【ワシントン=黒瀬悦成】17日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、韓国に駐在する日系人のハリス米大使が口ひげを生やしていることに関し、日本の統治時代に朝鮮総督の多くが口ひげを生やしていたのを想起させるとして韓国で批判が出ていると伝えた。

 

 

 同紙はまた、トランプ政権が日系人のハリス氏を駐韓大使に据えたことに対し、韓国人の多くが「民族の誇りを傷つけられたと感じた」と指摘。

 

「ハリス氏の母親が日本人だというだけでも、彼を嫌う理由としては十分だ」とするブロガーの発言も紹介した。

 

 

 同紙によると、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が南北交流の再開を図っていることに関し、ハリス氏が対北制裁に違反しないよう米国と協議するよう求めたところ、韓国の与党幹部が「内政干渉で、総督のように振る舞っている」と非難したという。

 

 これに対しハリス氏は16日、ソウルで外国記者団に「日系人であるという人種背景で現地メディアから批判されている」と苦言を呈した。

 

口ひげの問題については「特定の理由で強い関心を抱かれているようだ」と皮肉を放った。

 

 

 ハリス氏は、口ひげは海軍を退役する際に生やし始めたもので日本とは関係ないと述べて批判を一蹴。

 

「日韓に歴史的な対立が存在するのは理解しているが、私がたまたま日系人だからといって、そうした歴史を私に重ね合わせるのは間違いだ」と強調した。

 

 

 同氏は、ひげをそる予定はないとも付け加えた。

 ハリス氏は、神奈川県横須賀市生まれ。父親は米海軍士官で母親は日本人。

 

海軍士官学校を卒業後、太平洋軍司令官などを務め、2018年7月に駐韓大使に就任した。

 

                (産経ニュース)

 

 

ハリー・ビンクリー・ハリス・ジュニアは、アメリカ海軍の元軍人、大韓民国駐箚アメリカ合衆国特命全権大使。第24代アメリカ太平洋軍司令官。

 

 

アメリカ海軍史上初めてのアジア系(日系)の大将である。

 

大将の地位は日系アメリカ人軍人が得た過去最高の階級である。

 

米海軍のP-3C洋上航空哨戒の分野から初めて出た大将である。

 

日本ではハリー・ハリスと表記されることが多い。

 

米海軍の元「Old Goat」(現役の中で最古参の海軍兵学校卒業者)保持者であり、元「グレイ・アウル」保持者(現役の中で最古参の海軍飛行士官)。

 

駐韓国大使として、時として厳しい言動が見られるため、韓国内の新聞では傲慢や無礼、偏見、無知であるとして酷評、ヘイトスピーチされることがある。

 

2019年にも駐韓米大使公邸侵入事件が発生しており、韓国人によるハリス駐韓国大使への攻撃が起きている。