★「乳歯の虫歯は治療しなくても、そのうち抜けるから問題ない?」
答え→ウソ!

 

乳歯の虫歯を放置すると、永久歯の生え方や歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。

虫歯菌が乳歯の根に感染すると、その下で育っている永久歯が弱くなったり、変色して生えてくることも。

乳歯でも放置せず、適切な治療をしましょう。

 

 

★「人間の歯はダイヤモンドより硬い?」
答え→ウソ!

 

歯の表面を覆うエナメル質は体の中で最も硬い組織ですが、ダイヤモンドほどの硬さはありません。

エナメル質の硬さはモース硬度5程度で、鉄より硬いものの、ダイヤモンド(モース硬度10)には遠く及びません。

歯を削る時は、ダイヤモンドがついた器具で削るんですよ!

 

 

★「ストレスが多い人ほど、歯のエナメル質が薄くなる可能性がある?」
答え→ホント!

 

ストレスが続くと無意識に歯ぎしりや食いしばりをすることが増え、エナメル質がすり減ってしまうことがあります。

また、強いストレスが原因で胃酸の分泌が増え、逆流した胃酸が口の中を酸性にし、歯の表面が溶けやすくなる『酸蝕症(さんしょくしょう)』を引き起こすことも…。

歯ぎしりが気になる人は、就寝時にマウスピースを使うなどの対策をすると安心です。

 

 

★「甘いものが好きで、砂糖の摂取量が多い人は虫歯になりやすい?」
答え→ウソ!

 

虫歯のリスクを高めるのは、砂糖の量よりも『食べる頻度』です。

砂糖を摂取すると、虫歯菌が酸を作り出し、歯の表面が溶けやすくなります。

通常、唾液の働きで酸が中和され、歯は再石灰化によって修復されますが、甘いものをダラダラ食べ続けると口の中が常に酸性になり、再石灰化が間に合わなくなります。

そのため、おやつの時間を決めたり、食後に水を飲む、キシリトールガムを噛むなどの工夫をすると虫歯予防に効果的です。

 

 

★「歯ブラシの毛が硬いほど、しっかり汚れが落ちて歯に良い?」
答え→ウソ!

 

硬すぎる歯ブラシを使うと、歯茎を傷つけたり、エナメル質を削ってしまうことがあります。

適切なケアには『普通』または『やわらかめ』の歯ブラシを使い、ペンを持つように軽く握り、力を入れずに小刻みに動かして磨くことが重要です。

歯ブラシの選び方も歯の健康を守る大切なポイントになります!

 


みなさんはいくつ正解できましたか?歯の健康は、全身の健康にもつながっています!
毎日のケアを大切にして、一生自分の歯でおいしく食べられるようにしましょう!

 

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『歯周病』は、歯を支える歯ぐき(歯肉)や骨(歯槽骨)が壊されていく病気です。

そして、お口の中だけではなく、糖尿病や心疾患など全身の健康に影響を与える恐ろしい疾患です。

その中でも特に深刻なのが、脳梗塞の発症リスクを高めることです。

 

脳梗塞とは、脳の血管が詰まり、血流が途絶えてしまうことで脳細胞が壊死する病気です。

日本では年間約11万人が亡くなっており、死因の第3位となっています。

では、どうして歯周病が脳梗塞を引き起こすのでしょうか?

 

☆歯周病菌が脳梗塞を引き起こす仕組み
歯周病は、歯周病菌が歯茎に炎症を引き起こす病気です。

進行すると歯を支える骨が溶け、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。

初期症状に痛みがないため、『サイレントディジーズ(Silent Disease:静かなる病気)』とも呼ばれ、自覚しにくいので気づかないうちに進行していきます。

 

悪化すると歯茎が下がり口臭が強くなり、血管が損傷して歯茎から出血します。

そして、食事のたびに歯周病菌などの細菌が出血部位から血液中に入り込むのです。

仮に、歯周ポケットが全ての歯に5mm以上あって出血がある場合、傷の総面積は手のひらサイズほどになります。

その傷の表面が常に、歯周病菌などの口腔内細菌とその毒素や炎症物質にさらされるため、傷口から細菌が血流に入り込み、全身に流れていくのです。

 

