〈wedding ring ~聖なる誓い~〉
ザワザワ
ガヤガヤ
A:“女は化けるっていうけど、ホントだな”
B:“あぁ、まさかあんなに綺麗になるとはな。”
C:“スタイルだって… 変われば変わるもんだよなぁ” “平凡な奴だったのに”
A:“違う意味では目立ってたけどな(笑)”
BC:““確かに!!””
B:“あんないい女になるなら、俺も唾つけときゃ良かったな。やっぱ天才は見る目もあるってことか~。”
“な、スンジョ!”
馴れ馴れしく俺に話しかけてくるこいつらは、医学部の同期 で、同じグループで勉強した仲間だ。
そして、今話題に上がっているのはもちろんハニのこと…
先月開かれた医学部の同期会ー
そこで
友人A:“俺、来月結婚するから、お前ら来てくれよな。特にスンジョ!お前は既婚者の先輩だからな。絶対来てくれよ!”
そう言われて確かに俺は同意した。
だがそれはあくまでも結婚式に参加するって意味だ。
なのに今俺がいる場所は、小さな居酒屋で、酔っ払い3人に 絡まれている。
仕事を終え、帰ろうとしていたところに突然こいつらが現れて、俺をここにつれてきた。 その時に一緒にいたハニを見て驚いたらしく、こんな話になっている。
確かにあの頃に比べればだいぶ痩せたし、あか抜けて綺麗になった。
うっすらではあるが、化粧もしてるし、あの頃しか知らないこいつらからすれば、〈化けた〉という表現が適切なんだと思う。
だが、根本はあの頃と何も変わっちゃいない。
あいつの魅力は好きなもののためならどこまでも夢中になれ る純粋さだったり、他人を放っておけない優しさだったり、 その心の美しさだ。
なのに、そんなことには目もくれず、見た目だけで判断する低俗さに、俺はただ呆れることしかできない。
なにより、酔っ払いの戯言だとわかっているが、自分の妻を 女として見られ、酒の肴にされるのは気分のいいものではない
スンジョ:“それで?何で俺はここに連れてこられたんだ?”
友人A:“怒るな怒るな。俺には独身最後の夜なんだ。ハメを 外せるのも今日限り、付き合ってくれてもいいだろ?”
そう言って俺に呑めとばかりに酒を突き出す。
仕方なくそれを受け取り飲み干すと、満足したようで、今度はBに呑まそうとなみなみと酒を注いでいる
友人D:“悪いなスンジョ、あいつ、デキ婚でさ。 カッコつけて結婚決めたけど、内心ビビってるんだよ。それを隠したくて飲んでるんだ。だから勘弁してやってくれ。”
もう1人まともなやつがいた。
スンジョ:“そうか…”
男として、責任をとるのは当然だとは思うが、確かに俺も、 医師からハニの妊娠を聞かされたときは、かなりの衝撃を受けた。
既に結婚していた俺でもそうだったんだから、ビビるのも無理はないか…
友人D:“お前も確か子供がいたよな?娘だったか?いくつになったんだ?”
スンジョ:“7つだ。”
友人D:“もうそんなになるのか。 お前もオ・ハニもそんな大きな子がいるようにはとても見え ないぞ。”
“あいつらじゃないが、確かにオ・ハニの変わりようには驚かされたよ。”
“あれだけ綺麗なら、おまえも心配がつきないだろ?”
スンジョ:“別に。”
友人D:“(ボソッ)素直じゃないな…昔から”
スンジョ:“何か言ったか?”
友人D:“いや、おまえらしいよ。”
友人A:“おまえら何話してんだ。ほら、もっと飲めよ~”
友人BC:““そうだそうだ付き合いわりーぞー””
友人A:“今日は朝まで呑むぞ~!!”
友人BC:““お~!!””
友人D:“いい加減にしとけよ。おまえ、明日結婚式だろ? 新郎が酔っ払ってる結婚式なんて目も当てられない。”
Dとともに酔っ払いをホテルに送り届け、俺は帰路についた
心配…か…
アイツは、昔も今も俺しか見てないことはわかってる。
その上、鈍感だから、好意を寄せられても気付かない。
(※気づく前にスンジョが排除してる)
だから、あいつの心変わりを心配する事はない。
だが、その鈍感さと人を疑うことを知らない無防備さが、俺には危なっかしくて仕方ない。
…なんて、
この俺がそんな風に思ってるなんてこと、
たとえ信頼出来る友人だろうと、言えるわけがないだろ。
なんだか無性にハニの顔が見たくなって、俺は家路を急いだ
to be continue…