堀辰雄・作「かげろうの日記」
1937年(昭和12年)に発表されました。
全8章で構成されていますが、16回に分けて朗読します。
平安時代の日記文学『蜻蛉日記』を原典として創作された作品です。
第6話(その3-1)
第6話(その3-1)のあらすじ
「あの方」はたまにお出でになって
しばらく途絶える、という日々が続いていた。
道綱が15歳になったころ。
私は前より一層憂鬱になり、死にたいと願うばかりになったが、
あとに1人残る道綱のことを考え、それも出来なかった。
出家でもしようと、私が独り言のように言うと、
道綱も悲しそうに、自分も法師になると言う。
私はそれを見て、冗談にしてしまおうと、
「そうなって鷹も飼えなくなられたら、どうしますか」
と訊くと、 道綱はいきなり、
自分の飼っている鷹を籠から出して矢のように放してしまった・・・
鷹を放つ
「蜻蛉日記」の有名エピソードのひとつです。
内容も原典と同じです。
道綱は15歳。
そろそろ元服・・・当時なら成年と見做されるお年頃。
そう考えると、年の割には子供っぽいと感じるのですが・・?
道綱のヘタレぶりは
これからも続きます
いや、これからが本骨頂です
来年のNHKの大河。
道綱親子は脇役だけど、そこそこ主要っぽいので
どう描かれるのか??
と~っても楽しみです。