★メタボリックシンドロームと、メタボリックドミノ
 メタボリックシンドロームという言葉をよく耳にするようになりました。

脳梗塞や心筋梗塞など、動脈硬化性疾患を引き起こす人には、『肥満』『糖尿病』『高血圧』『高脂血症』などの生活習慣病を併せ持つ人が多いことが知られています。

これらの病気は偶然合併しているわけではなく、お互いに密接に関連していることがわかってきました。

そして、これらの生活習慣病が合併している状態を、『メタボリックシンドローム』と呼ぶのです。  

個々の病気は軽症の場合が多いため軽視されがちですが、2つ3つと揃うことによって悪循環となり、動脈硬化や高血圧などが加速されてしまうのです。

 

 生活習慣病の原因は、その名の通り不適切な食習慣、運動不足、喫煙、過度な飲酒、過労、ストレスなどが挙げられます。

これが毎日繰り返されることで生活習慣となり、ドミノ倒しのように様々な病気を発症し、最終的に重度の状態に至るのです。

この一連の流れのことを『メタボリックドミノ』と呼びます。

歯周病は、このドミノの最上流に位置している怖い疾患です。

 

★歯周病とメタボリックドミノの関係
 歯周病は、歯を支えている歯肉・歯槽骨などの歯周組織が歯周病菌によって破壊され、やがて歯を失ってしまう病気です。

30代以上の成人の3人に2人がかかっていると言われ、日本人が歯を失う原因の第一位です。

そんな歯周病は、2型糖尿病やメタボ・肥満など、さまざまな全身疾患を悪化させる原因になることが知られています。

肥満や糖尿病の人は、歯周病が発症・重症化しやすくなります。

また、歯周病の原因菌である歯周病菌が、食事で咀嚼するたびに血管に圧入されるため、血糖値をコントロールするインスリンの働きが悪くなり糖尿病を悪化させます。

つまり、糖尿病と歯周病は相互に影響し合いながら互いを悪化させていきます。
一度倒れ始めたドミノを止めるのが難しいように、メタボリックドミノになってしまうと途中でこの流れを止めるのは難しくなります。

メタボリックシンドロームの段階で、きちんと生活習慣病を改善しておくことが大事なのです。

 

★歯周病を予防しよう
 歯周病の予防で一番大切なのは『歯磨き』です。毎日の歯磨きを丁寧にするよう心がけましょう。

また歯垢や歯石は、どんなに頑張っても歯磨きだけで落としきることは困難です。

歯と歯の間や、歯と歯茎の間の歯垢は取れないからです。

歯科医院に定期的に通って、3か月に一度はプロの手で徹底的に歯垢と歯石を取り除きましょう。

 

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★シュガーコントロールとは?
 虫歯予防には、プラークコントロール、フッ素と食習慣が有効です。

しかし、3歳までの子供は仕上げ磨きを嫌がったり、飲み込むリスクがあるためフッ素も少量しか使用できないので、食習慣がとても重要になります。

 

 WHO(世界保健機関)は、制限すべき糖を『遊離糖』と表現しています。

聞き慣れない言葉ですが、食品や飲料の加工調理で加えられる糖のことです。

蜂蜜やシロップ、果汁や濃縮果汁などに自然に含まれる糖も含みます。

この遊離糖の摂取量を、1日の総エネルギーの10%未満に、理想的には5%未満に制限することで、生涯を通して虫歯リスクが最小限になるとしています。

 

★虫歯になりにくい習慣を身につけよう
 

①砂糖の量に注意
 W H Oが推奨する糖の摂取量の目安は、大人で1日25g以下です。

しかし、日本人は1日平均42.7gも糖分を摂取しています。

普段何気なく口にしているお菓子やジュースに、どれだけの糖が含まれているのか、下表で角砂糖(1個3.3g)に換算した量を表示しました。

コーヒーに角砂糖を入れても2個以下でしょう。

しかしコーラは17個!健康に良いと思って飲むスポーツ飲料は9.5個!習慣的に飲む人は要注意です。
 また、3歳まではジュース、乳酸菌飲料、アメ、グミ、ラムネ、チョコなどは避け、できるだけお水やお茶、むぎ茶を与えるようにしましょう。

ショートケーキ(110g)    角砂糖8個    27g
シュークリーム(70g)    角砂糖9個半    31g
あめ(2個)    角砂糖2個    6.6g
ヤクルト(1本)    角砂糖2個    6.6g

コカコーラ(500ml)        角砂糖17個    56.5g

ポカリスエット(500ml)    角砂糖9個半    31g

カゴメ野菜ジュース (200ml)    角砂糖5個    16.9g

お水、お茶、麦茶    角砂糖0個    0.0g

②食べる時間に注意
 食べ物がお口の中に長く留まるのも要注意です。

お菓子のダラダラ食いや、ジュースのダラダラ飲みをすると、口の中は常に酸性状態となり、虫歯ができやすい環境になってしまいます。
 おやつは1日2回までに。だらだらと食べずに30分以内に食べ終わるようにしてください。

 

③お菓子の種類を工夫しよう
 甘いものだけがおやつではありません。

果物やさつまいも、チーズ、煮干し、するめ、枝豆、おにぎりなど、虫歯になりにくい食材を選んで、おやつにしてあげましょう。
 しかし、お菓子は子供にとって楽しみであり、情操教育にも役立ちます。

あまり神経質になって、全て取り上げてしまうのは悲しいことです。

ご自宅でルールを決め、上手にコントロールしながら楽しみましょう!

