図形構成の問題を解くセンスを磨く
図形は、経験がものをいいます。 最初からペーパー上で問題を解くのはなかなか大変です。
図形を解くための知能の発達がそこまできていないと、どうしてもできません。
ですが、「できない・・」では、入試日はそこまで来ているわけですから、そのままにしておくわけ
にはいきません。
どうするか? 以下のことをトライしても、まだ、「理解できない場合」には、
その問題は、もう少し後にまた、やってみる方が良いですが、「回り道」と思わず、
学習する必要があります。
「図形構成問題」の一例:
1)左側の絵を見てください。 その形(○・△・□ etc.) を作るには、余分な形が一つ
あります。その形に×を付けましょう。
図形の領域でよくある問題の一つです。
さて、この問題を解く時、
どうするか?
「図形」の問題は、「数量」のように、すぐに 「答え」 が出てきません。
①再構成する
②分割する
のどちらかをまず、ペーパー上でやってみなければなりません。
「見ただけで」 どのパーツがどこに入って、要らない片は、「これだ!」と見つけられるレベル
に達するには、相当の能力と経験が必要になります。
実は、1)の問題には、続きがあります。
「そして、要らない形に×を付けたら、 左の形の中に必要な形を鉛筆で線で切って
入れてください」
となります。 そうすると、その問題をするには、
③それぞれの形を同じ様に描く
ことが必要になってきます。
まだ、「図形」センスができていないお子様は、この③の問題が一番難しいと思われます。
要らない形を選べても、 必要な形を、(○・△・□)のなかに線で切って入れ込むことが
できないのです。 大抵、図形構成・分割の場合、 6片・5片の中で1片が必要ないとする
問題が多いです。 5片なら、1片がいらないとすれば、4片を構成すればよいわけですが、
ペーパー上で、いらない片に×をつけることがたとえできたとしても、③の問題になると、
模写力が弱く、すぐとなりに、「その図形」があって、それを同じように模写すればよいのに、
同じ形で入れ込めない(同じ様に書けない)ことで、次に入れるべき形が、自分で描いた
図形が変形していて、余った場所に他のパーツが入らなくたって…といったケースが
非常に多いです。
この一連の作業は、授業時間内ですると、かなりの時間がかかります。
1ページに5つの違った図形があるとすると、 単純計算で、1つに付き10分かけたとしても、
50分、 15分なら、75分・・・となり、 その日の授業の随分の時間を費やすことになります。
しかし、この手順をふんで、いろいろ試行錯誤して答えを見つけるプロセスが、実は、「図形に
強くなる!」秘訣であると思います。
上記の問題で、どうしても分からない時は、
「ペーパーの図形を切ってください」 と言います。 事前に同じ問題を、硬い紙で、パズルに
してありますが、 まずは、自分のペーパーを切ってもらいます。
そして、 パズルにして、考えます。 大体、そんな場合、 お子様方から、
「あー、そうなんだ!」と誰からともなく、感嘆!?の声が聞こえます。
やっと、不消化で気持ちが悪かったのが、すっきりしたような・・・、そんな様子が見られます。
その後、こちらで、予め作っておいた同じ形(不要な物も入っている問題と同じもの)を
出してあげます。 しっかりした硬い紙でできているので、形がくずれなく、 正答がはっきり、
理解できます。
③の模写は、そのパズルを見ながら、もう一度ペーパーの○の中を鉛筆で切っていきます。
大体、そこまですると、 きれいな線で、同じ形を○の中に描くことができ、5片で構成されて
いる図形だということを理解出来るお子様が多いです。
そのあと、駄目押しで、 「良く今の形を覚えておいてください」 「この形はよく、出題され
る形です」
「今度、同じ様な問題が出た時には、あの時の形だった…と思いさせる様に良く見ておいて
ください!」となります。
もうひとつ、ダメ押しで、 こちらが用意したパズルを、「では、今、作ったパズルをばらばらに
して裏にして置いてください」
「もう一度、 パズルをして ○を作ってください。 1分以内です!」 となります。
これで、1分以内にパズル構成できたら、 他の4つの形も同じようにやります。
「図形を好きにさせる」「図形的センスを身につけさせる」・・・・は、最初からペーパーだけでは
なかなか身に付く能力ではありません。「どんなプロセスで作業をすると、答えが導きだせるか」
それを習得できれば、多分、問題ありません。
2歳頃から、少しずつ、段階を踏んで、この領域は力が付いてくると思います。
図形的センスを磨くには、長い時間と、多くの経験が必要になります。
絵パズルは、比較的 図形を線で切ってあるパズルからすると、やり易いです。
絵が助けてくれるからです。 要らなくなった絵ハガキ等を8片~12片に切って、
毎朝、毎晩、2種類ずつ、やらせてみてください。
多分、楽しがってなさってくれると思います。 段々にそれで、「センスが付いてきます」
頃合いを見計らって、少しずつ難易を上げていく・・・そのタイミングが大事です!!!
是非、トライしてください。
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