序文 林誠司
「海光」同人の堤きこさんが第一句集を出版されました。おめでとうございます。
収録句より
風花や母は楽しく徘徊す
美容師はおしゃべり上手文化の日
春光や優先席は座らずに
待たせても待つのはきらひ夏の月
カーテンの向うは春や夫婦膳
遠き日のまぶしかつたよ君の汗
風薫る組体操のてつぺんで
ごめんねは魔法の言葉若葉風
エプロンで手をふきながら年明ける
ほどのよき道のりでした花御堂
ここちよき夫のあひづち月おぼろ
行列の前から二番目春来る
花木槿八十路の顔になりました
とても素直な人物像が浮かびます。
隠すことなく、飾ることなく、否定することもない。柔らかく包み込むようにしてくれる朗らかさを感じます。抗わず、誰にもにこやかだからこそその周りには人が集まってくるのでしょう。
家族に与える愛、そして分け隔てない善意を持ち合わせている。人との時間を楽しむのも作者の生きる力の源泉なのですね。
俳句に向き合う真剣さも人一倍のようです。
まだまだ、詠いたいものがいっぱいあるようです。
いつまでもお元気で^_^
ますますのご活躍を期待しています。
