今日は濡莉さんのオフィスで仕事だ。
いつもなら、私たちのマンションから通うのだが今回は都内にある萌美たちの会社から通勤なので、いつもと逆の方向、つまり、帰りの方向から通っている。
私からすれば、普段とは違う方向からくるようなものであり、逆に新鮮に感じてしまうのだから不思議だ。

濡莉さんのオフィスに着いた頃には、瞳やまりな、まゆきと合流しいつも通りの仕事をこなすことになる。昨日のことでもちきりだったようで、
「たー吉、昨日は大丈夫だった?」
と、瞳が心配そうな顔で言うので私は、
「ああっ。大丈夫さ」
と、このくらいなら大丈夫だよと答えた。

だが、濡莉さんは、
「瞳さぁ、こういうのを過保護だっちゅうんだよ!」
と、いくらなんでも過保護じゃね?と指摘したが、瞳は、
「たー吉はあたしのダーリンです!妻が夫の心配をするのは当然じゃないですか!」
と言い放ったが、濡莉さんは、
「みんな、同じじゃねえか!あたしだってリナや美紀、まりなやまゆき、さやちゃんたちだって気持ちはみんな一緒じゃん!」
と、気持ち的にはみんな同じだと話し、さらには、
「明日、香水の最新モデルが出るんだろ?こういう時に士気をさげてどうすんだよ」
と、一喝した。

まりなやまゆきはというと、
「たー吉、リナ先輩たちと萌美さんのところへ行ってきたじゃん。そのレポートだってしっかりまとめてもらうんだから」
「そうだよぉ。あたしたちにも知る権利ってのがあるんだから」
と話したが、リナや美紀も、
「あたしたちも同伴したんだから、あたしや美紀もそれをまとめる作業をすることになってるのよ」
と話した。