「腹が減っては戦はできず」と昔から言われるが、日本が戦争に敗れる時は飢えとの戦いになることが戦史を勉強していていつも思う。
陸上自衛隊とアメリカ陸軍の恒例の料理対決「ヤマサクラ・アイアンシェフ」(Yama Sakura Iron Chef) 2015年12月1日から13日まで行われた。
陸上自衛隊とアメリカ陸軍との毎年恒例の指揮所演習「ヤマサクラ69」(平成27年度日米共同方面隊指揮所演習)の期間中に行われた料理対決(伊丹駐屯地)
戦場で米軍が行動する時の糧食はコンバット―レーション、つまり戦闘糧食の携行食ばかりで、料理なんてものは基本ないと私は思っている。
実際、日米共同訓練では携行食しか食べていないのを見ていたから、自衛隊の天幕へ来て温かい食事を欲していた。
自衛隊は戦闘糧食は演習で食べるが、温食と呼ばれる後方段列で野外で料理された食事も運ばれて食べることも多い。
今は知らないが自己完結組織である自衛隊は食事も作れるよう糧食班への臨時勤務等を経験させて料理くらいは作れるようにしていた。
しかし、隊員の減少と臨時勤務へ勤務員を差し出すと部隊で「いらない」隊員を集中的に出す傾向が強まり、料理の作れる隊員は任期満了で退職したりして実質的に部隊に料理の作れる隊員が極めて少なく現実的でなくなったせいか・・・・海や空の自衛隊と違って陸上自衛隊は食事を作る専門職の隊員っていないからね。
食事って軍隊組織の士気にかかわる重要なものだし、兵隊は食べ物の好き嫌いなんて言ってはいけない。
出されたものを食べるのも任務であり仕事だからね。
食べなければ戦えない。
昔、戦争体験者にいろんな話を聞いた・・・・ここで苦労した兵隊の話をしたら尽きない。
ガダルカナルやニューギニア、ビルマ等の南方で戦い餓死した英霊を思えば好き嫌い美味い不味いなんて戦場で言ってる奴は生き残れないことだけは確かだ。