どれくらい走ったのだろう、
家と反対方向にあるバス停で、雨宿りしてるハニを見つけた
良かった…
-ハニ目線-
はぁ~。あたしなにやってんだろう。
家に帰りづらくて、フラフラして、挙げ句の果てに雨が降り出して、本当に帰れなくなって…。
きっとみんな心配してる…
でも今更帰ってなんて言えばいいの?
赤ちゃんちゃんと育ってないかもしれないなんて言えないよ。
あたしのせいなのに…皆まで悲しい顔させたくない。
俯いて、そんなことを考えていたら、上から突然話しかけられた。
その聞き慣れた声に、あたしは顔をあげた
スンジョ:“妊婦がこんなとこでなに油売ってんだ。”
ハニ:“スンジョくん”
スンジョ:“とうとう帰り道までわからなくなったのか?”
ハニ:“ごめんなさい。あたし…”
(どうしよう?やっぱり言いにくいよ。…でも
、)
スンジョ:“もういいから。何もいうな。
お前が無事なら、それでいい。”
頭を撫でてやるスンジョ
スンジョ:“体は何ともないか?”
優しい言葉に涙が溢れるハニ
ハニ:“ごめんなさい…怖かったの。…赤ちゃん…
…あたしのせいで…”
泣きじゃくりうまく言葉がでないハニ
ハニ:“…あたしが無理したから…赤ちゃん…まだ動かなくて…このまま…流産しちゃったらどうしようって”
スンジョ:“バカ!お前は母親だろ!母親が流産なんて口にするな!”
言葉を遮るスンジョの怒声に、びっくりして涙が止まった
スンジョ:“俺とお前の子なんだ。流産なんてするはずないだろ!お前に似て、マイペースなだけだ。そのうち元気に動き出すさ。”
ハニ:“スンジョくん…”
スンジョ:“俺も悪かったよ”
“偉そうなこと言っておいて、お前一人に押しつけて、こんなんじゃ夫としても、父親としても失格だな。”
否定するように首を振るハニ
スンジョ:“だから、これからは、不安なことは隠さずちゃんと俺に言え、ちゃんと聞くから。”
“俺たち2人のことだ。お前1人で抱え込むな。”
“お前の不安はぜんぶ、俺が受け止めてやるから。”
“…次の検診は、一緒に行こう。”
涙が溢れた
ハニ:“スンジョくん!”
抱きつくハニ
スンジョ:“ごめんな”
泣いてるハニを抱きしめるスンジョ
«ポコン»
ハニ:“あれ?!”
スンジョ:“なんだ?どうした?”
«ポコン»
ハニ:“動いた!”
“今赤ちゃんが動いたの!”
“動いた。動いた!ちゃんと生きてる。この子、あたしのおなかの中でちゃんと育ってるんだ”
“嬉しい!!”
両手を口元に当て、今にも飛び跳ねそうなハニ。
スンジョ:“お、おい嬉しいのはわかったから、飛び跳ねるなよ
赤ん坊がビックリするだろ。”
ハニ:“うん。うん!”
何度も頷くハニ。
帰ってお母さんに報告すると、大喜びしてくれ、その日は胎動おめでとうパーティーになった
初めて胎動を感じて、スンジョ君のあんな優しい言葉も聞けて、あたしのことに、みんなが喜んでくれて、さっきまであんなに悩んでいたのが嘘みたいに幸せな気持ちでいっぱいになった。
《翌月》
7ヶ月検診を受けに、スンジョ君と2人で産婦人科に行った。
スンジョ君と2人だからか、赤ちゃんの胎動を確認できたからなのか、なんだか今日は足取りが軽い。
あれから、少しずつだけど、お腹も大きくなってきて、ちょっとは妊婦らしくなった気がする。
病院、診察室ー
初めて3Dで赤ちゃんを見せてもらった。
エコーで見るのと全然違う。粘土のように見えるけど、はっきり赤ちゃんが確認できる。
あまりのリアルさに、スンジョ君も驚いてた。(笑)
画面を見ながら、あたしのお腹の中に、この子がいるんだと思うと、嬉しくて、もっと自分の体を大切にしなきゃと思えた。
«ポコン»
あの日以来しっかり感じるようになった胎動。
画面の中のあなたも同じように動いて、“ママ、もっとしっかりして”と言われている気がして、愛おしくて仕方なかった。
ねぇ赤ちゃん、聞こえてる?
あなたのパパは,とってもとっってもすてきな人なんだよ。
ママは弱くてすぐ不安になっちゃうけど、パパがいてくれるから、もう大丈夫。
だから、あなたはあなたのペースで、ゆっくりでいいから、元気に育ってね。
«ポコン»
!
ふふ、やっぱりスンジョ君の子ね、天才だわ♡
あなたがお腹にいてくれれば、ママは何だってできそう♡
あなたのおかげでママは今とっても幸せ♡
あたしをママに選んでくれてありがとう。
ママ、あなたのことも、看護師の夢も絶対に諦めない。がんばるから、応援してね♡
«ポコン» ~ママ、頑張って~
end.