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miraeの未来予想図

原作&韓国版イタkiss(+日記)が大好きで、日記のその後を妄想してお話書いちゃいました。(≧∇≦)

※イタキス好きな女子(女性)はWelcome
男性の方はごめんなさい(>ω<)お断りさせていただきます




夕食ー

予告通りおばさんは俺のために豪勢な料理を振る舞ってくれた。


おばさんは料理上手で、昔、俺が遊びに来ると、必ず手作りのクッキーやらケーキやらを出してくれた。
あの頃の俺は、それも楽しみでここに遊びにきていたと言っても過言じゃない 


おばさんの手料理、久々だなぁ。


なんて思いながら、テーブルに並びきらないくらいの品数の中から、まずはオムレツに手を伸ばす


おばさんの作るオムレツはふわとろで最高なんだよな♪


《ガリッ》


ガリッ?おかしな音と共に、口の中にとうてい玉子とは思えない感覚が広がる


おばさんも若く見えても年をとったんだな。うっかり殻が混じってしまったのだろう

そう思いながら別の皿に箸を伸ばす


((ん゛?!)) 


いやいや


((ウ゛ッ!!))



どうしたのか、ものによっては焦げていたり、生煮えだったりで正直食べられたものじゃない物体が混じってる。


これは歳云々の問題じゃないぞ?
どうしちまったんだ?

俺はおばさんが何かしらの病気にかかっているのではないかと心配になった。


だが誰も何も言わない…


みんな見てみぬふりをしてるのか??


そう思ってよくよく観察してみると、その奇妙な物体に手を伸ばすのはスンジョだけだった。


そしてスンジョが食べる様子を奥さんはにこにこと眺めている(見惚れてる)


なるほど…この奇っ怪なものをつくったのはおばさんでなく、きっとスンジョの奥さんなんだろう

妙に納得してしまった。


しかも誰も文句を言わないところを見ると、コレは失敗じゃなく、彼女の〔実力〕のようだ


なんとも恐ろしい


それにしても、スンジョよ…
よくこんなモノを平然と食べられるな。


こんな料理を作るくらいだ。
奥さんの味覚は論外(決めつけ)として、長年おばさんの美味い料理を食べてきたスンジョにとっては拷問以外のなにものでもないだろうに


顔色ひとつ変えずに食べてるのは〔慣れ〕か、はたまたそれほど彼女を〔愛してる〕ってことなのか?


俺が知ってるスンジョなら、きっと、二度と料理をしたくなくなるくらい冷淡な言葉で切り捨てていたに違いない。


だが、目の前にいるスンジョは、この料理と言えない物体を黙々と食べすすめている。


人ってこんなに変われるもんなんだな…



スンジョの変化に感心しつつ、俺は奥さんが作ったであろう物体を避け、おばさんが作った料理にだけ箸をのばした。



夕食後ー

テス:“それじゃあおばさん、ごちそうさまでした。”

グミママ:“テスくん本当に帰っちゃうの?泊まっていけばいいのに~”

テス:“すみません、帰ってやらなきゃならないことがあるんで。また、次の機会にお邪魔させてください。”

グミママ:“そぉなの?なら仕方ないわね。”(残念)


これ以上この家にいるのは危険だと判断した俺は、夕飯を食べ終わると、適当な理由をつけてこの家からの脱出をはかる。


スンジョ:“今日は悪かったな。”

テス:“いいさ。それよりこの服…”

スンジョ:“今度でいい。”


『捨てとけ。』でなく『今度でいい。』か。
それは〈また会おう〉という
ひねくれたスンジョなりの言い回し


そういうとこは変わらないんだな。
なんだか少しホッとした。


テス:“わかった。じゃあ、次会うときに返すよ。”

スンジョ:“あぁ。”


スンジョに別れの挨拶をすませ、帰ろうとしていた俺は、おばさんに呼び止められた。


グミママ:“テスくん! これ。持って帰ってちょうだい”


おばさんに紙袋を渡された。

中をみると、さっき縮んだシャツと同じものが用意されていた


テス:“これって!”


グミママ:“細かいことは気にしないの♪”
“またいつでも遊びにいらっしゃい♡”


おばさんは明るい笑顔で俺を見送ってくれた。


おばさんに一礼して俺はスンジョの家を後にした。



大通りに出ると、俺はタクシーを捕まえる。

タクシーの中、俺はもう一度紙袋の中身を確認する。
やはり同じブランドのもの、サイズも合ってる。

ブランドのロゴなど入ってないシンプルなものだから、ブランド名やサイズを確認出来たのは奥さんが見せたあの一瞬

その後は2人ともキッチンで作業していたし、あれだけの品数を作るなら時間だってかかったはずだ。

一体いつのまに??

正直不思議でたまらないが、こういうところを見せられると、やはりおばさんは天才ペク・スンジョを産んだ人なんだよなぁと思わざるをえない。




〔テスの部屋〕

うちに帰り、部屋着に着替えた俺は、借りたスンジョの服を洗濯機へと放り込み、いつものようにグラスにワインを注いだ。


やはり自分の家は落ち着く…


ワインを飲みながら、俺は今日あった出来事を振り返った。


約束をすっぽかされ、おばさんに捕まり、スンジョの家に着けば奥さんは期待はずれだし、コーヒーをかけられ、シャツは縮むわ、怪しい物体を食わされるわ…


思い出しただけでも散々な一日だった。


だけど一番驚いたのは、やはりスンジョが昔よりもだいぶ変わっていたことだ


俺の知ってるスンジョはいつだってクールで、他人に興味が無くて、弱みなんて全く見せない完璧な奴だった。


それが今では優しいパパで(妻には怒鳴る)、妻のために頭を下げ、妻のために考えられない無理もする男になっている。


人間変われば変わるものだ。


あいつが変わったのは、きっと、結婚した(子供が産まれた)からだろうが、なぜスンジョが彼女を妻に選んだのかが俺にはさっぱりわからない。


見た目は平凡、その上ドジで、家事もろくに出来ないときてる。


まぁ、あの猪のような勢いだけは凄かったが、それだって美点とは言い難い。


スンジョもなんだかんだいいながらおばさんには弱かったからな。
やっぱりおばさんを彷彿とさせるあの勢いに押し負けたのだろうか?


答えのでない疑問を考えながら、俺は一人グラスを傾ける。


いつもと同じ、穏やかな1人の時間…
いつもと何も変わらないはずなのに、今日はやけに洗濯機の無機質な音が響いてる。



to be continued…