輸血した後は 暫くはっきりした記憶がない
1日中うつらうつらしていて 知らないうちに眠って ちょっと起きたらまた 眠って…

いつの間にか いえに帰る 気力もなくなってただただ眠るばかり…

源七さんのポーカーフェイスは変わらず 私の母は 小動物のように怯えてた…私の怯え性は母のせいだな… 無理ないけど…

治療もできず 詳しい検査結果がでるまで待ち
何してたんだろ 私…記憶があまりない…

で ある日、主治医の 野球出来ない高橋由伸。 篠浦先生がやってきて

検査の結果がでました。 これから治療に入りますが 病名を聞きますか?

はぁ…聞きますかってあんた…ここまで来て 聞きませんは ないでしょう(; ̄▽ ̄)┛ と 思いながら源七さんと母の顔をみると…
真剣な顔で

ちゃんと伺いなさい
すごく不謹慎だと思うけど、なんかドラマっぽくて笑いたくなった… 一瞬だけだよぉ

病室に4人…私はベッドに座り 後の3人と向き合う…

先生が
鈴木麻奈巳さん あなたの病気は 急性骨髄性白血病です。 白血病には種類が沢山ありあなたのはM3 という型です

もう少し たちの良い型だと思っていましたが やはり抗がん剤を使う治療が必要です
抗がん剤で 血液のガンを叩くのですが この時 全部の血液を攻撃してしまうので 抵抗力が無くなります その為に 無菌室という所に入ってもらいます。


その時私 やっぱりね って思った

とっても不思議で 今でも何故か分からないけれど 入院した次の日位から 頭の中に その漢字が クルクル回ってた
急性骨髄性白血病
って。

それは感情とは全く別のもので ただ 漢字が見えるだけ…


もちろん病名聞いたのは その時初めてだった でも 漢字クルクルがあったので 驚きも おののきも無かった。 ただただやっぱりなぁ…と 思っていた


やっぱりお決まりの 先生 私 死んじゃうの? と聞いてみたら 打てない由伸は

またその話ですか
その話は 面白くないよ

と 鼻で笑った…


そして 私も 死ぬなんて 思っていなかった…