子育て 絵本の読み聴かせの効用     


  慶應・早稲田等受験ノンペーパークラスでのこと。


 いつも、なかなかやんちゃな男のお子様達が、


その絵本を読んでいる間、とても静かで、本の内容に


明らかに興味を持った様子が見られた。


 その絵本からの題材に似せた内容の短いお話から、


グループで話合いをして、皆で課題の絵を大きな


紙に描く・・・・事を後にする予定でのことであった。


 とても有名なお話で、当然お子様全員が


知っていらっしゃると思ったが、 パーセンテージ


高く、


「知らない」


「読んでもらったことがない」


のお答であった。


まだ、5・6歳のお子様方で、絵本は数えきれない程


世の中にあるので、 それはそんなこともとも。


 但し、小学校受験を控えるお子様方では、


やはり、必ず一度は読んで差し上げて欲しいのは


昔話の類です。


ペーパーレッスンでも、「常識」の領域として、


必ずといって良いほど出題されています。


 これがノンペーパーの領域になると、


その物語を、良く知っていることを前提に


次にやるべき「課題」になることが多いので、


やはり、そのお話を知っているのと、知らないの


とでは、取り組みに違いが出てきます。


 小学校入試事情でいえば、 皆で、


グループでするような場合、


「個」がめだつよりも、


「グループ」の中で、一員としてしっかり役目を


果たすことの方を、評価の基準としているの


ではないかと思います。


 それなので、発表力を問われる時、


①歌   誰でも知っている歌を歌えるようにする。

      誰でも知っている季節の歌は一つふたつ歌えるようにする。


②なぞなぞ → 誰でも知っている簡単ななぞなぞを言えるようにする。


③身体表現 → ラジオ体操の中から易しい動きで、誰でもできるような

           ものを、2つ覚えて、いつでもそれをできるようにする。


④昔話 → 日本・西洋の昔話は、1枚の絵カードを見ただけで、

        何の昔話かを分かるようにしておく。


        日本と西洋の昔話を一つずつぐらい、4場面にした絵を

        描けるようにし、ダイジェスト版としてお話を人前で

        できるようにしておく。


※上記のような内容を入試で出題される時、ほとんどが


  グループで、たとえば5人位(早稲田)の中でする場合、


  どんなにお子様ご自身が難しい事を知っていたり、


  上手に高学年生が歌うような歌をうたえたとしても、


  その日にグループになったお子様の中には、


  「そんなの知らないからできない」


  「そんなのいやだ」


  「・・・・・・・・(反応なし)」


  そんな訳で、与えられた時間内に指示された課題を


  グループとして相談がまとまらなくて・・・


  となります。


   勿論、「個を磨くこと」も大事です。


  初めての場所で、初めてのお友達と・・・となると、


  「個人プレー」ではなく、 「グループの一員」と


 しての役割の中でも、充分にテスターが見れば、


 「どのようなお子様」かが、分かります。


 毎晩3冊、 絵本を読んで差し上げることの


効用は、ペーパーを夜、眠いのに起こして


させるよりは、ずっと、効果があるかもしれません。


 立教小学校の西村校長先生が、


お招きさせていただいた講演会の中で、


お母様方に、 「おかあさまは、おかあさまの


お役目を」・・・と。 


おかあさまがやさしく、お子様が寝る前に


本をいつも読んでくださったことは、絶対にその後の


小学校生活に、そのお子様の情緒の面で


特に効用がある…とお話してくださって


いました。


 ご家庭の役割と、教室の役割、


良い関係性を持って、子育てをすると、


きっと・・・・と、思います。


 朝方のワールドカップ、凄かったですね!


優勝したドイツチームからでなく、アルゼンチンのメッシが


MVPに選ばれたのは、「個」として、


際立っていたからでしょうか?


でも、チームプレーのサッカー、


トロフィーをいただく彼の表情はあまり・・・。


S. Y