そして、次のような順序で病気を引き起こします。

 

(1)    歯茎から血管に侵入↓
歯周病菌が血管内に入り込むと、血管の内壁にダメージを与え、炎症を引き起こします。

 

(2)    血管が硬くなり、詰まりやすくなる↓
炎症が続くと、血管が狭くなり、動脈硬化が進行します。血流が悪くなり、血栓(血の塊)ができやすくなります。

 

(3)    脳の血管が詰まり、脳梗塞を引き起こす↓
できた血栓が脳の血管で詰まると脳細胞への血流が止まり、脳梗塞が発症してしまいます。

 

☆脳梗塞のリスクが高い人は?
次のような人は、特に脳梗塞のリスクが高いため、歯周病予防に力を入れましょう。

 

・高血圧の人 → 血管への負担が大きく、動脈硬化が進みやすい
・糖尿病の人 → 免疫力が低下し、歯周病になりやすい
・喫煙者 → 血管が収縮して血流が悪化し、歯周病が悪化しやすい
・肥満の人 → 生活習慣病が原因で血管が詰まりやすい
・ストレスが多い人 → 免疫力が低下し、炎症が起こりやすい

 

脳梗塞のリスクを下げるために歯周病の予防に力を入れましょう。

歯周病は痛みや自覚症状がほとんどないため定期検診が重要です。

3ヶ月に一度は歯科医院で健診と歯垢・歯石の除去を受けましょう。

歯周病を早期発見・早期治療して口腔環境を整え、いつまでも健康に過ごしましょう。

 

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『歯根膜』をご存じですか?歯根膜は歯と顎の骨をつなぐ大切な組織です。

 

厚さは0.2〜0.3ミリほどと非常に薄いですが、私たちが食べ物の「歯ごたえ」を感じるために欠かせない役割を担っています。

歯根膜はとても敏感で、たとえば髪の毛1本が口の中に入ったことを感じ取ることができるほど細かな感覚をキャッチすることができます。

この感覚のおかげで、私たちは食べ物を噛むときに、その硬さや食感を細かく感じ取ることができるのです。

例えば、サクサクしたパン、シャキシャキとした野菜、ジューシーな肉の食感、コシのあるうどんなど、これらの食べ物の「歯ごたえ」も歯根膜が働くからこそ、楽しむことができているのです。

 

ところが、歯を失うと歯根膜も一緒に失われてしまい食べ物の「歯ごたえ」を感じ取ることが難しくなります。

では、不幸にも歯を失ったときに、少しでも歯ごたえを感じられる治療方法があるのでしょうか?

 

☆歯を失ったとき、歯ごたえを残せる修復方法は?
歯を失ったときの修復方法は、インプラント、入れ歯、ブリッジの3種類があります。

 

1. インプラント:
インプラントとは、歯が抜けた部分の顎骨に埋め込む人工歯根(口腔インプラント)です。

外科手術が必要で歯根膜は元には戻りませんが、インプラントは顎の骨としっかり結びつくため、噛んだときの感覚が自然です。

隣の歯を傷つけないので、両隣の歯の歯根膜と顎の感覚によって自然な歯ごたえを感じることができ、天然の歯とほぼ同じように噛むことができます。

 

2. ブリッジ:
ブリッジは、失った歯の両隣の歯を削り連結した人工歯を被せる方法です。

支台歯の歯根膜で歯ごたえや食感を感じられますが感覚は弱くなります。

ブリッジは保険でもできますが、天然歯のように美しくて色が変わらないセラミックを選ぶこともできます。

ただし、両隣の健康な歯を削るほか、支台になる歯に負担をかけるため歯の寿命が短くなる点に注意が必要です。

 

3. 義歯(入れ歯):
義歯(入れ歯)は取り外しできる修復方法です。

金属床など高性能な入れ歯は、軽くてお口の形にフィットするので、ある程度食べ物の温度や歯ごたえを感じることができます。

保険適用の入れ歯は、費用を抑えたい方に選ばれることが多い治療法ですが、素材がプラスチックで厚みがあるため、食べ物の歯ごたえや微細な食感、温度を感じることができなくなります。

