5月2日から1級キャリアコンサルティング技能検定実技試験対策講座をZOOMで開始しました。
今日5月5日「子どもの日」まで5名の方を個別指導していますが、第13回の検定試験が終了してから2ヶ月ぐらいが経過していますので、皆さん受検モードにはなっていないようです。
そういうタンタンもZOOMの操作を忘れていたりで、受検者の皆さんも空白の時間があると論述の解き方や面接の進め方など検定に関することを最初から始め直さないといけなくなります。
タンタンミーティングは、5月に2回実施しますので、これを機会にして受検モードにしていきましょう。
アメブロの投稿については、度々、お休みしていますが、現在、論述の個別指導を開始しましたので、指導(論述添削や振り返り等)させていただいている方に集中したいと考え、そのような投稿状態にあります。
アメブロの読者の方には、ご迷惑をおかけすることになりますが、ご容赦ください。
さて、今日はこれまで3回にわたって投稿した第13回1級キャリアコンサルティング実技(論述)試験の設問についての考えを述べていきます。
今回は問4の設問「事例相談者の相談者への対応についての問題だと思うこと」です。
2023年度後期1級実技(論述)試験、採点官から観た受検者の傾向には、下記の意見が寄せられています。
■「事例相談者の相談者への対応について「問題」だと思うこと」について
・キャリアコンサルタント視点での事例相談者の問題把握については、やや抽象的な表現は見られましたが、概ね適切に捉えられている印象でした。
・一方で、事例相談者の「問題(課題)」について、事例に書かれている文章をなぞっただけの解答も少なくなく、事前に傾向と対策のようなものをご用意されている方が多いのではと感じました。
今回の事例の事例相談者は、自身もシステムエンジニアであったことから、その経験に基づく話が多い印象です。
事例指導者は相談内容そのものを把握しようと努めることも大切ですが、事例相談者の成長のための指導ですので、「キャリアコンサルタント(事例相談者)がどのような対応をし、何が起こったか」を掴み取っていただきたいと思います。
第12回の必須問題問2,選択問題問1の内容は以下の通りです。
【必須問題】
問2 この事例相談者の相談者Aへの対応について、どのような問題があるか、あなたの考えを記述せよ。(15 点)
【選択問題】
問1 この事例相談者が抱えている問題は何か、あなたの考えを記述せよ。(10点)
そして、第13回の設問が次の通りです。
問4 事例相談者Bの相談者Aへの対応について「問題」だと思うことは何か。事例に基づいて記述せよ。(25点)
前半の内容は、第12回の必須問2の設問とほぼ同じだと思われます。
違うところは、「事例に基づいて記述せよ」という箇所です。
このことと採点官のアンケートにある
事例相談者の「問題(課題)」について、事例に書かれている文章をなぞっただけの解答も少なくなく、事前に傾向と対策のようなものをご用意されている方が多いのではと感じました。
この文章から推測できることは、事前に練習したテンプレートに今回の事例を引用して当てはめただけの解答が多かったということではないでしょうか。
「事例に基づいて」ということを素直に捉えると、事例記録の文章や言葉をそのまま用いてというように理解することが一般的だと思うのですが、実は採点官の考えていることは違うことを言っているのです。
そのことは説明していませんので、アンケートの中から推測することしかできませんが、それは次の文章にヒントが託されているのです。
「キャリアコンサルタント(事例相談者)がどのような対応をし、何が起こったか」
この文章からは、キャリアコンサルタントの対応で、相談者と事例相談者に何が起こったのかということを暗に言っているのです。
それは、第12回必須問2の設問である
「事例相談者の相談者についての対応」(対応指導)
選択問1の設問である
「事例相談者が抱えている問題」(育成指導)
この2つの問題が、今回の書式変更により「キャリアコンサルタントと事例相談者の対応」に集約されているのです。
このような問題作成者の意図を読み取って、今回の問4の設問の解答を考えることが必要だと考えます。
いわゆる「対応指導」の問題から「育成指導」の問題につなげる解答をしなければならないのです。
つまりキャリアコンサルタントの対応の不足から、事例相談者の抱えている本質的な問題に言い及ばなければならなくなったので、受検者は解答に一貫性を持つことと相談者とキャリアコンサルタントおよび事例相談者について個別性を持った受検者の解答が求められているのです。
以上のようなことを考えてみました。
受検者の皆さんは、どのようにお考えですか。