Mくんの命日から1週間後。
Mくんのお兄さんが訪ねて来ました。
個人的ではなく、お仕事で後輩らしき人と2人でした。
苗字を聞いて顔を見た時に、
『Mくんのお兄ちゃんだ』
と、気がつきましたが一人じゃないからどう反応していいのか悩んでました。
出された名刺の名前を食入るように見つめていたら
「Sちゃん(娘)にはいつも良くしてもらって」
と、言ってくれました。
『この間、命日でしたよね。
ちょうどSが運転免許の更新に行って‥』
↑のエピソードを号泣しながらいきなり語りはじめちゃいました。
『実はMくんが入院してすぐの頃、偶然おかあさんとお会いして病名をうかがってたんです。
その時Sも一緒にいて‥たぶん、同級生で知っていたのはYくんとSだけ。
いつでも連絡してってお母さんにお願いして、絶対に治ると信じてたんです。』
「家族にも一言も弱音はきませんでした。」
お仕事でお連れさんもいるのに、タイミングが命日から近すぎてお兄ちゃん来なくても頭の端っこにずっとMくんがいる状態だったんです。
『母が弱い子同士、何か通じるものがあってかMくんには本当に優しくしてもらって‥
私たち母娘にはずっと特別な存在だったんです。』
なんとか仕事の話をして、近いうちにお店の方にうかがうことになりました。
それからしばらくたって娘からの
「小さい頃のお祭りの写真が欲しいんだけど探してもらえますか?」
なんと娘とMくんのツーショットの写真がでてきました。
Mくんの氏神さまの神社です。
わが家の氏神さまは近すぎて車では行きづらい(でも歩くのは無理)けど、ここの神社はすぐ横まで車で行けるんです。
2001/10/07 年中組さんです。
手をつないでいるのかな?微妙な距離感。
手からMくんの優しい性格がにじみでてます。
デジカメではなくフィルム写真。
他のネガはあるのにこれだけ見つかりませんでした。
お兄ちゃんにあう約束の前だったので、写真屋さんでプリント→プリントにしてもらうことにしました。
L判150円/枚 同じ写真で2枚目からは半額です。
家でスキャンしてコンビニで印刷(30円/枚)することもできるのですが‥
Mくんが亡くなった日にも娘がミニアルバムを作ってもらいに行ったお店です。
2冊つくって1冊は進学先に持って行っているようです。
本当に特別な存在なんだね。
「ホコリや汚れを取り除いてから処理をするので、通常より時間がかかります。」
プロだからあたりまえだけど丁寧なお店なんです。
注文書を書いて写真を渡す時に
『お友達、二十歳をむかえる前になくなっちゃったんです。』
とぽろりと言ったら
「そうですか。大切に預からせていただきます。」
とっさにこんな言葉が出てくるなんて‥
絶対に学校では教えてくれないことです。
今日、出来上がった写真を受取に行きました。
引換券を出す前に写真を準備してくれていました。
杖をついてて歩くのめっちゃ遅いから印象に残るだろうけど、きっとそれだけではありません。
『「大切に預からせて頂きます」と言ってくださってうれしかったです。ありがとうございました。』
「いえ‥」
私の雑なスキャンでコンビニ印刷にしなくてよかった
大切な写真に店員さんの優しさが加わり、さらに大切な事写真になりました。