 

☆歯根膜は食べ物の「歯ごたえ」や「噛む力」を感じ取るための大切な器官です

不運にも歯を失ってしまった場合にどの治療方法を選ぶかは患者さんのご希望によりますが、食事の楽しさを取り戻したいと感じているなら『インプラント』、外科処置が不安な方や早く治療を終えたい場合は、『ブリッジ』や『高性能な入れ歯』が良いと思います。

 

当院では丁寧にご希望をお聞きし、ご予算も含めて患者さんに最適な治療方法を見つけるお手伝いを致しております。いつでもご相談ください。

 

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歯磨きをしているときや食事中に、「歯がしみるなぁ…」と感じたことはありませんか?

その原因のひとつとして、『くさび状欠損』が挙げられます。

 

くさび状欠損(WSD: wedge shaped defect)とは摩耗症の一種で、歯の生え際の表面がすり減り、その象牙質が露出し、欠損部が三角形のくさび型に見えるのでこのような名前が付けられています。

30代を過ぎると年齢と共に多くみられるようになる症状で、犬歯や小臼歯の唇側によく発生します。

 

進行すると、次のような場面で歯がしみたり痛んだりすることがあります。
・冷たい飲み物や食べ物を口にしたとき
・歯磨き中に歯ブラシが当たったとき
・息が当たったり、歯医者さんでエアーを当てられりしたとき

 

☆どうしてくさび状欠損が起こるの?
・強すぎるブラッシング
歯磨きの力が強すぎると、歯の根元の表面が少しずつ削れていきます。

研磨剤入りの歯磨き粉を使ってゴシゴシ磨くと、さらに削れやすくなります。

適切な力加減は「歯ブラシの毛先が広がらない程度」。

力任せではなく、「優しく歯の汚れをとるように磨く」ことを心がけましょう。

 

・歯ぎしりや食いしばり
寝ている間に歯ぎしりをしたり、無意識に歯をぐっと食いしばったりすることも、歯に大きな負担をかけるため、くさび状欠損の原因になることがあります。

 

☆放置するとどうなるの?
くさび状欠損をそのままにしておくと、冷たいものがしみる『知覚過敏』や、歯磨き時の痛みの原因になることがあります。

その結果、歯磨きを避けてしまい、歯垢や歯石がたまりやすくなり、虫歯や歯周病が進行する可能性も…。

 

くさび状欠損に対しては、以下のような対応を行います
・コンポジットレジンの充填
削れてしまった部分に歯科用樹脂(コンポジットレジン)を詰め、しみる症状を軽減します。

 

・正しいブラッシング方法の指導
原因が強すぎるブラッシングの場合、適切な歯磨きの仕方をお伝えします。

歯ブラシの選び方や力加減、動かし方を工夫することで、くさび状欠損の進行を防ぐことができます。

 

・歯ぎしりや食いしばりへの対応
歯ぎしりが原因の場合は、専用のマウスピース(ナイトガード)を制作します。
寝るときに装着することで、歯にかかる負担を軽減し、欠損が悪化するのを防ぎます。

 

くさび状欠損は自然に治ることはありません。歯のトラブルは早めの対処が大切です。
歯がしみたり削れているなど気になる症状があれば、ぜひお気軽にご相談ください!

 

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★虫歯の原因菌

 

歯を磨いているのに、どうして虫歯ができてしまうのでしょうか?

人によっては虫歯が一本もないという人もいます。

その差は、お口の中に虫歯菌がいるかいないかの違いによります。
人間の口の中には数百種類の菌がいると言われています。

この菌の中で、むし歯を作る原因菌として最も病原性が高いものが『ストレプト・コッカス・ミュータンス菌』という菌です。

 

ミュータンス菌は甘いものが大好きで、食べ物に含まれる糖を食べて歯の表面にプラーク(歯垢)という白っぽいねばねばした物を出します。

プラークには沢山の菌が住み付いたマンションのようなもの。なんと1mg中に1億個ほどまでに増殖するのです。
そして、このプラークが形成されてから24~48時間で、ミュータンス菌などのむし歯菌が、食べ物に含まれる糖質によって酸を作り出します。

この酸が歯の表面のエナメル質を溶かしてしまい、むし歯ができるのです。

 

★どのように進行するの?


