鍋塚 京都府宮津市小田・福知山市大江町仏性寺・与謝郡与謝野町 | 天然鉱石専門店 ミネラルショップ たんくらのブログ

鍋塚 京都府宮津市小田・福知山市大江町仏性寺・与謝郡与謝野町

やまのぼり

 

 

 

 

 

 

 

 

鍋塚.山頂直下の南の鞍部より.

 

鍋   塚

京都府宮津市小田・福知山市大江町仏性寺・与謝郡与謝野町滝

 

 前回の鐘ヶ坂不動の瀧を辞したあと,竹田川沿いを北上し大江山連峰に赴きました.今回は花がメインなので,尾根筋にある駐車場までアプローチに車を使いました.通算4回目の鍋塚です.筆者は花やキノコは撮影対象物としています.なにかの資料になればと思っていつもシャッターを切っていて,探索で山へ行けば,地質以外にも植物や昆虫などをカメラに収めています.

 今回,5月ごろを狙ったのは,北方の寒冷地に近く,標高もそれなりの高さがある上,足元が蛇紋岩であるためで,ほかでは見られない種があるならここだろうということで,今回も鍋塚をピストンしてきました.

 文献によっては大江山の方と記載がありましたが,鳩ヶ峰の南方のコブに変質した凝灰岩が貫入していて,それを境に南方に丹波帯が接しています.

 主峰の大江山自体は丹波帯なので,特殊な植物がありそうなのは大笠山~鳩ヶ峰の間ということになり,そのうえ主峰の次に高い山ということで,過去何度か訪問しています.

 今回も尾根道の駐車場より入りました.

 

ここから入りました.

 

正面左の岩峰にツツジがありました.

 

つぼみもありましたが,咲おわりのようでした.背後の岩は異剥輝石斑レイ岩が蛇紋岩化した岩石.

 

その先の足元にあった花.直径は8㎜~9㎜程度の小さな花で,圃場の畔によくみられる黄色いのとは感じが異なっていました.植物に詳しくないのでそれ以上はわかりません.

 

別の場所にあった個体.葉の形状と付き方が似ているので,同種と思われる.

 

鍋塚の南西にある711m峰付近にあった.小さい花ですが,寝そべって撮影したところいい感じの画像になりました.711m峰の東斜面の登山道沿いに5~6株くらいは見ました.

 

711m峰付近.こんな感じの径が続く.

 

711m峰の北東に隣接する710m等高線に囲まれた台地にいたる道沿いにありました.サトイモ科の植物.台地までは暗く多少ジメジメした感のある場所で,この種が3株ほどみました.

 

拡大.内部は小虫が付いておらずキレイでした.

 

この辺りに来る頃には,汗が吹きだすくらいの陽気になりました.

 

台地の尾根筋にこの花がありました.やや高いところにあったため望遠で撮影しています.

 

続いて,足元にあった花.葉以外は赤紫~赤色というもので,花の形が多少変わっていました.そう思っているのは筆者だけで,普通にみられる種かもしれませんが,今回の山行全体を通して2回しか見ませんでした.花の大きさは10㎜以下で小さいものですが,拡大するとキレイな花でした.

 

710m等高線に囲まれた台地から先はこんな感じの径になりました.一部水が溜まっていて湿地のようになった部分もありました.

 

登山道沿いにあった木の花.周囲が新緑の森の中なので鮮やかな赤色が徳目立つ.開いた花よりもつぼみの方が色が濃く,つぼみの方をメインの構図にして撮影しました.尾根筋よりも裾野の林道沿いに多くあって,真っ赤な色が目立っていました.

 

 森林地帯を抜けて灌木が目立つようになって周囲が明るくなってきました.両側はクマザサとイヌツゲがばかりで,その中にひときわ新緑がキレイな木がありました.

ササと背後のアカマツの間にある低木.

花は無く,つぼみだけがありました.どんな花が咲くのだろう.

 

 

鍋塚直下の南の鞍部まで来るとアカマツとイヌツゲとササばかりになりました.

 

山頂までこんな径が続く.

 

 

 鞍部から足元に咲く花を探しながらぶらぶら登っていると,右手の方から「ブ~ン」と重く低い羽音がした.またクマンバチかと思ったら,ソーセージくらいの胴のあるでかいオオスズメバチでした.幸い1匹だけでしたので,刺激せず立ち止まって通り過ぎるのを待ちました.姿が見えなくなって急いでその場をあとにしました.オオスズメバチもシャッターチャンスがあれば画像に撮っておくのですが,さすがに怖すぎるので,いままで撮影したことがありません.

 

 鞍部と山頂とのなかごろで,足元にもう一つ花を見つけました.

これも8枚目の画像と同じ種だと思うのですが,はっきりしません.

 

 このさき山頂まで花はなくササばかりでした.

 

鍋塚.標高は762.9m.笹原の中央に半分埋もれた感じの三角点がありました.周囲に背の高い木が無く,360度の展望に恵まれていました.山頂で休憩するのはあとにして,少し北上してみました.地図上の等高線がやや詰まっている急坂付近で花を探しました.圃場のあぜ道に見る雑草のような花はありましたが,南斜面や尾根にあったような鮮やかなのはありませんでした.再び山頂に戻りました.

 

以下,展望写真です.

依遅ヶ尾山方面.遠望で撮影.正面奥が依遅ヶ尾山.右手前は金剛童子山.

 

磯砂山方面.中央の丸っこい山が磯砂山.その右肩の丸っこい山は久次岳.

 

南東方を見ると,ずっと奥に愛宕山連山が.中央右が愛宕山.中央左が地蔵山.竜ヶ岳は見えているはずなのですが,はっきりしません.左端の立った山は

竜ヶ岳の北にある812m峰.

 

東面.中央右の脇に電波塔が僅かに見えている高い山は長老ヶ岳.左端の高い山は地蔵杉.

 

氷ノ山方面.中央やや左奥の山が氷ノ山.中央奥が瀞川山あたりか.手前左端の丸っこい山は県境の江笠山.

 

北方.中央左の高い山は丹後高山.中央奥に世屋高原の岳山と汐霧山が.高山の右肩の奥に台状の太鼓山の頭が少しだけ覗いている.

 

伊根の舟屋方面が尾根の端から少しだけ見えていました.天橋立は見えませんでした.

 

彌仙山方面.中央よりやや右手の尖がった峰が彌仙山.

 

若狭湾方面.うさぎの耳のような山は青葉山.それより奥は霞んで判別できませんでした.

 

 山頂で20~30分休憩して往路を戻りました.途中でオオスズメバチに出くわしたところは,かえりにはいなくなっていました.

 

登り 57分

下り 27分

(休憩時間を含む)

計 1時間24分でした.

 

帰り際に林道の脇に咲き終わりかけたフジの木があったので,撮影しました.

 

 

 河守鉱山にも少し寄ったのですが,白っぽい曹長岩が少しあってほかに汚い磁硫鉄鉱と黄銅鉱が2~3見られた程度でした.

 

 

 これで今回の山行を終了としました.