両親は厳しく、とても口答えはできませんでした。
両親が怖いので、学校が大嫌いでしたが、休みたいと言えませんでした。
幼い頃に母が地獄の絵本を買って読んでくれましたが、とても怖かったのを覚えています。
父もお天道様は見ている、といつも言っていました。
幼い頃から自分は悪い子なので、地獄に行くに違いないと怯え、空に向かって、地獄に行きたくないです、助けてかださいと祈っていました。
それでも、悪いことをしてしまうことはあり、その度に怒られました。
今だと、両親はずっと厳しかったわけではないと分かりますが、とにかく認知が歪んでいて、自分は怒られてばかり、妹だけがかわいがられている、わたしは愛されていないと思い込んでいました。
早く家を出たくて、就職と同時に家を出ました。
家を出て、結婚し、出産し、子育てをしていても、子どもの頃の嫌な思い出がフラッシュバックし、そこから前に進めませんでした。
認知が歪んでいて、いい思い出は抹殺され、嫌な思い出ばかり、ありありといつまでも覚えているのです。
いい年になっても、わたしは幼い子どものままでした。
今は自分の認知がどれほど歪んでいたのかよく分かります。
真面目な働き者の父、一生懸命な母、優しい妹、普通に育てられて、大学にも行かせてくれ、これほど幸せなことはないのに、1人で悲劇のヒロインを演じていました。
道から外れないように育ててくれたことを心から感謝できるようになったのは最近です。
母はもういません。
母のことが理解できず、母がしんどいまま亡くなりました。
もっと早く自分の歪みに気付いて、母に感謝の言葉を言いたかったです。
父にはまだ言えます。
父にはちゃんと言葉で伝えたいです。