むし歯は感染症ですので、放置しているとどんどん進行していきます。

むし歯の進行度はCo~C4などという言葉で表します。

C1まではほとんど自覚症状はありません。早いうちに見つけて治療することが大切です。

 

Co:エナメル質が変色しているが、穴はあいていない状態。-------経過観察
C1:むし歯が表面のエナメル質まで。(無症状か、少ししみる程度)-------経過観察、虫歯治療
C2:象牙質まですすんだもの。(無症状か、歯がしみる)-------虫歯を取って詰める処置が必要
C3:歯髄(歯の神経)まで及んだもの。(ズキズキと痛む)-------神経を取って被せる処置が必要
C4:歯がほとんど無いもの。(神経が死んで痛みが無いか、腫れて激痛)-------抜歯
※C2でも深い場合は神経を取ったり、C3でも抜歯になる場合があります

 

★むし歯にならない為にはどうすればいい??

 

むし歯ができるにはこの様な式が考えられます。このどれか一つでもなければ、むし歯にはならないということです。

①歯 + ②糖質 + ③むし歯菌 + ④時間 = むし歯の発生!

むし歯予防にとって最も大切なのは、適正な方法のハミガキをして、むし歯の原因になるプラークを取り除くことです。

しかし、自分での歯磨きは、どんなに丁寧に磨いても30%程度の歯垢は残ってしまうと言われています。

 

また、歯石になると自分では取り除くことができません。
歯石は3ヶ月ぐらいでできるので、3ヶ月ごとの検診をおすすめしています。定期的に歯科医院に行き、歯科衛生士さんに専用の器具を使って、歯垢と歯石を除去してもらいましょう!

 

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 マイナス1歳からというのは、生まれる前、つまり赤ちゃんがおなかにいるときからの虫歯予防です。

お母さんの歯の健康状態は赤ちゃんと無関係のように思われがちですが、様々な研究により両者にはとても深い関係があることがわかっています。

ぜひ、お子さんが生まれる前から、お母さんが虫歯予防に取り組んでください。

 

★虫歯菌はどこから子供に感染する?

生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には虫歯菌はいません。

周りの大人から感染するのです。

特に赤ちゃんの近くにいるお母さんから感染することが多いと言われています。

 

虫歯菌は、生後6か月くらいから歯が生え始めたら歯に付着します。

通常、生後19〜31ヶ月の間で、生後19ヶ月で25%、31ヶ月では75%の割合で、赤ちゃんのお口にむし歯菌が定着するのです。

このため、この時期を『感染の窓』と呼びます。

 

子どもの口腔内を菌から守るためには、一緒に生活している親御さんの口腔内に持っている細菌量が少なければ少ないほど、赤ちゃんへの感染リスクを少なくすることができるのです。

 

★妊娠中は虫歯や歯周病になりやすい
つわりの時期はニオイや刺激に敏感になります。

歯磨き粉の香りで気持ち悪くなって、お口の中に歯ブラシを入れるのも大変になってしまう方がいます。

さらに、妊娠中は、女性ホルモンの分泌が活発になります。

中でもエストロゲンというホルモンが歯周病菌の増殖を促すのですが、これが月経時のおよそ30倍にも跳ね上がるといわれているのです。

さらに、歯周病の原因菌には、女性ホルモンを好物とする細菌がいます。

そのため、妊娠中は妊娠前よりも虫歯や歯周病になりやすくなるのです。

また、妊娠している女性が歯周病に罹患している場合、低体重児および早産のリスクが高くなることが指摘されています。

 

★なにをすればよい?
歯科衛生士から指導を受けて、日頃から正しい歯磨き習慣を身に着けましょう。
・歯科医院で定期健診を受け、普段の歯ブラシでは落とせない歯垢と歯石を取り除いて、虫歯リスクを下げておきましょう。
虫歯がある方は、早めに治療をしておきましょう。
キシリトールのガムやタブレットを摂取して、虫歯リスクを下げましょう。

お母さんだけでなく、お父さんや身近にいるご家族もみんなで、虫歯治療や歯周病治療を行うことで感染リスクを減らす事ができます。

 

歯科医院での定期健診や適切な治療で、周りの大人たちの細菌レベルを下げて、大切なお子さんの歯を、虫歯のない健康な歯に育てていきましょう!

