午後
今日はモーテルを借りての撮影だ。
といっても、琴代さんが前もって予約してくれただけでなく、撮影として使うからと事前に説明したことが功を奏してか、2部屋どころか3部屋分確保してくれた。1部屋は撮影用、残り2部屋は控室として使ってもいいということになった。それまでの撮影は外の駐車場にキャンピングカーやロケバスを留置して控室代用として使っていたが、モーテル側が案じてくれたのか、部屋を貸してくれたのは心強い。
衣装担当として同伴することになった萌美とみちるも、グラビアの子に次はこれを着るよう指示を出しつつも、実際着用してみても感想を聞いていた。
今回の衣装として使っているランジェリーは、萌美たちが手掛けたもので、グラビアの子もめっちゃ気に入っていたようだ。プライベートでも買うくらいで、
「やっぱりこのランジェリー、着心地がいいです!」
と、ほめていたようだ。萌美もそれを聞いては、
「あたしたちが手掛けただけあって、担当者みょうりに尽きるわ」
と話し、みちるも、
「たー吉たちの香水との相性、抜群だもん」
と話してくれた。
私はそれを聞いて、
「萌美たちのところとのコラボに最後まで抵抗した人間からすれば、複雑なんだけどね」
と言い放ったが、萌美が私に、
「最後はあたしと一晩ともにして、決意させたんだから」
と言い返した。
私はその直後、おふくろに呼ばれる形で離席したが、リナが入れ替わりに来て、
「たー吉は最初反対してたんだけど、内心では喜んでいたようよ」
と、内心では喜んでいたことを話すと、みちるも、
「あの子、照れてたんだわ」
と言い放った。