天然鉱石専門店 ミネラルショップ たんくらのブログ -5ページ目

閃亜鉛鉱(Sphalerite) 滋賀県蒲生郡日野町綿向鉱山

亜鉛鉱物

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

閃亜鉛鉱(Sphalerite)

滋賀県蒲生郡日野町綿向鉱山

 

(非売品)

Sphalerite 閃亜鉛鉱

(Zn,Fe)S

立方晶系.

 

 5年くらい前に知人より購入したサンプルです.いつか行くことを考えて集めた標本の一つですが,別に知人に伺って鈴鹿山脈の結構標高の高いところにあるらしいとのことでした.あのあたりはヤマビルが多くて,大河原の鮎川に行ったときもすこし分け入っただけで脹脛に2匹吸い付いていました.

 林道からすぐとかならまだしも片道1時間以上となるそうで,未だ訪問できていません.

 

 標本は金属山に普通に見られそうな石英の盤際に脈をなす閃亜鉛鉱で,鉄黒色亜金属光沢を呈し,少量の黄鉄鉱や黄銅鉱を含んでいます.表面の褐色は水酸化鉄鉱物によると思われる染みです.

 

 

 

 

鉱物の顕微鏡写真199 ―アメス石―

顕微鏡写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鉱物の顕微鏡写真199

―アメス石―

 

 

産地:Cerro Sapo mine, Cerro Sapo mountain, Ayopaya province, Cochabamba, Bolivia.(非売品).

 


Amesite アメス石(エイムス石)

[組成]       Mg2+2Al3+[(OH)4|AlSiO5]     

[結晶・形態]   三斜晶系.2H2(六方型),6R1,6R2(三方型)のポリタイプが知

           られている.自形結晶は三角柱・角柱状・三角錐台.双晶で

            六角柱状・断面が六芒星の角柱状・先細りの六角柱状な

           どになる.皮膜状・塊状集合などになる.結晶およびその

           集合は脆い.

[色]         無色・白色・灰白色・灰色・淡黄色・帯青緑色・ピンク色・

           赤紫色・青紫色(含クロム種).

[光沢]       亜金属光沢~油脂光沢・樹脂光沢など.透明―半透明.

[モース硬度]    2.5~3

[比重]       2.77~2.78

[劈開]       {001}1方向に完全.

[条痕]       白色.

[名称]       アメリカの起業家・発明家・鉱物コレクターの

           James Tyler Ames(1810-1883)に因む.

[原産地]      Chester Emery mines, Chester, Hampden county,

                      Massashusetts, USA.

 


 

 

 Cerro Sapo mineの方ソーダ石の手持ちの標本が非常に変な形状をしていたため,成形しました.その木っ端に見た目エジリン輝石のような灰緑色の鉱物が少し付いていました.周囲はなにか炭酸塩のようで,木っ端を塩酸で炊いてみました.

 

 白色―淡黄色半透明で劈開の確認できる場所は溶け去って,内部より灰緑色の塊状と思われていた部分や,その内部に含まれていた方沸石や六角柱状の霞石が出てきました.

塩酸で炊いた跡の方ソーダ石を含む破片.青色部が方ソーダ石.

 

 灰緑色で見た目エジリン輝石だろうと思っていたところは,ルーペで確認したところ,六角柱状で非常に光沢が強い鉱物が付いていました.手持ちのリストで外観に合致するような鉱物を探したところ,蛇紋石系の鉱物でアメサイトかな~と

行きつきました.

 ネットの画像検索で調べるとアメス石でした.

 

 周囲に付いている白色球状に見える鉱物は方沸石で,エジリン輝石は顕微鏡下ではついていませんでした.

 

 画像検索をかけていると,一般的に販売されているのはロシア産のキレイなライラック色のもので,含クロム種だそうです.うえの画像は無色~白色で,一部に灰緑色の部位があったりします.

 

 本邦でも塊状のものが見つかっていますが,所有していませんので画像は入手後になると思います.

 

 

 

 

 

神南石(Kannaite) 愛媛県大洲市藤の川神南山

マンガン鉱物

 

 

 

 

 

 

 

神南石(Kannaite)

 

愛媛県大洲市藤の川神南山

Locality:Fe-Mn deposit, Kannan mountain, Fuzinokawa, Oh-zu city, Ehime prefecture, Shikoku region, Japan.

 

 

(非売品)

 

Kannaite 

神南石

(Ca,Mn2+,Mg)4[(Al,Fe3+)5Mg][(V,As)O4][(OH)6|(SiO4)2|Si3O10]

直方晶系.

 

 本来はアルデンヌ石のカルシウム置換体なのでマンガン鉱物では無いのですが,鉄マンガン鉱床から出ているので,このカテゴリーに入れました.

 

 数年前に京都ショーで売り出されていてサンプルで購入しました.暗褐色の珪岩質の母岩中に挟まっている赤色―赤褐色チャートに黄褐色の脈が侵入した部分に矢印が付いていました.

 

 

 マンガン鉱床のズリではほぼ見向きのしない角礫質の珪岩で,肉眼的なマンガン鉱物は皆無でした.

 

 購入してからしばらく行方不明で,最近整理をしていたら出てきました.軽く掃除して顕微鏡撮影をしましたので掲載しました.

 カメラのズームも駆使して頑張って撮影したのですが,針の先よりも幅の無い脈なのでこの程度にしか映ってくれませんでした.