 

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★歯周病は手のひらサイズの傷!?

 

 『歯周病』とは、歯と歯肉の隙間に歯周病菌が侵入し、歯を支えている組織を破壊していく病気です。

日本人の歯を失う原因の第1位で、30代以降の2/3名が罹っていると言われる恐ろしい病気です。

この歯周病は歯が抜けてしまうだけでなく、さまざまな全身疾患との関りがあります。

 

 歯と歯茎の境目には、『歯肉溝(しにくこう)』という1~2mmのすき間があります。

歯周病菌は空気を嫌うので、歯垢の中の歯周病菌は、この歯肉溝から奥へ奥へと潜り込んでいきます。

すると、歯茎は炎症を起こして赤く腫れ、出血しやすくなります。

これは異物である歯周病菌を追い出そうとする身体の防御反応です。

 

 歯茎の炎症が深いところまで達すると、歯と歯茎の密着が剥がされてしまい、ポケットのような袋状のすき間ができます。

これが『歯周ポケット』です。

こうしてできた歯周ポケットには歯ブラシが届かないため、掃除が行き届かなくなります。

そして歯垢がたまって細菌の温床となり、やがて歯石になります。

そして、歯石のなかで細菌がますます増殖・活性化し、歯周病の悪化を招いていく、という悪循環に陥ってしまうのです。

 

 歯周ポケットの内面は、すり傷のような状態で出血しやすくなっています。

食事で噛むたびに血管の破れ目から細菌が体内に入ります。

全部の歯に深さ5mmの歯周ポケットがあるとすると、その歯周ポケット内の総表面積はちょうど手のひらと同じサイズになります。

つまり、手のひらサイズの傷の表面が、細菌やその毒素、炎症物質にさらされている状態なのです。

この傷から細菌が体の中に入り込み、体の調子をおかしくしてしまうことは容易に想像できますね。

 

★どんな病気と関係があるの?

 

・心臓・脳血管疾患
歯周病菌により血管内にプラーク(脂肪性沈着物)が作られ、心臓の血管内の壁に付着することで血液の通り道が狭くなり、心筋梗塞・心内膜炎などを引き起こします。

 

・脳梗塞
歯周病原因菌により脳の血管内にプラークが張り付くと、脳の血管が詰まって脳梗塞を引き起こすことがあります。
このほかにも、糖尿病、アルツハイマー型認知症、低体重児出産、糖尿病、誤嚥性肺炎、関節リウマチなど、様々な全身疾患と関係があると言われています。

 

★歯周病を予防しよう

 

 歯周病の予防と治療の基本は、日々の歯みがきです。

正しいブラッシング方法を身につけ、フロスや歯間ブラシを使用して、歯と歯の間や歯周ポケットも清潔に保ちましょう。

 

 また、定期的な歯科検診で歯垢・歯石を取り除き、歯ブラシのなどのセルフケアでは届かないところをきれいにしたり、初期の歯周病を見逃さないことが大切です。

 

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 口内炎ができてしまい、食事をするときや歯磨きをするときにとても痛い。でも気が付いたら治っていた、なんて経験はありませんか?

