徒然研究室の『令和アイドルの曲はどんな感情で出来ている?』考察凄い
徒然研究室✍🏻
@tsurezure_lab
女性ファンが急増しているとされる令和アイドル界。その歌詞はどんな感情で構成されているのでしょうか。 LLMを使って2020年以降の各グループ計607曲から感情を抽出して可視化すると、アイドルソングが「片思い」から離れつつある様子が見えてきます✍️ グループ群別にざっくりまとめてみます↓
【AKB48・坂道G...「成長物語」と「自立」の王道】
「AKB48・坂道グループ」は、1位こそ「片思いの切なさと葛藤」(13.6%)ですが、続く上位には「困難克服と強い意志」(9.2%)、「自己決定と自立」(8.5%)がランクインします。
これは、従来のアイドルが持つ「成長物語」を継承しつつも、「おひとりさま天国」(乃木坂46)に代表される「自立」した女性像という現代的な価値観を提示しているように見えます。
【指原プロデュース...「生々しい恋愛」の肯定】
「指原プロデュース」は、この構造を大きく変えます。歌詞の上位3位が「積極的な恋愛アプローチ」(13.0%)、「片思い」(12.2%)、そして「独占欲と依存心」(11.7%)という、強い恋愛感情で占められています。
「呪って呪って」(=LOVE)に象徴される「独占欲」は、従来の清純なアイドル像とはある意味で真逆であり、SNS世代の生々しく複雑な恋愛感情を直球で肯定することで、女性ファンの強烈な共感を獲得している面があるのかもしれません。
【KAWAII LAB. ...「恋愛からの解放」と「自己肯定」】
最も対照的なのが「KAWAII LAB.」です。トップ5から恋愛感情がほぼ消失し、代わりに「Kawaiiと多様性の肯定」(11.0%)、「自己肯定と受容」(8.9%)、「仲間との絆と連帯」(8.9%)が上位を独占。
これは、異性の視線を介さず、自分たち自身と仲間、シスターフッドの間で「カワイイ」を肯定し合うという、「恋愛からの解放」と「セルフラブ」の明確なメッセージとして響いてきます。
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この「感情の三分化」を、冒頭の「女性ファン急増」という視座から捉え返すと、小さくない構造変化が見えてくるように思えます。
かつて女性アイドルが主に男性の「疑似恋愛」の対象であった時代があったとすれば、歌詞の主流は「片思い」や特定のジェンダーからの視線から見た清純さだったかもしれません。
一方で今回の分析結果は、女性ファンがアイドルに求めるものが、ロールモデルとしての「憧れの対象」や共感対象としての「自分を肯定してくれる存在」へと、決定的にシフトしていることを示唆しているように見えます。
つまり、
「自立」する姿(AKB・坂道)は、困難な時代を生きるためのロールモデルとなり、
「生々しい恋愛」(指原P)は、リアルに抱く複雑な感情への共感と肯定となり、
「恋愛からの解放」(KAWAII LAB.)は、異性の視線から離れたシスターフッドと自己肯定、エンパワーメントの象徴になる...
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ということで令和のアイドルソングの歌詞は、「成長と自立の王道(AKB・坂道)」を土台としながら、
①生々しい恋愛の肯定(指原P)
②恋愛からの解放と自己肯定(KAWAII LAB.)
という二つの新潮流を生み出しているのかもしれません。
今回の分析はとっても興味深かったので、noteでも詳述する予定です✍️
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▼分析対象としたグループです。
AKB48・坂道グループ:
AKB48, HKT48, NMB48, SKE48, STU48, 乃木坂46, 日向坂46, 櫻坂46
指原プロデュース:
=LOVE, ≒JOY, ≠ME
KAWAII LAB. :
CANDY TUNE, CUTIE STREET, FRUITS ZIPPER, SWEET STEADY
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