提出物は全て揃っている。
来ていく服も完璧。
天気も良い。
でも朝、起きられない。
身体にムチ打って、根性で立ち上がる。
のそのそと着替える。
味のしないパサパサのトーストをコーヒーと一緒に流し込む。
ダメだ、行けない。
気分は重く、身体は鉛のように重たい。
「もう、いいや、やめた、」
自分自身に嫌悪感を抱きながら
もうどうでもいい!という投げやり感。
なんて言い訳しようと頭はグルグルと回ってる。
服を脱ぎ捨てて、また布団に戻る。
階下では両親が何やら怒っている。
あれはいったいなんだったんだろう?と自分でも不思議すぎる。
さっさと着替えて行けば、何てことはない爽やかな朝だ。
言い訳する必要もない。
自分を嫌いになる必要もない。
それなのに、わざわざつらい方を選択する。
自分に対するいじめ。
でも、それがいつの間にかなくなって行く。
朝、言われなくても同じ時間に起きて、
身体が勝手に動き出す。
毎朝のルーティーン。
薬のせいなのか?
精神科で処方された眠剤でぐっすり眠れていたとしても起きられない朝があった。
睡眠不足でも起きられた朝があった。
いつの間にか、睡眠薬から睡眠導入剤になり、安定剤になり、
緊張をほぐす薬になり、その薬も4分割するようになり、
飲み忘れても変わらない日常になったころに精神科から追放された。
そういえば、自分で実験したことがある。
一番眠れなかった頃に処方されたサイレースとベゲタミン。
医師が言った。
「この組み合わせで僕が飲んだとしたら、丸2日くらいガーガーと寝てしまうよ。」
なんと、この言葉を私は覚えていて
元気になった頃に試してみた。(←アホ)
たまたま手元にあった飲み残したベゲタミン。
夜、寝る前に飲んでみた。
翌朝、びくとも動かなくなった私に夫は大騒ぎをして救急車を呼んでしまった。
意識朦朧の中、私は救急隊員に
「ベゲタミンを飲んだ」
と告白すると、自殺を図ったと勘違いされ胃洗浄をされた。
口からチューブを突っ込んで、何やら液体を流し込まれる。
意識がはっきりしてきて、私は胃洗浄をしてくれた医師に告白した。
「ベゲタミンの効果を試してみたんです。本当に丸2日間も寝てしまうのかどうか。予想では私にはベゲタミンに対する耐性がついているはずだから、そんなに寝てしまうとは思わなかったんです。」
もちろん、こってり絞られてから解放された。
もう絶対にあんなことはしない。
あの時の夫の表情。
あまりにパニックになった夫はなぜがマグカップを持ったまま救急車に乗り、
マグカップを持ったまま病院内をウロウロしていた、
そんなわけなので、ドタキャン・行く行く詐欺はそのうちに終わります。
今は立派な時間厳守のおばさんになりました。
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