桐壺の母宮の様子を気遣帝が読む歌


雲の上も涙にくるる秋の月
いかですむらむ浅茅生の宿




くものうえも/なみだにくるる/あきのつき/いかですむらむ/あさじふのやど




雲の上(宮中)でも涙にくもって見えない月が、かの草深い宿でどうして澄んで見えようぞ。