朝の菩提（ぼだい）を弔う為、全国の社寺に寄進した一つとされています。
室町時代の1398年に美濃の守護、土岐頼益の命により造り直して、長い間南宮大社の境内に安置されていました。明治初年の神仏分離に伴い南宮大社から寺院が切り離され、真禅院が建てられました。鉄塔はその際、現在の場所に移されたそうです。
鉄塔は関ケ原の戦い（1600年）にも縁があります。南宮山に陣取っていた西軍の長宗我部盛親が鉄塔を見つけて、煮炊きに使ったという言い伝えがあります。真偽は諸説ありますが、住職さんは「鋳物の専門家に見て貰った所、縦に割れたヒビが複数見つかった。煮炊きの際に加熱して出来たものかもしれない」と話されてみえます。
1988年から翌年にかけて、奈良県の文化財研究所で錆止めなどの修繕が施されました。現在は日当たりを避ける為に専用の堂が建てられて、二枚の扉越しにその姿を見る事が出来ます。
町タルイピアセンターは、この鉄塔を展示する企画展を秋頃に予定しているそうですよ
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