幸せというゴールを明確に思い描くことが出来ない人は、
毎日の瞬間瞬間の幸せを、本当の意味で感じ取ることは出来ない。
悩みがあり、その悩みの解決、不幸のサイクルからの解放も良いが、
まだ手にはしていない幸せを思い描き、実現することは、
もっと大切なことであり、幸せのゴールが明確な人は、
必要な環境、出会い、巡り合わせを引き寄せるのであり、
そのゴールに辿り着くに必要な道案内を、
必ず受けることが出来るようになっているのである。
悩み多き人は、過去にばかり意識が向かいやすい。
過去と向き合うことは、反省があり、教訓を得ることができるので、
必要な事柄ではあるが、もっと大切なことは、
未来をどのように思い描き、創造する人生にするのかである。
そして、その未来から今という瞬間を見つめてみよう。
思い描いた未来は、必ず手にすることが出来るという確信を、
この世に生を受けた私が、持ってはいけないのであろうか?
その未来への確信は、大いに持つべきであり、
その確信が強ければ強いほど、ゴールへの道は短縮され、
その確固たる確信を不動のものとするために、むしろ・・・
必要な環境や人、出会いを、私の前に提供してくれるのである。
シドニーオリンピックマラソンで金メダルを手にした高橋尚子選手は、
最初から才能も能力もなく、給料はいらないからと頼み込んで、
小出監督に頭を下げて、コーチを受けられるようになった選手である。
しかし、見る見る実力を付け、オリンピックの金メダル選手になった。
お金を積んで選手を集め、コーチした選手は消えて行くのに、
どうして高橋選手は、頂点を上り詰めることが出来たのだろうか?
それは世界一を思い描く能力がナンバーワンであったのであり、
その思いと志は、人間の中に眠っている才能と能力を引き出し、
無限の可能性を開花させて、他の実力のある選手たちを、
押し退けてしまうほどの選手に育て上げたのである。
人生の成功者となるために、勝敗は未来に決定するのではなく、
今現在、この瞬間に決定するのであり、未来を思い描いたのなら、
何一つ心配することく、その未来を手にするだけである。
その思い描いた未来は必ず実現するのであり、
その夢の実現のために、ワクワクドキドキしながら、
この瞬間瞬間に精誠を尽くせば良いのである。
心配するべきことは、その思い描いた未来を見失わず、
疑ったり、人や環境によって支配されてしまう私にならないことだ。
その未来に確信があるなら、くだらないプライドや自尊心など捨て、
自分の思い描いた未来に従って、前に進めば良いのである。
「 今、我々は勝者となるか、敗者となるか、
その運命が決定される分岐点の上に立っている。
それが今から十年後に決定されるのではない。
今のこの時点において決定されるのである。
現在を克服できない人は、
未来の勝利をもたらすことはできない。 」
(御旨と世界P98)