6月3日(水)、適塾(緒方洪庵旧宅)を見学しました。
適塾は、蘭学者・医者として知られる緒方洪庵が江戸時代後期に大坂・船場に開いた蘭学の私塾です。
適塾の教育の特徴
・オランダ語で医学を学ぶ
・普段は原書を読み、最新の学問と情報を勉強
・住み込み制(寮制)
入門者は入り口に最も近い場所に、畳一枚分の場所と机が割り当てられる。
・少人数制討論
(五日ごとに「会読」と呼ばれるテスト兼ゼミナール)
蘭書の熟読と翻訳。
優れたものが進級。
議論の判定は先輩が行う。
・完全実力主義
割り当て場所は成績順。
大学(University)とは本来、宇宙の真理を考える場所のことです。
現在の日本の大学よりも適塾こそが真の大学(University)だと思います。
適塾のように、志を持つ若者が学びたいことを思う存分、学ぶことが出来る学問・教育の場が今の日本にも必要だと思います。
適塾のような真の大学(University)にするために、日本の大学を改革していくべきだと考えます。
村田蔵六(大村益次郎)、福沢諭吉、橋本左内、佐野常民、大鳥圭介、長與専斎、高松凌雲、手塚良仙(良庵)をはじめとする日本の近代化に貢献した数多く人物を輩出しました。
現存する「姓名録」等によれば、適塾の入門者はほとんど全国各地から集まりその数は千人にも達したと考えられています。
特に佐賀・筑前・越前・土佐・宇和島・足守の各藩などは、藩主の命によって適塾に入門者を送ってくるほどに、適塾の評価は高かったそうです。
適塾出身者
・村田蔵六(大村益次郎)
長州藩を指導して第二次長州征討(四境戦争)・戊辰戦争を勝利に導き、明治政府では初代兵部大輔として近代軍隊創設を手がけた人物です。
・福沢諭吉
慶應義塾を創設し、教育と著作活動を通じて明治の日本人の意識の近代化に多大な貢献をした人物です。
・橋本左内
13歳にして福井藩奥医師であった父の代診を務め、漢籍・詩文にも通じ藩校明道館で蘭学を教え、松平春嶽の側近として活躍した人物です。
・佐野常民
佐賀藩主の命令で医学・窮理(物理)・舎密(化学)・船舶技術・砲術など幅広く蘭学を学んで藩政改革に寄与し、藩代表として参加したパリ万国博覧会で赤十字の存在を知り、西南戦争中に博愛社(日本赤十字社)を設立した人物です。
・大鳥圭介
幕臣として五稜郭の戦いに参加し、在朝鮮国日本全権公使として袁世凱に対し毅然たる対応をして日清戦争の原因を作った人物です。
・長與専斎
東京医学校(現在の東京大学医学部)校長や内務省衛生局長(初代)を歴任し、日本に「衛生」の語をもたらした人物です。
・高松凌雲
五稜郭の戦いで敵味方の区別なく治療した人物です。
・手塚良仙(良庵)
陸軍軍医で手塚治虫の曾祖父です。
改めて適塾は大阪の誇りだと思いました。








