国内主要サブスクリプションサービスの会員数ランキング
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動画配信サービス(定額制動画/SVOD)
日本の動画配信サービス市場は、契約数約3,800万件・年間約33億ドル(約4,800億円)の規模に達しています
。主要サービスの国内有料会員数ランキングは以下の通りです。
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Amazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ) – 約1,860万人(推定)
。国内では圧倒的最多の会員数を誇ります。AmazonのEC配送特典などが含まれる包括的プラン「Amazonプライム」の一部として提供されており、使いやすさや価格競争力、豊富なコンテンツが強みです 。日本のプレミアムSVOD市場シェアは加入者ベースで約33%を占め 、2023年の国内SVOD売上の23%をリードしました 。 -
Netflix(ネットフリックス) – 約810万人
。世界最大級の動画配信サービスで、日本でも会員数はトップクラスです。オリジナル作品や多彩なジャンルのコンテンツで支持を集め、国内SVOD売上シェアは約21% 。2021年時点の加入者数は約600万人 から順調に増加しています。 -
U-NEXT(ユーネクスト) – 約420万人
。国内発の動画配信サービスで、2023年にParaviとの統合を経て会員数を大きく伸ばしました。「日本でNetflixを抜き2位」と報じられたこともあるほどMAUが増加しており 、国内サブスク映像収入シェアでも17%を占めます 。豊富な映像ラインナップと他社との提携が強みです。 -
Disney+(ディズニープラス) – 約380万人
。2020年にサービス開始。NTTドコモとの提携もあり急速に普及しました。2021年時点の約180万人 から約2倍に増えており、ディズニー作品やマーベル・スターウォーズなど強力なIPコンテンツで会員数を伸ばしています。 -
Hulu(フールー) – 推定約300万人(※2021年時点で約280万人
)。日本テレビ傘下で運営されるサービスで、日本市場にいち早く参入しました。国内会員数は安定しており、海外ドラマや日テレ系コンテンツを中心に根強い支持があります。
補足: 上記以外にもdアニメストア(約250万人
、アニメ専門)、ABEMAプレミアム(2020年時点で約59万人
、現在は100万人規模と推測)などが存在します。また、広告型見逃し配信のTVerは月間アクティブユーザー2,020万人以上
と無料サービスとして高い利用率を示しています。
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音楽配信サービス(定額制音楽ストリーミング)
2022年末時点で、日本の音楽サブスク利用者は約2,770万人、そのうち有料会員は約1,720万人(全体の62%)と推計されています
。主要音楽配信サービスの国内ユーザー数・会員数は以下の通りです(※ユーザー数は無料プラン含む)。
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Spotify(スポティファイ) – 月間利用者数 約1,257万人
(2023年、PC+モバイルの重複排除)。日本で最も利用者が多い音楽ストリーミングサービスです。無料広告プランと豊富なプレイリストにより若年層を中心に支持されており、18~34歳の約25.2%が利用 。有料プレミアム会員も国内最多とみられます(※全球では有料会員2億6,300万人 )。 -
Apple Music(アップルミュージック) – 推定数百万規模(利用者数シェア第3位)。iPhoneユーザーを中心に高い人気を持ち、学生など若年層では利用率トップ(Z世代の34.3%が利用)
です。空間オーディオ対応や1億曲以上の楽曲提供などクオリティ面が評価され、利用者満足度調査でも2位に入っています 。国内有料会員数の公式発表はありませんが、Spotifyに次ぐ規模と見られます。 -
Amazon Music(Prime/Unlimited) – 推定利用者数数百万人規模。Amazonプライム会員向けのPrime Music(200万曲聞き放題)と、追加料金のAmazon Music Unlimited(9,000万曲以上)があります。Prime Musicは調査で国内利用者726万人とされ
、利用者数トップ級ですがプライム会員費に含まれるため満足度はやや低め です。一方、Unlimited単体の加入者数は公表されていないものの、利用率5位前後と推測されます 。Amazonのプライム国内会員約1,860万人 の一部がMusic Unlimitedに移行している状況です。 -
LINE MUSIC – 有料会員数 100万人超
(2021年時点)。LINEが提供する音楽配信で、邦楽に強くLINEアプリ連携の利便性があります。10代を中心に利用が広がり、Z世代の約14.4%が利用するとの調査結果があります 。月額980円(学生480円)で聴き放題に加え、LINEスタンプ使い放題特典との連携も開始しサービス拡充中です。※無料体験や友だち招待による一定期間の無料利用もあり、潜在ユーザーはさらに多いと考えられます。 -
YouTube Music / Premium – (参考)全球有料会員1億人超
(2024年1月時点、トライアル含む)。国内単独の会員数は非公開ですが、広告なしでYouTubeを利用できる「YouTube Premium」に音楽サービスが含まれることもあり、日本でも主要な音楽サブスクの一角です。YouTube自体の利用者は月間7,000万人超と推定されるため 、その中でPremium/Premium Musicの加入者も相当数存在すると見られます。
