ツングスカ | 戦車のブログ

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2K22 ツングースカ( 2К22 Тунгуска「ツングースカ川」の意)は、ソビエト連邦が開発した自走式対空砲/ミサイルシステムである。

 

システムが搭載されて運用される車両の制式名から2S6の名称で呼ばれることもあり、システムの詳細な構成が知られる前の資料等ではこの「2S6」で表記されている例も多い。

 

昼夜、全天候対応の条件下で低空飛行を行う航空機およびヘリコプターを迎撃するために設計された。

 

 

前型ZSU-23-4 シルカは、23mm機関砲4丁により、第四次中東戦争で低空域の敵機に絶大な破壊力を持つことが証明された。

 

その一方で、23mm機関砲は砲弾の破壊力が低く、何発も命中させる必要がある点や射程の短さが指摘され、対地ミサイルを有する敵機(特にA-10 サンダーボルトIIのような強力な機関砲を有する攻撃機・対戦車ヘリコプター)や、対戦車ミサイルで武装した敵歩兵などからアウトレンジされる可能性が出てきた。

 


 

これを受けてトゥーラ計器技術設計局は、1960年代末期からZSU-23-4の後継機開発を始め、1986年に部隊配備が始まった。

 

西側諸国は、1989年にドイツ駐留ソ連軍に配備されたことから存在を確認し、M1989の識別名を与えた。

 

 

GM-569A汎用装軌車に、全周旋回が可能な装甲砲塔を有する。

 

砲塔は、前面に円形の追尾レーダー、車体後部上に回転式の捜索レーダーを搭載する。

 

走行時には捜索レーダーを後ろ向きに倒すことが可能。

 

武装である2A38 30mm連装機関砲と9M311対空ミサイルは、砲塔の側面に装備する。

 

 

砲熕兵器として、2K22は2A38 30mm連装機関砲を装備する。

 

毎分3,900発か5,000発の砲弾を4,000mまで撃つことができる。

 

30mm機関砲はZSU-23-4の23mm機関砲より目標破壊に要する砲弾が2-3発少ないことが証明されており、300m/sで飛行するMiG-17 フレスコに対し同数の砲弾を発射した場合、30mm機関砲は23mm機関砲の1.5倍の撃破率を記録している。

 

そのほかに迎撃可能高度が2kmから4kmになり、陸上にある軽装甲目標に対してもより効果的な攻撃能力を持った。

 

 

 

地対空ミサイルは9M311(SA-19 グリスン)の4連装発射機を2基装備する。

 

9M311はロシア海軍で運用されるCADS-N-1 CIWSにも用いられているミサイルであり、テレビカメラによる敵の位置情報を無線で送る無線指令誘導を用いており、有効射程は8,000mである。

 

 

 

対空砲とミサイルを組み合わせて使用することによって効果的な対空能力を持つことに成功した2K22だが、機関砲と対空ミサイルを同時に発射することは不可能である。

 

また、機関砲は移動中でも発射可能だが、ミサイルの発射時には静止する必要がある。