防衛装備庁陸上装備研究所 | 戦車のブログ

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防衛装備庁陸上装備研究所というのを御存知だろうか?

 

陸上自衛隊の防衛装備品の開発や研究を行うところだ。

 

その防衛装備庁陸上装備研究所の広報動画。

 

 

 

防衛装備庁陸上装備研究所の任務は、火器、弾薬、耐弾・耐爆、車両、施設器材、理化学器材、衛生資材、個人装具、CBRN*対処技術、人間工学等について研究、試験を行い、陸上自衛隊をはじめとする各自衛隊に信頼される防衛装備品を創り上げ、我が国の防衛や安全保障に貢献することです。

 

動画では、最新の陸上装備研究所の研究概要、試験装置、歴史等をご紹介します。

 

 

システム研究部

火器・弾火薬類のシステム化並びに施設器材及び車両のシステム化についての考案、調査研究及び総合的な試験評価。

 

弾道技術研究部

火器・弾火薬類の要素技術並びに装備品等の耐弾材料・構造についての考案、調査研究及び試験評価

 

 

機動技術研究部

車両の要素技術、車両用機器、施設器材の要素技術についての考案、調査研究及び試験評価

 

 

CBRN対応遠隔操縦作業車両システムの環境認識向上技術の研究

本研究ではCBRN対応遠隔操縦作業車両システムに対して、複数車両からの情報が統合可能な環境認識向上技術に関する研究を行っています。

 

これにより、本システムが地形・気象等が変化する野外環境においても、より安全・効率的に複数無人車両による作業等が可能となります。

 

※CBRN対応遠隔操縦作業車両システム : 化学(Chemical)、生物(Biological)、放射線(Radiological)及び核(Nuclear)で汚染された地域においても無人車両を用いて自己完結的に情報収集や各種作業等の初動対処が可能なシステム

 

EMP弾構成システムの研究

従来の爆弾、ミサイル等による直接的な破壊によらず、敵のセンサ・情報システムの機能を一時的または恒久的に無力化するために、強力な電磁パルスを発生させるEMP弾の構成システムに関する研究を行っています。

 

※EMP : Electro-Magnetic Pulse (電磁パルス)

多種目標対処弾技術の研究

戦闘車両等から発射でき、単弾種で、対処目標に応じて最適な効果を発揮可能な多種目標対処弾に関する研究です。

 

信管モード(時限、着発、延期)を設定することにより、敵陣地・集結地、掩蔽目標及び構造物に対して、同一弾種で対応することが可能となります。

 

空冷式インホイールモータの研究

軽量戦闘車両システムの研究の成果の一つである水冷式インホイールモータと同等の性能を維持しつつ、残存性及び部隊での整備性の向上並びに軽量化に寄与する戦闘車両用インホイールモータの空冷化について研究を行っています。

研究の流れ

 

レールガン(電磁砲)の研究

火薬の燃焼ガスではなく、電磁力(ローレンツ力)により、飛翔体を加速させるレールガン(電磁砲)の研究を行っています。

 

火薬を使った従来火砲に比べて、レールガンでは飛翔体の初速や飛距離を大幅に増大させることが可能です。

 

人員防護解析技術の研究

防弾チョッキ等の着用時における被弾時の衝撃による人体への影響を解析し、人員の生存性を定量的に評価するための、人体模擬模型と人体数値モデルについて研究を行っています。

人体模擬模型
人体数値モデル

先進対艦・対地弾頭技術の研究

我が国の島嶼及びその周辺海域に展開する部隊等に有効に対処できる誘導弾用弾頭を研究目標とし、各種艦艇に対処可能なシーバスター弾頭と陸上に展開する部隊等に対処可能な高密度EFP弾頭の研究を行っています。

 

※EFP : Explosively Formed Projectile(爆発成形弾)

アクティブ防御システムの研究

国際平和協力活動において、脅威となるロケット弾等から、装甲車や隊員を守るための装備品の研究を行っています。

 

電波レーダ及び光波センサーにより遠方でロケット弾等を探知し、副次的被害を軽減した迎撃体で迎撃することで、装甲車や隊員の安全が確保できます。

アクティブ防御システムの運用構想例

車両用多種環境シミュレータの研究

従来の陸上だけでなく、水際や水上など様々な環境下における各種車両の機動力評価のためのシミュレータの研究を実施しています。

構想段階での使用例

ハイブリッド動力システムの研究

装軌車両へのシリーズ方式のハイブリッド動力システムの適用性を実証する研究を実施しました。

 

また、日米共同研究により、ハイブリッド動力システムを搭載した車両の試験手法を確立しました。

ハイブリッド装軌車両の試験状況
ハイブリッド装軌車両の主要構成品

IED走行間探知技術の研究

郊外及び都市部に敷設されたIEDの脅威から人員及び車両を防御するために、IEDの敷設位置を高速に探知することが可能な器材に関する研究です。

 

※IED : Improvised Explosive Device(即製爆発装置)

将来軽量橋梁構成要素の研究

有事や大規模災害などで橋が壊れてしまった場所において部隊を迅速に展開させるために使用する自衛隊用応急橋梁の更なる高性能化を目指して、橋梁の主要構造部に軽量かつ高強度なCFRPを適用するための要素技術について研究を進めています。

 

※CFRP : Carbon Fiber Reinforced Plastics(炭素繊維強化プラスチック)

研究成果の実装イメージ

 

火力性能試験、防護性能試験

戦車の火力性能、並びに防護性能を確認するために、射撃試験、耐弾・耐爆試験等を実施しています。

 

射撃試験
射撃試験
耐爆試験
耐爆試験

機動性能試験

戦闘車両の機動性能を確認するために、加速試験、最高速度試験、登坂試験等を実施しています。

登坂試験
酷暑地機動性試験