クロイシ山・五台山・小野寺山 兵庫県丹波市
やまのぼり
五台山.兵庫県丹波市氷上町絹山付近より.2017年2月22日撮影.暑い日が続いているため,視覚的に涼しくなるような画像を選びました.左の高い方が五台山.右の少し低い方が小野寺山.
クロイシ山・五台山・小野寺山
兵庫県丹波市・京都府福知山市
―汗ブルハイキング―
先週に引き続いて,汗ブルハイキングを敢行しました.五台山へは1996年の7月に独鈷の滝方面から登ったことがあり,28年ぶりの訪山となりました.今回は鴨内峠から先に県境のクロイシ山をピストンして五台山に登る予定にしました.
道の駅で休憩した後,国道175号を福知山方面に北上.矢代から県道282号を西進し,上鴨阪の奥にある水汲み場まで車を走らせました.
水汲み場の少し手前から幅員が狭小になり,やがて登山口の標識と鳥獣除けの扉が見えてきました.車は水汲み場の横の路側帯に停めました.
熱中症予防のため,お茶500ccと天然水の2リッターボトル1本を以てあがりました.
現地,案内板.
鳥獣除けの開けたら閉める扉を開けて入って,閉めました.ここから林道沿いに鴨内峠の道となりました.入口入ってすぐに狸穴の水源への道標がでて,1.1㎞あり,素通りしました.
しばらく谷沿いを進み,先の二股から主流から反れ,支流側に入っていきました.
谷沿いから九折折れのような道になりました.谷との分岐の頭上にでかい岩が.道はそれを巻くようについていました.
道は大きなチャートの岩の上に出るようについていました.
下から.
上.大師いっぷくの大岩.というらしい.
大岩から先は再び谷筋に沿う道となりました.
山頂までの道標はありがたい.この先で粘板岩―泥岩の露出するところがあって,それを過ぎると谷の二股を跨ぎ,支尾根の九折折れの道となりました.
尾根筋が見えるようになると,峠のお地蔵さんがあって,その上が鴨内峠でした.
鴨内峠.車道と同じような標識があって,ポールの一部を見たところ,この峠も県道の一部のようでした.
峠からは予定どおり,北上してクロイシ山をピストンしました.
峠からしばらくは溝のようになった登路を進む.
妙な窪みが道の随所にあって,付近に何か落ちていないか,探しました.
窪地の近くの表面に砥石の木っ端がたくさん散らばっていました.この山は砥石山だったようだ.
この先も同じような窪地があって,砥石の木っ端が見られました.標高530mのコブの手前に大きなものがあって,ここに黄色の風化したものではない,青砥の木っ端がありました.峠の直下にあった粘板岩と同じようなもので,この辺の山では青砥をやったらしい.
クロイシ山の名称はマンガン山が西の鴨内谷の付近にいくつかあって,マンガン山からきているのかと思っていたが,尾根を歩いていると青砥の木っ端があって,青砥からきているのではないかと思うようになった.
砥石山からはこんな道が続きました.
植林と雑木林の境界を登ると,図根三角点のある530mのピークに着きました.
530m峰.この杭の西側に図根三角点があった.周囲はアセビの群落の中で明るいが日陰が無く蒸し暑い.展望もないために山頂に向かう.
クロイシ山.
標高は555.8m.画像の三角点より左側が京都府福知山市.右側が兵庫県丹波市.展望は無いが明るい山頂でした.休憩は少し植林に入るとかなり涼しいので,ここでしました.
ここから再び南下して鴨内峠に下りました.登りの歩くのが遅いので,結構距離があるな~と思っていたのですが,下りは早かった.
再び鴨内峠に下って,ここから五台山を目指しました.まだ1㎞以上ありました.
峠の鞍部から登り返すとしばらくは平坦な快適な尾根になりました.
このあたりから登りの勾配が出てきました.道は歩き易く,諸所に道標もあるので迷うことはない.
山頂に近くなってくると,この先が窪地のようになっていました.宗教関係の施設があったとかで,ただただ広い場所でした.ここから正面に見えている小さな支尾根に道が取り付いた.
支尾根に上がると,視界が明るくなってきました.
伊佐口から登ってくる道と合流して.
ここを過ぎると山頂でした.
五台山.
標高は654.6m.以前来た時はもっと明るかったように思う.テラスのベンチで休憩しました.ベンチの横に植林が少しあって日陰ができて涼しい.古い字体の二等三角点の埋まる山頂で,テラスの上に上がると,南方面と西方面の展望があった.
以下,テラスからの展望画像です.
多紀アルプス方面.
水分れ方面.
山南方面.
湿度が高いのか全体に靄がかかっていて,ボケて写っています.山の展望は千ヶ峰が見える山で一番高いらしく,遠くに篠山の白髪岳や西脇の西光寺山が見えていました.京都の愛宕山連峰も見えたそうだが,植林が育って展望はありませんでした.
