古典の日朗読コンテスト
第15回のテーマは
かなで綴られた日記文学
課題作品の一つ、「蜻蛉日記」の指定図書
新編日本古典文学全集13 小学館刊
解説から、
覚え書きしたい箇所をピックアップします。
【大鏡の「かげろふの日記」】(397ページ)
解説の冒頭です。
「大鏡」という、
藤原兼家伝の中の
息子・藤原道綱と、その母についての記述を、引用します~
二郎君、陸奥守倫寧のぬしも女の腹におはせし君なり、道綱と聞こえし。
大納言までなりて右大将かけたまへりき。
この母君、きはめたる和歌の上手におはしければ、
この殿(兼家)の通はせたまひけるほどのこと。
歌など書き集めて、「かげろふの日記」と名づけて、世にひろめたまへり。
殿のおはしましたりけるに、門をおそくあけければ、
たびたび御消息いひ入れさせたまふに、女君
なげきつつひとり寝る夜のあくるまはいかに久しきものとかは知る
いと興ありと思し召して
げにやげに冬の夜ならぬ真木の戸もおそくあくるは苦しかりけり
~引用ここまで
ざっくり訳しますと
兼家の次男の君は、陸奥守倫寧(むつのかみ ともやす)
の娘からお生まれになった道綱殿と聞いている。
大納言から右大将にまで昇進なされた。
道綱殿の母君は、極めて和歌がお上手だったので
兼家殿がお通いになったほどである。
歌などを書いて集めて「かげろうの日記」と名づけて世に広めた。
兼家殿がいらっしゃったのに、門を遅く開けたと思えば
道綱殿の母君は
なげきつつひとり寝る夜のあくるまはいかに久しきものとかは知る
兼家殿はこれは面白いと思われて
げにやげに冬の夜ならぬ真木の戸もおそくあくるは苦しかりけり
と、返歌した・・・・
・・・・なんとか、ですかね~?
すみません、かなり適当な訳です。
この2首こそ「蜻蛉日記」が
後世に伝わる、代表的なものなんですね
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「新編日本古典文学全集13」
400ページ以上ありますが、
「土佐日記」は70ページほど。
残りは全て「蜻蛉日記」です。