Bento Boxは今や世界的に
認知されつつある単語と
なってきている。

流石にSushi程ではないが、
Yuzu 程度の知名度はあると思う。

お弁当には必ず想いがつまる。

日々のお弁当
ハレの日のお弁当
楽屋弁当(?)
そして駅弁

旅の思い出や、旅立ち、帰省に
華を添えてくれる存在で
遠出をするときは、やはり
サンドウィッチよりも
駅弁を選んでしまう。

その駅弁も、
全国津々浦々のものが
東京で買えるようになった。

好きな駅弁は幾つかあるが、
やはり唯一無二の王道は
シュウマイ弁当だと思う。

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横浜・崎陽軒のこの至宝については
たくさんの方々が
既に色々と書かれているので
今更、僕が書くこともない
とは思いつつも、
やはり避けては通れない。

弁当という文化を
突き詰めた先にたどり着いた答え…

シュウマイ弁当は
一つの完成形である。

まず、手に取ると
経木にしっとりと含まれた
蒸気の面影を感じる

封を開けると
その蓋にしがみつく
米粒たちが愛らしく、
指でつまんで味見してみたくなる

うん。
宴の始まりだ

色とりどりのおかずと
白く輝く俵飯
でも全ては真ん中辺に
歪に並ぶ5つの主役の為にある

からしを少量ずつ
その主役にのせ
プラスチック製となった
醤油を一滴一滴
慎重に垂らしていく

これが、プロローグ
そろそろ列車が
東京駅を発つ頃だ

まずは一幕目
小さなシュウマイは
たくましくも優しい風味で
口内を満たしてくれる

しっかりとした肉感と
芳しい香り
それを包み込む
繊細でつるやかな皮

もっちりとした
歯応えのご飯を
箸に指圧をかけながら
引き剥がし
木の香りと一緒に頬張る

残り4つのシュウマイを支える
名脇役ぶりも素晴らしい
それぞれに違った食感があり
飽きさせない

特筆すべきは
鮪の照り焼き
唐揚げ
卵焼き
そして筍だろうか

それぞれを
バランスよく味わいながら
主役のシュウマイを
ひとつふたつと
食べすすめるうちに
最後の一つとなってしまう

"Ladies and Gentlemen,
we will soon make a brief stop
at Shin-Yokohama."

もうそろそろ新横浜だ

この最後のシュウマイ
横浜への里帰りを
果たさせてやろうか
それとも食べてしまおうか…

新横浜駅のホームを
緩やかに離れていく
車窓を横目に
この幕を閉める

イエローグリーンの
ハイカラな紐を締め直す
エピローグは、
横浜工場生産品でしか
味わえないらしい。

因みにこれ、
東京で買うのと
一味違うという
疑惑もあり。


え?
度々懸案となるあんずは
どうするかって?

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