補足: その他国内サービスではAWAやKKBOX Japanなどがありますが会員数は数十万規模とされています。またradiko(ネットラジオ、月間834万人利用
)は広告モデルですが音声配信として根強い利用があります。音楽サブスク市場全体は拡大傾向で、2025年末には国内有料会員2,260万人規模に達する予測です
。
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EC・会員制特典サービス
ネット通販や各種特典が受けられる有料会員サービスの主要なものです。この分野ではYahoo!系とAmazonが特に会員数で突出しています。
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Yahoo!プレミアム(LYPプレミアム) – 約2,346万人
(2023年11月時点)。旧Yahoo!プレミアムを刷新した月額508円の会員サービスで、PayPayやYahoo!ショッピングの優待、LINEスタンプ使い放題など幅広い特典が含まれます。ソフトバンク携帯ユーザーへの無料付与施策などで会員基盤が拡大し、2020年頃には約2,340万人に達していました 。2023年11月の統合後もLYPプレミアムとして2024年3月末に2,444万人に増加しています 。 -
Amazonプライム – 約1,860万人
(推定、2023年)。Amazonが提供する年会費制サービスで、通販の送料無料・お急ぎ便に加えPrime VideoやPrime Music、特別セール参加権など多彩な特典が付与されます。日本では公式発表はありませんが利用者数は非公式推計で約1,800~1,900万人とされ 、有料会員数は近年も増加傾向です。米国では1億8,000万人超とも報じられており 、国内でもEC市場拡大に伴い前年比+8%成長(2024年)とされています。 -
楽天プレミアム(楽天プレミアムカード) – (参考)楽天カード発行枚数3,144万枚中 一部
。楽天が提供する年会費制の楽天プレミアムカードを中心とした特典サービスです。年会費11,000円(税込)で、楽天市場でのポイント還元率アップや空港ラウンジ無料利用(プライオリティ・パス付帯)などの特典があります 。正確な有料会員数は非公開ですが、楽天カード全体では3,100万枚超を発行しており 、その中でプレミアムカード会員は数百万規模とみられます。楽天は無料会員(楽天会員1億人超 )を含む独自エコシステムを形成していますが、ヘビーユーザーほど有料会員化している状況です。
補足: その他、auスマートパスプレミアム(KDDIの会員サービス)も月額499円で映像・音楽やクーポン提供し、会員数は数百万人規模とされています。通信大手各社が独自の会員制プログラムを展開していますが、会員数では上記Yahoo!・Amazonが群を抜いています。
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ソフトウェア・クラウドサービス
ソフトウェアのサブスクリプション化やクラウドサービス利用も定着しています。代表的サービスの状況と規模は以下の通りです。
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Microsoft 365(旧Office 365) – 国内個人+法人利用者数:数百万~数千万人規模。国内企業のクラウドメール環境では約60.8%が「Microsoft 365」を導入しており
、オフィススイートとして圧倒的シェアを占めます。また個人向けのMicrosoft 365 Personal/Familyも普及が進み、コロナ期には家庭用PCでの利用者数が前年から50%増加しました 。グローバルではMicrosoft 365の商用MAUが3億人以上、個人向け有料会員も2021年時点で5,190万件 からさらに増加しています。日本でもOffice製品のサブスク化が進んだことで、常に最新Officeを利用するユーザーが大幅に増えています。 -
Adobe Creative Cloud(アドビ クリエイティブクラウド) – 国内ユーザー数:非公開(推定数十万~百万人規模)。PhotoshopやIllustrator等を含むクリエイティブツールの総合サブスクサービスで、クリエイターの約90%がAdobe製品を使用すると言われます
。パッケージ売切りから2012年にいち早くサブスクモデルに転換し、2020年度にはCreative Cloud好調で売上77億4,000万ドル(過去最高)を記録、前年比+15%成長を達成しました 。グローバル有料会員数は2024年時点で推定3,700万件に達するとも報じられており 、日本でもクリエイターから企業まで幅広く導入されています。学生向け超低価格プランの提供など若年層ユーザー拡大策も奏功しています。 -
Google Workspace(旧G Suite) – 国内利用者数:非公開(シェア2位)。Gmailやドキュメント編集を含むGoogleのクラウド生産性スイートです。国内企業でのオフィススイート利用はMicrosoftに次ぐ2位のシェア(ある調査では約20~30%程度)とみられ
、特にベンチャー企業や教育分野での採用例が多くあります。個人向けにも無料版に加え、有料の追加ストレージサービス「Google One」などを展開しています。正確な有料ユーザー数は公表されていませんが、全世界でGoogle Workspace利用者数は数億人規模です。
補足: その他、クラウドストレージのDropbox(グローバル有料ユーザー1,700万人超)、Evernote、セキュリティソフトのNorton 360、DropboxやSlackの法人契約などもサブスクリプションモデルです。これらは主に法人契約が中心ですが、一部は個人ユーザーにも浸透しています。また、個人向けではAppleのiCloud+(追加ストレージ)やMicrosoftのXbox Game Pass for PCなどソフト・クラウド領域のサブスクも広がっています。