山頂から一度下って,小野寺山をピストンしました.
五台山と小野寺山との鞍部.
ここから小野寺山をピストンしました.足元にある道標通りに進む.途中,シャクナゲのヤブに入り,それを抜けるとしっかりとした踏み跡になりました.
正面が明るくなってくると,小野寺山に着きました.
小野寺山.
標高は645mという.小野寺山と五台山との鞍部の足元にあった道標には「展望地」とあって,鳥観図のある台までありましたが,雑木が繁茂してほとんど展望はありませんでした.北面の一部だけ展望があって,そこから,県境にある「親不知」だけ望めました.
ここもあまり日陰が無く蒸し暑いので,早々に下山に取り掛かりました.一度,小野寺山と五台山の鞍部まで戻りました.
鞍部にあったこの道標より狸穴の源泉方面に下りました.鴨内峠の登山口にあった道標では源泉まで1.1㎞とあったので,下の登山口までは1.5㎞しかないようで,ここを下山路にしました.
しばらく,平たい谷の源頭を低いところを目指して,だらだらと下っていきました.向かって右手に平たい支尾根が出てきて,ここを乗越すと乙河内の方に下ることが判り,支尾根から西側の谷筋を下りました.
谷沿いをしばらく進んでいると,水音がしてきて,大きなってくると下からの道と合流して,少し急な斜面を下ったところに狸穴の源泉がありました.
狸穴の源泉.
ここの上流は水音が無く,谷らしくない斜面でしたが,ここから谷らしくなりました.汗を拭くために手を流れに突っ込んだところ,非常に冷たい水でした.腕と足を冷やして洗顔してから下りました.
源泉より少し下ると再び伏流水になるらしく水音は聞こえなくなりました.谷が深くなってくると,道は支尾根の西斜面を通ることになって,小さな谷の源頭を越えた先から岩尾根を進むようになりました.谷の下に滝があるらしく,大きな水音がずっとしていました.
道は尾根の突端まで行くと,支尾根の東の谷方面に向けて九折折れの道になりました.東の谷と源泉のあった谷と合流すると道は平坦になりました.
ここから明るい谷筋を下ると林道と合流し駐車地点まで戻ってきました.
これで今回のハイキングは終了としました.
以下はルートマップです.いつも通りペイントを使用してフリーハンドで描いているため縮尺は無視しています.参考程度に.
<コースタイム>(休憩時間を含む)
鴨内峠登山口――大師いっぷくの大岩――鴨内峠――クロイシ山
11分 19分 23分
クロイシ山――鴨内峠――五台山――鞍部――小野寺山――鞍部
13分 52分 5分 6分 2分
鞍部――狸穴の源泉――登山口
16分 28分
総歩行時間 2時間55分.
金山(金山城) 兵庫県丹波篠山市・丹波市
やまのぼり
金山.鐘ヶ坂不動の滝入口付近より.
金山(金山城)
兵庫県丹波篠山市・丹波市
―旧 鐘ヶ坂峠~点名 鐘ヶ坂~金山城ピストン―
以前に鐘ヶ坂不動の滝に行ったときに,入口から対岸に金山城の西尾根の岩場が見えていました.いつか行こうと思って文頭の画像を撮りました.
今月は蒸し暑い日が多くて,雨天だったり曇天でも時雨たりで,なかなかやまのぼりの機会がありませんでした.昨日は隣の京都市で最高気温39.4度を記録するくらいの酷暑で,行くなら前線が下りてくる今日だろうと,昨日の夜に登山口周辺の情報を検索していました.追入から登るのがいいか,鐘ヶ坂峠から行くのがいいのか,迷いましたが,道がはっきりしているという後者を取りました.
鐘ヶ坂峠の第二駐車ポイントに駐車し,ここから入りました.
現地案内板.
鳥獣除け扉.このあたりの山に多く,開けて入り閉めました.この扉はまだ楽なほうで,下の方が土砂に埋もれていたり,支柱自体が歪んでいると大変でしたが,ここはすんなりと入れました.
扉を過ぎると左手から沢が合流し,植林の中の道になった.それも少し先で,北の尾根の方へ登る道となった.
昔の峠道だけあってよく踏まれた歩きやすい峠道でした.
その先はしばらく尾根の南側に沿った登りで,谷に近づくと九十九折れに道になりました.
この付近の植林が美しかった.こういう画像は意識していてもなかなか出会えない.
だらだら登っていると,尾根が近づいてきました.奥の尖った峰は三角点のある峰.
旧 鐘ヶ坂峠.切通しに時折,スウーっと心地よい風が通る.植林の中の峠にしては明るかった.ここから三角点のある峰に向かう.
道標のところから少し登ると尾根に出て,正面に三角点のある峰が見えてきました.風のよく通る歩きやすい尾根でした.
三角点峰の南側を攀じるように登る.若干この辺りは滑りやすい.少し登ると頂上らしくなってきた.
