今回も中華イヤフォンのお話。そう、また買ってしまいました。
完全に沼りましたな( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \
ドライバの種類や数の違いで一つ一つに個性があって本当に面白いんです。耳は一セットしかないのに何やってるんでしょうね。
自分でも驚くのですが、今回紹介するものの他にまだあと3つ届きます(1111セールが全部悪い!)でも、全部あわせてもソニーやBOSEの高級品1本の値段には遠く及ばぬわずかとも言える金額。いいんです、安く多く楽しめる。これぞ中華イヤフォン遊びの醍醐味。
さて、そんな沼野郎が今回買ったのはずっと欲しかったKZ ZAX、片側8ドライバ搭載の高性能モデルです。
購入動機としてまず一番にあげられるのは某柑橘系魚類の方のレビューで「最強の空間表現」と称されていたからなんですよね。私、ZNAを買った時もそうだったんですが、音場が広く、爽快感のあるイヤフォンを好みます。なので「そういわれたら買うしかないじゃん」と安くなるのを待っていたのですがアリエクの1111セールでこの値段を下回ったら買おうと思う4000円を切るという価格になってしまったのでつい買ってしまったのでした。
注文してから一週間。アリエクの追跡情報ではまだ中国を出ていないはずなのに突如届いてしまったZAX。まずは外見からみていきましょう。
右の黒いのが今回届いたZAXの箱なんですが、なんか立派な箱に入っていましたよ。高級機と思われるPR3がこれなのにどういうこと?と思って調べてみたらこの機種、3年前発売のもので当時はこっちの方が標準的なものだったみたいです。最近になるにつれてコストダウンか標準化が進んだのか小型のものが採用されるようになったみたい。
蓋を開けるとスポンジにおさめられた本体がお目見え。うん、なんかいいですよね、こういうの。ちょっといいモノを買った感があってウキウキします。それにしても気になる下のプレート・・・
え、なになに?日本の漢字で書くと「十六単元圏鉄耳机」でいいんですかね?イヤフォンって耳机なんだ( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェー
16ユニット内蔵のイヤフォンということが誇らしげに掲げられております。綺麗ですが貼り付けが曲がってます。なおしたいっ!
内容物は銀メッキ線のケーブルとシリコン製のイヤーチップS、Mサイズ。Mは本体にセットされていました。
例に漏れずこのケーブル、クサクサの臭なので使わずに放置。TRN Redチェーンを使用します。
本体の色はこんな感じ。黒も選べたんですがこの青色が綺麗で気に入ったのでシルバーにしてみました。実物は思っていたよりも落ち着いた青でさらに気に入りました。本体はほとんどプラスチックで結構軽量。8個もドライバが入っているのにZNAと同じくらいの重さに感じました。
というわけで前置きが長くなりましたが試聴してみました。(一時間ほどエージングプログラム使用による簡易エージング済み)
まずはクラシック系の曲ということでドラゴンクエストIVから導かれしものたち~終曲(N響版)を再生。
ふむふむ、大太鼓の音もコントラバスの音もズシンとしっかり響くし芯のある響きで低音は十分。中高音のストリングスも薄くなっていないし、後半ホルンのオブリガートも気持よく吠えて聞こえて満足。何よりレビューで言われていた通り宙に浮いたふわふわした空間で様々な楽器が広めの空間に配置されている感じで爽快感のある響きがします。
超大編成のクラシック代表としてマーラーの交響曲2番の最終楽章を再生。すっごく広い空間を表現できていてこれは楽しい。続けてラヴェルのピアノコンチェルトも聴いてみたのですがこちらはピアノが若干とげとげしい感じに。恐らく他のイヤフォン達に比べると高音が鋭く再生されるせいなのかなと。シンバルなどの鳴り物が耳に刺さる感じもある高音強めなのが気になりますが総じてバランス良く、クラシックも十分に楽しめるイヤフォンであると感じました。
じゃぁポップスはどうなのか?と前回も使った鷹嶺ルイさんのオーバードでチェック。ん?思ってたのとなんか違う。ボーカル弱め?引っ込んで聞こえる。冒頭の低音ピアノやベースはちょっと固めな音ではあるけれど十分に再生されていて気持ちがいいんだけど肝心の歌声が引っ込み気味だし楽器達が散らかって聞こえてなんだかまとまりが悪い。言葉を選ばずにいうならばなんか薄っぺらい。ドンシャリ具合が今までに買ってきたものの中で一番強く、クラシックではいい感じに聞こえる広大な音場がポップスではなんだか密度薄く迫力に欠ける音に聞こえてしまっている、そんな印象です。広大な音場が広がって悪くはないし他に比べるものがなければ十分いい音に聞こえるとは思うんですが、比較対象がツヤ潤なPR3にサブベースしっかりZNAなので特にそう感じてしまったのではないかと。ポップスを聴くなら私はZNAの方が好きかなぁ・・・値段半額なのにZNAの方がいいと思うなんて不思議。
私的ファーストインプレッションとしてはボーカル曲には不向きだけれどクラシックなど大きな楽器編成の広大な空間を求める曲にはばっちりあう、そんな印象でした。あえて音響特性とかみないで聴いているのですが恐らく中音抑えられていて高音の鳴り物あたりがなるあたりが他のより強めに出るイヤフォンなんじゃないかと。まさに寒色系イヤフォンってことでKZらしい味付けなのでしょう。
とても広い空間表現が楽しめるので今後も使い続けたいイヤフォンだなと思いました。ちなみに付属のシリコンイヤーピースはなんだかフィット感が悪いしどのサイズでも圧迫感を感じたのでT-Ear Tipsに交換しちゃいました。足りなくなってきたのでイヤーピースも追加しないといけないな。
通算6本目の中華イヤフォンは8ドライバ搭載の高級機だったのですが期待していたのとはちょっと違う感じでした。いやぁ、これだから楽しい。実際に聴いてみなきゃわからないので買うしかないんだよ。
中華イヤフォン沼は想像以上に深い沼なのでした。
投稿後追記
と、投稿した後も続けて試聴は続けていたのですが、これ、妙に癖になる音場空間で聞き続けるにつれ印象がどんどんよくなっています。広がり感があるので聴き疲れしないんですよ。しばらくZAXを聴いた後にあれだけ気に入っていたPR3に戻ってみたらちょっとくどく感じちゃったりして・・・
いやぁ、やっぱりファーストインプレッションで書くのは危ないですね。もう少し印象が固まってから書くべきなのかもしれないです。