3月18日の取引結果と夜間PTSの動きを踏まえ、3月19日の値動き予測を行いました。配当発表後2日目となる本日の市場は予想外の弱い値動きとなり、今後の展開に影響を与える重要な局面となっています。

3月18日の取引結果分析

3月18日の実際の値動き

3月18日の東洋証券の株価は以下の動きを示しました:

  • 午前10時頃:609円(前日比+7円)まで上昇
  • その後:売りが先行し下落傾向を維持
  • 終値:599円(前日比-3円)
  • 取引量:258万株
  • 夜間PTS(23:55時点):598.9円(さらに下落)

信用残の推定変化

3月18日の取引結果から、信用残の推定変化は以下の通りです:

主体者

3/15時点

3/18終了時点(推定)

変化量(推定)

信用買い残

 約350万株 

約270-280万株

-70〜80万株

信用売り残

 約250万株

約245-255万株

-5〜+5万株

 

3月18日の主体者別行動分析

1. 信用買い投資家

  • 観察された動き: 前半は様子見、10時以降に利益確定売りが加速
  • 想定される心理: 思ったほど株価が上昇せず、「高値づかみ」への懸念が拡大
  • 影響: 午前10時以降の下落トレンドの主因
  • 売却規模: 推定45-55万株程度の決済売り

2. 信用売り機関投資家

  • 観察された動き: 一時的な上昇局面での追加売りと上値抑制
  • 想定される戦略: 権利落ち後の下落を見越したポジション維持
  • 影響: 609円付近での上値抵抗となり、買い勢力のモメンタムを削ぐ
  • 取引規模: 5-10万株程度の追加信用売りを実施か

3. 配当狙い現物買い投資家

  • 観察された動き: 朝方の買いが前日より弱く、押し目買いも限定的
  • 想定される心理: 配当狙いは魅力的だが、値動きの弱さに様子見姿勢
  • 影響: 前日ほどの買い支えがなく、全体的に弱含み展開に
  • 取引規模: 前日の半分程度の買い参加と推測

3月19日(水)の予測

市場環境と影響要因

  1. 市場全体の動向影響:
    • 日経平均や東証株価指数の動きが下落基調なら追加的な下押し圧力になる可能性
    • 証券セクター全体の動向も注視が必要
  2. 東洋証券固有の要因:
    • 2日連続の弱い値動き(特に3/18は下落)が売りを誘発する可能性
    • 配当利回り8%超というファンダメンタルズ上の魅力はまだ健在
    • 権利確定日(3/27)まで残り8営業日という時間的制約
  3. 投資家心理の変化:
    • 信用買い投資家:さらなる利益確定売りの可能性
    • 機関投資家:ポジション維持か一部買戻しの選択
    • 配当狙い投資家:押し目買いのタイミングを探る

3月19日(水)の時間帯別予測

9:00-10:00(寄り付き〜午前前半)

  • PTSの流れを引き継ぎ、595-597円の弱含みスタートとなる見込み
  • 前日の下落トレンドを受けて、利益確定売りがさらに増加
  • 株価推移:595円→592円(弱含み)

10:00-12:00(午前後半)

  • 信用買い投資家のさらなる利益確定売りが継続
  • 機関投資家も上値を抑えるための売りを維持
  • 株価推移:592円→588円(下落基調)

12:30-14:00(午後前半)

  • 配当利回り8.5%超という魅力度から押し目買いが徐々に入る
  • 一定水準での下値サポートが形成される
  • 株価推移:588円→590円(下げ止まり)

14:00-15:00(引け前)

  • 配当狙いの押し目買いがさらに入る一方、大きな買い戻しはなし
  • 終値は小幅に持ち直すが、前日比マイナス圏での推移
  • 株価推移:590円→593円(小幅持ち直し)

時間ごとの株価変動予測グラフ

 

 

分析の根拠と考察

この予測は以下の投資家心理分析に基づいています:

  1. 信用買い投資家の行動予測:
    • 含み益が縮小する中で、さらに利益確定売りが加速する可能性
    • 権利取得を目的としていた投資家も、株価の弱さから現引きではなく決済売りに方針転換する傾向
    • 「下がれば配当狙いが買う」という期待感から、利益確定売りが継続する展開
  2. 機関投資家(信用売り)の戦略予測:
    • 株価下落局面で一部買戻しを実施する可能性はあるが、大規模な買戻しはまだ控える
    • 権利落ち後の下落を見越して、信用売りポジションを維持する戦略を継続
    • 押し目買いが入ると見て、買戻しは下値圏での実施を模索
  3. 配当狙い投資家の動向予測:
    • 押し目買いのタイミングを探る投資家が増加
    • 株価が580円台後半まで下落すれば、配当利回りが9%近くとなり、買い意欲が高まる可能性
    • 権利確定日まで1週間以上あるため、慌てた買いは入らず、じっくりと押し目を探る展開

権利確定日に向けた今後の展開では、590円を割り込む場面が出てくると配当利回りがさらに魅力的になることから、新たな買い需要が喚起される可能性があります。一方で、信用買い残の多さは引き続き売り圧力として働く可能性があり、権利確定日までは上値と下値の攻防が続くと予想されます。

現時点では弱含み傾向が継続する可能性が高く、3月19日は前日比マイナスでの終了が予想されますが、大幅な下落には至らないと考えられます。