午後



















私たちはというと、いつものように撮影練習なのだ。
「俺の本音は、瞳と二人で出かけたいんだけど、今外に出たって気温がめっちゃ高いだけだもんね」
私が撮影しながら言うと、まりなも、
「そりゃそうだもん。気温がめっちゃ高い外じゃ、熱中症でぶっ倒れるのは目に見えてるもん」
と言い放ち、リナも、
「うんっ!あたしたちからすれば大事なたー吉を瞳に持って行かれるし、せっかくのチャンスがぶち壊しになるだけじゃん」
と話したが、私は、
「こらっ、瞳に怒られるぞ!」
と言い返した。

「だって、来週あたしたちは里帰りだし、千恵子と久美子と春奈は一足先に来週の金曜日の夜行列車に乗って帰るんだよ」
「いつもの体だし、俺らもお前らから釈放されるだけありがたいものだよ」
「何が釈放?あたしの実家ってあなたの実家のすぐ横出し、あたしの部屋なんてあなたの部屋の真向かいなんだから、しっかりと監視できるんだから」
「あたしはたー吉の実家から少しばかり距離はあるけど、スカイプだってあるんだから」
「あたしも!」
リナや美紀、あやかがこぞっていうので、私も、
「もしかして、スカイプ会議の体で家飲みをするんじゃないだろうな、週末」
と、スカイプを使ってリモート飲み会をするんじゃないだろうなと警戒しながら言った。

それを聞いたゆかりも、
「多分、するんじゃないかなぁ・・・。その時にはラインでみんなに伝えるからよろしくね」
などと、家飲みはリモートでもやる気満々そうな顔で言った。
私はそれに対し、
「あのさ、せっかくの夏休みなんだし、お互いそれぞれの実家でゆっくり骨休めでもしようぜ」
と提案したが、リナは、
「だって、たー吉がいないとあたしはさみしくなるだけだもん。だから、大きい休みってのはすごく嫌いなの。あたしたち、あなたとのしばしの別れってのが超つらいの」
と、自分はさみしがり屋の一面を見せた。