点名 鐘ヶ坂(四等三角点).北方面に展望が良好.かなり風が通って涼しい.
三角点峰から少し下ると旧峠からの巻道と合流した.
巻道との分岐.右奥は旧峠方面.左は三角点峰へ.
分岐から金山を目指す.一旦下り,388mの鞍部から登り返す.尾根が西向きから南向きに替えるころから勾配が増してきました.
山頂への急な尾根道の巻道の分岐から先は急勾配で,足元を気にしながらの登りとなりました.
勾配が緩んでくると,城郭の一部のような地形が出てきました.
正面が明るくなってくると平坦地に出て,山城の一角にでました.右の土盛りの上に郭があるはずで,道なりに登ると,東の郭に出ました.
郭の上は明るい尾根道で随所に露岩が点在し庭園の様なところでした.
白色の露岩は主にチャートで,このあたりも丹波Ⅱ型の堆積岩で占められているようです.
東の郭から一旦下り,軽く登り返すと山頂に着きました.
金山(金山城).標高は地形図には540mとありました.ちょうどいい木陰がたんくさんあって,それなりに展望もよかった.東面が多少展望が無かった.そのほかは兵庫丹波の山から丹後の山方面まで望めました.
現地案内板.
以下,展望画像です.コンパスと分度器を使用して手動で割り出しているので,細かいところは間違っているかもしれません.参考程度に.
黒頭峰方面.
篠山盆地方面.
千ヶ峰方面.1000mを超える山は千ヶ峰しか見えませんでした.
福知山市方面.遠くは大江山や赤石ヶ岳,三嶽山まで見えていました.
大江山方面.大江山の東にラクダの背のようなコブが3つ並んでいて,どの山に相当するのか,悩んでいました.地形図で改めて確認したところ,大江山の東に派生する尾根を見落としていて,ここに717mの空山があって,これが重なって3つのコブに見えていました.
黒井城.望遠でやっと見えるくらいでした.ここもいつか訪問しようと思う.
ここから鬼の架橋を往復しました.主郭から北方へ下る道を取る.
その下り道に石垣が少し残っていました.自然石を簡単に組んだような石垣で少し先で途切れていました.
主郭から少し下ると不動の滝入口から見えていた岩峰が見えてきました.
道なりに下っていくと,オブジェのような鬼の架橋に着いた.
鬼の架け橋.ここに出ている大岩はすべて塊状のチャートで,一部に真っ白な石英脈(幅10㎝~15㎝)が貫いているものもありました.鬼の架け橋から少し西の大岩の際に涼しい風がよく通るところがあって,ここで休憩しました.
大岩と大岩の間から不動滝の公園方面を見る.
西側の大岩の足元の岩に,二酸化マンガンが染みて脈のようになったものがありました.山の名前が金山なので,なにか金属の類でもあったのかと邪推しましたが,このコース上には全く金っ気がありませんでした.
望遠で滝が少しだけ確認できました.
天気がやや怪しくなってきたので,山頂の戻り,下山を開始しました.ここからは尾根道をそのまま辿り,三角点峰の巻道を通って,峠道に出ました.道のりはもともとあまりなかったのかかなり早く下山できました.
この後,近くのマンガン山によって帰りました.
以下はコースマップです.いつも通りペイントを使用してフリーハンドで描いているため縮尺は無視しています.参考程度に.
<コースタイム>
鐘ヶ坂登山口――旧鐘ヶ坂峠――三角点――金山
21分 5分 33分
金山――旧鐘ヶ坂峠――登山口
23分 13分
(休憩)32分
登り 59分
下り 36分
計 1時間35分.
ヤコブス鉱(Jacobsite) 京都府南丹市日吉町地堂鉱山
京都府の鉱物
ヤコブス鉱(Jacobsite)
京都府南丹市日吉町海老谷 地堂鉱山
Locality:Zidoh Mn mine, Ebitani, Hiyoshi-cho, Nantan city, Tanba old county, Kyoto prefecture, Kinki region, Japan.
標本整理に伴うデータベース化と平行してやっていたラベルの書き換えもほぼ終わりに近づいてきました.だいたい終わったと思っていたところ,地堂鉱山のヤコブス鉱が出てきました.
11年前に坑道確認のため訪問した時にサンプリングした標本で,片割れはゲイジ石が付いていたためゲイジ石の標本になりました.こちらは鉱石の端っこのようで,裏側は珪岩になっています.
色彩の変化と層状になったものでコントラストが良いので標本に残しました.軽く過酸化水素で表面を洗って接写しました.
標本に付いている鉱物はこんな感じです.小さすぎて指示できなかった部分に重晶石がありました.
地堂鉱山の坑口はこんな感じで林道を歩いていると谷の上流に向かって歩いていると,左側に見えてきます.この坑口の10mほど下手にズリのマウンドがあって,規格の狭い軌道の跡が残っています.(2013年4月16日撮影.)