いくみ短歌会11月の歌 |       短歌ブログ 道

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   横尾幹男先生は高校時代から短歌に目覚め
   生涯を短歌と歩もうと決意されたそうです 
   このブログは先生の下に集った
   ベテランから初心者の短歌を載せています

ストールとダリアの球根餞別に友を送りて秋の空見あぐ

くさぐさと寝付けぬ闇と四方の嵐逃げもならずに読書がすすむ

安倍良香  作




離農せし家の傍らにうづくまる馬頭観音が氷雨に濡るる

夜深く白鳥渡る声がする老いも若きも混じれるものを

吉田千寿子  作




病室の窓より紅葉の濃ゆき色  命の燃ゆる我の眼に

読み終えし本を片手に空見上ぐ蜻蛉行き交う夕焼け空よ

梨木いずみ  作




時雨降る夕べ父母を待つ子等の声響きマンション灯火ゆれる

吹く風に寂しさ払うか樹々の枝ゆれて黒々影曳く夕べ

横尾良子  作



雪に変はる雨と思ひき頬うたせおまへの点す灯へ戻りゆく

限りなく波は起こりて岸をうつ支笏湖人絶えけふは立冬

横尾幹男  作