土曜日、夏休みに果たせなかった春の約束を果たすため、熊本へと向かった。

彼女は中学時代のクラスメートにして、当時少なからず好意を抱いていた同級生。

卒業以来ずっと連絡を取り続けていた友達の一人でもあり、長期休みには飲みに行くこともしばしば。

とは言え、この前の春休みに数人で飲みに行った時以来だから、約7ヶ月ぶり。

待ち合わせの午後6時30分にはまだ15分ほど余裕があった。

店の前にある、昔よく遊んだ公園のベンチに腰を下ろす。

辺りはすっかり闇に包まれ、誰も居ない静かな公園は寂しさを感じさせる。

時間ぴったりに現れた彼女と再会の言葉を交わし、店に入る。

この店は地元じゃ唯一の俺の行きつけの店。

昔は母がよく友達と食事しに通ったり、家族でも来ていたけど、今じゃその役目は自分。

店主は沖縄出身ということもあり、メニューは沖縄料理が多い。

小さな店で、周りに大きな居酒屋が出来たことで、売り上げや客はほとんど持っていかれてしまったが、店主や奥さんのとても温かい人柄や、独特の地域密着観が気に入っている。

春にも連れてきた彼女もまた、そういうところが気に入ったと言ってくれた。

久々の再会に、最初の一言こそ躊躇われたが、一度話してしまうとこの7ヶ月はすごく近く感じられた。

お互いの近況や友達の話、これから先の話なんかで会話は弾んだ。

彼女と話しているとなぜか心が安らぐ。

話しているその瞳に惹きつけられる。

上手く言えないけど、不思議な雰囲気をもってる。

疑うことなく全て信用してしまう。

だから何でも話せた。

そんな楽しい時間もすぐに終わりが近づく。

楽しいからこそ時間の流れが速く感じた。

話の終わりに「次」の約束。

彼女は多忙な人だから、この約束も忘れてしまうかもしれない。

それでもいい。今、楽しかったこの時があっただけで。

会おうと思えばいつでも会える。

だから、また会える日を楽しみにしてます☆