口内炎は、口の中やその周辺の粘膜におこる炎症の総称です。

頬っぺたの内側にできることが多いですが、唇にできるものは『口唇炎』、口角にできるものは『口角炎』、舌にできるものは『舌炎』と呼ばれ、お口の中の広い範囲で発生します。

また一つだけできることもあれば、何個もできてしまったり、同じところにできたり、その症状はさまざまです。

 

 口内炎の原因は、ストレスや栄養不足などによる免疫力低下や、口の中を噛んでしまうなどの物理的刺激、ウイルスなどによる感染など様々です。

他の病気の一症状として起こる場合もあるので、長引く場合は注意が必要です。

 

★口内炎の種類
・アフタ性口内炎
 一般的にもっとも多くみられる、表面が白く、大きさが2~10㎜ほどの浅い潰瘍性の口内炎です。

少し触れただけでも鋭い痛みを感じます。

治療を行えば1週間程度で治りますが、それ以上経過しても治らない場合は、腫瘍(癌)が潜んでいたり、治るけど何度も再発してしまう場合は、他の病気が関係したりしている可能性があるため注意が必要です。

 

・カタル性口内炎
 入れ歯や矯正器具が接触したり、ほおの内側を噛んでしまったりしたときの細菌の繁殖、熱湯や薬品の刺激などが原因で起こる口内炎です。

アフタ性とは異なり、境界が不明瞭で、唾液の量が増えて口臭が発生したり、口の中が熱く感じたり、味覚がわかりにくくなることもあります。

 

・ウイルス性口内炎
 ウイルスが原因で起こる口内炎もあります。

ヘルペスウイルスの感染が原因の『ヘルペス性口内炎(口唇へルペス)』は、主に唾液などの接触感染や飛沫感染によって感染します。

またカビ(真菌)の一種であるカンジダ菌は、もともと口の中に存在する常在菌のひとつですが、免疫力が低下したりすると増殖し、『カンジダ性口内炎』を発症することがあります。

 

★口内炎が長引く場合は?
 口内炎の症状があまりにも大きいと食事をするのも大変になってしまいます。

「つらい」と感じたら早めに歯科医院を受診してください。
 また口内炎がなかなか治らない場合は、全身疾患による免疫低下や口腔がんなど、重大な病気が隠れている可能性があります。口内炎だと決めつけて放置し、口腔がんが進行して取り返しのつかなくなったというようなケースもあります。

「たかが口内炎」と決めつけず、2週間以上治らない場合は、早めにご来院してください。

 

 当院では口内炎などお口にできた病変を専門とする、ベテランの口腔外科専門医が在籍しております。

口腔外科医の受診を希望される場合はその旨を当院スタッフにお知らせ下さい。

 

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 暑い夏、冷たい飲み物を飲むとズキーンと痛みが知り、その原因が『銀歯』だったというケースは少なくありません。

みなさんのお口のなかに銀歯はありますでしょうか?

 

数年前までは虫歯治療は銀歯が主流でした。

日本で多く使われている銀歯は金・銀・パラジウムなどの金属をかけ合わせた『金銀パラジウム合金』と呼ばれる金属です。

変色しにくく加工しやすいため保険治療で使われており、何らかの形で口の中に銀歯が残っている成人は全体の7~8割を占めると言われています。

 

しかし、欧米では『セラミック』の治療が一般的であり、銀歯はほとんど使用されていません。

ドイツではパラジウムが体に与える悪影響の観点から使用禁止の勧告がされており、スウェーデンにおいては小児・妊婦への使用が禁止されています。

 

銀歯は、保険制度によって安価に使用できることがメリットですが、ロシアのウクライナ侵攻で、金銀パラジウムの価格が高騰しており、患者さんの負担も以前に比べて多くなっています。

 

★銀歯のデメリット
●金属アレルギーを引き起こしやすくなる
お口の中の銀歯が唾液に触れると、金属の成分が溶け出して金属イオンになります。

この金属イオンが体の中のたんぱく質と結合してアレルギーの原因となるアレルゲンとなり、時間とともにこのアレルゲンが体内に蓄積され、金属アレルギーを引き起こすリスクが高まってしまいます。

 

●二次むし歯になりやすくなる
銀歯は高温になると金属が膨張し低温になると収縮しますが、歯と熱膨張係数が違うので、熱いお茶を飲んだり、冷たいアイスを食べたりしたときに、金属と歯をくっつけているセメントが剥がれ、そこから唾液が入りこんで銀歯の下が虫歯になってしまうことがあります。

