空蝉と取り違えた紀伊の守の妹にあてた光源氏の歌

ほのかにも軒端の荻を結ばずは露のかごとをなににかけまし










ほのかにも/のきばのおぎを/むすばずは/つゆのかごとを/なににかけまし




もしかりそめにもあなたとの契りを結ぶことがなかったら、恨み言を何にかこつけて言いましょうか。
円地文子訳