「どうして そんなこと しちゃうの?」
ぼくのおとうさんは、パナソニックっていう すごい会社で はたらいてるんだよ。
ニュースで「たくさんの人が しごとをやめることになった」って聞いて、
おかあさんが ちょっと しんぱいそうな顔をしてた。
ぼく、くわしいことは よくわかんないけど、
会社って、「みんなで がんばるところ」なんじゃないの?
まちをよくしたり、くらしをべんりにしたり、
いろんな人が いっしょに がんばるから すごいものが できるんじゃないの?
なのに、「人が多いから へらす」って、なんで?
おしごとって、そんなに じゃまなの?
がんばってきた人が、「もういいです」って いわれるのって、
なんか かなしいなって思うよ。
ねえ、なんで えらい人は やめなくていいの?
まちがったのは えらい人のほうじゃないの?
どうして えらい人は、「まちがえました」って いわないの?
「しっぱいしちゃったから、みんなで なおそう」って言えば、
もっと いろんな人が 手伝ってくれるかもしれないのに。
おじいちゃんがいってたよ。
「パナソニックをつくった まつしたこうのすけさんって人は、
社員は かぞくだって 思ってたんやで」って。
かぞくって、ふえたら うれしいもんじゃないの?
なんで へらすのが あたりまえみたいになってるの?
いまの パナソニックは、
なんのために がんばってるの?
おかね? テレビにうつる数字?
それとも、まいにち はたらいてる人や、その人のかぞく?
だれの しあわせを いちばんに かんがえてるの?
ほんとうの つよい会社って、
がんばってくれる人を たいせつにできる会社じゃないのかな?
ねえ、おじさんたち。
まちがってるのは、ほんとうに「人の数」なの?
それとも、「人の見かた」なの?