 

★歯は何度も治療できないので、長持ちするセラミックがお勧め!
 「銀歯の下が虫歯になっても、また治療をやりなおせばいいじゃないか」とお考えの方もいると思います。

しかし、治療を繰り返すたびにむし歯になったところを削るので、深くなると神経を抜かなければならなくなってしまいます。

神経を抜いた歯に銀歯をかぶせてまた虫歯ができると、今度は治療ができずに抜歯になることがあります。

 

最近は保険でも強化プラスチックでできた白い歯を選べるようになりました。

しかし軟らかいため、大きく歯を削る必要があります。

また、大きな荷重がかかるとすぐに割れたり、経年変化で劣化してすり減ったり材質も不衛生になります。

すると虫歯になったり脱離したり破折したりするリスクが多いため当院ではこの材質での治療は行っておりません。

 

 当院としては身体に優しくて長持ちし、白くてきれいで劣化のないオールセラミックスの『e-max』『ジルコニア』などの治療をおすすめしています。

自費治療にはなりますが長持ちするので、長い目でみれば保険治療を繰り返すよりも生涯の歯科治療費が安くなる可能性もあります。

順番に銀歯をセラミックに付け替えていくことも可能ですので、お気軽にご相談ください。

 

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★酸蝕歯とは?
歯周病、虫歯に次ぐ第3の疾患として酸蝕症が注目を集めています。
小さい頃「コーラを飲むと歯が溶ける」と言われた経験はありませんか?

実は本当です!

私たちの歯は、食べ物や飲み物に含まれる酸に長時間触れ続けると、簡単に溶けだしてしまうのです。

 

歯を覆っているエナメル質は、体のなかで最も固い組織ですが、強い酸に触れると化学反応を起こして分解し、溶けだします。

エナメル質が溶けると、その下にある象牙質がむき出しになります。

象牙質は柔らかいので、摩擦でどんどん磨り減って行きます。

また着色しやすくなります。

 

こうした状態を放置していると、虫歯になりやすくなったり、冷たいものが滲みる知覚過敏になったり、歯のトラブルを引き起こしやすくなるのです。

現在このような酸蝕歯の罹患率は、国民のおよそ4人に1人もいると言われています。

 

★酸蝕歯は夏こそ気をつけよう
歯のエナメル質は、ph5.5以下で溶け始めます。

下の表は、普段よく口にする飲み物のpHの数値です。

 

水道水        pH値7.5   ミネラルウォーター  pH値7.0 牛乳         pH値6.8 緑茶         pH値6.3 缶コーヒー      pH値6.2 紅茶         pH値5.5 ――――――――――――――――― オレンジジュース   pH値4.1 りんごジュース    pH値3.6 ヤクルト       pH値3.5 スポーツドリンク   pH値3.5 黒酢ドリンク     pH値3.1 コーラ        pH値2.2 ミネラルウォーターのpH7が中性です。
通常は唾液の自浄作用が働いているため、PH値の低い飲み物を飲んでも、すぐにはむし歯にはなりません。

唾液には、歯の汚れを洗い流す働きと、酸を中和する働き、そして溶けた歯の再石灰化を促進する働きがあるからです。

 

しかし、長い時間をかけてちびちび甘い飲み物を飲み続けると、お口の中が酸性環境に長くさらされ、唾液による再石灰化の時間が短くなって、酸蝕歯になるリスクが高くなります。

夏は、スポーツ後の水分補給にスポーツドリンクを飲む機会が多くなります。

また、健康意識の高い人で「ビタミンドリンク」や「酢ドリンク」を日々愛飲している方も要注意です。

水分補給はなるべく水かお茶で。ジュースやスポーツドリンクを飲むときは短時間で飲み切って、飲み終わったらすぐに水で口をゆすぎましょう。

 

もしも最近やけに歯がしみたり歯ブラシをきちんとしていても歯に穴が開いていたら、それは酸蝕歯かもしれません。

お口の中の異常を感じたら歯科医院を受診して酸蝕歯かどうかチェックしてもらい、早めに治療をしましょう。

 

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