不動心とは、普通に考えると何が起こっても心が乱れない、と捉えがちですが少し違うようです。笑いたいときには笑うし、泣きたいときには泣くことを否定するものではないようです。心が乱れないようにすることが一番だとすれば、外界のことを「見ざる」「言わざる」「聞かざる」でシャットアウトスれっばよいのです。感情を抜きにするのが一番だと言うことになりますが、それだと人生はつまらないものになります。

 そこで不動心とは、どんな心持ちなのかというと、喜んでもいいし、悲しんでもいいのですが、そこに「停留」しないことなのだそうです。

 参考文献 細川晋輔 「禅の調べ」