 

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★歯は日焼けする?
→ウソ!
 4月になって段々と紫外線が増えてきました、お肌は日焼けをしますが、歯は日焼けをしませんのでご安心ください。

歯の色は加齢よって表面のエナメル質が薄くなるため、徐々に象牙質の色が透けて黄色くみえていきます。

歯の色を変えたいと思ったとき、まっ先に歯磨き粉に目を付けがちですが、歯磨き粉は歯の表面に付いた着色をとるだけで、歯の色を白するわけではありません。

歯の色が気になる方はホワイトニングで、歯そのものの色を明るくすることをお勧めいたします。

 

★唾液がないと味を感じない?
→ホント!
 食べ物の味は、舌にある『味蕾(みらい)』と呼ばれる器官に、唾液によって食べ物の味を構成している物質が溶け込むことで感じることができます。
だ液が少なくなると、味蕾へ味を構成する物質が届きにくくなります。

口の中の潤いも少なくなり、舌と口腔内や食べものがこすれて炎症を起こしたり、味蕾の働きが鈍くなったり、味蕾自体が無くなってしまったりします。

食事の際はよく噛んで、唾液の分泌を促しましょう!

 

★古代エジプトのミイラも歯周病だった?
→ホント!
 歯周病は、歯周病菌によって歯の周りの歯槽骨が破壊されていき、やがて歯が抜けてしまう恐ろしい病気です。

人類と歯周病との付き合いは大変古く、古代エジプト人よりもっと昔の、早期ネアンデルタール人にも見つかっています。
 日本人の歯を失う原因の第1位は歯周病(37%)で、「30代以上の8割が歯周病」になっているというデータがあります。

歯周病は大人だけの病気と思われていますが、子供や犬、猫も罹ります。

歯周病の予防には、毎日の丁寧な歯磨きと、歯科医院でのプロフェッショナルなケアが大切です。

大昔から続く歯周病と人類の戦いは、まだ続きそうですね…。
いっしょに頑張りましょう!

 

★印象材の材料はかまぼこと同じ?
→ホント!
 歯科医院で歯の型を取ることを、『印象を取る』と言い、型を取る材料を『印象剤』と言います。

型を取ったことがある方はお分かりかと思いますが、最初はペースト状で、時間が経つと弾力が出て固まってきます。

この印象剤には海草から作るアルギン酸という材料が使われています。

かまぼこを作るときに、すり身を固まらせるために使用される材料で、食べても安全です。
型取りが苦手な患者さまは、かまぼこの事を思い出すと少し楽になるかも?

 

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 新型コロナ対策としてのマスクの着用について、政府は、3月13日から屋内・屋外を問わず個人の判断に委ねる方針を決定しました。

これから人前でマスクを外す時間が長くなっていくと思いますが、3年間もマスクを着けて生活をしていたので、マスクをはずすのが恥ずかしく感じる方もいるかもしれませんね。

 

 歯が白くなると『レフ板効果』でお顔が明るく見え、口元も健康的に見えます。笑顔に自信をつけるため、今のうちにホワイトニングをしてはいかがでしょうか?

 

★なぜ歯が着色するの?
歯の着色の原因には、ステインによるものと、歯そのものの色によるものがあります。

 

◆ステインによる着色
コーヒーや紅茶、赤ワイン、カレーなどの飲食物や、たばこのヤニなどが原因の着色です。
歯の表面に付着した汚れなので、歯科医院でクリーニングを受ければきれいに落とすことができます。

 

◆歯そのものの色
 歯は、エナメル質、象牙質、神経という3つの構造からなっています。

エナメル質は半透明で、歯の色は象牙質の色に左右されます。

象牙質の色には肌や髪の色と同じように個人差があり、生まれつき白っぽい人もいれば黄色味を帯びた人もいます。

 

日本人は歯の表面のエナメル質が相対的に薄いため、歯が黄色く見える人が多いといわれています。

このエナメル質は加齢により次第に薄くなるので、中高年になると象牙質が透けて、黄ばんで見えてくるのです。
これを白くするにはホワイトニングが有効です。

 

★ホワイトニングの種類と仕組み
 歯科医院で行うホワイトニングには、大きくわけて2種類あります。

 

◆ホームホワイトニング…歯科医院で事前に歯型を取って専用のマスピースを制作し、患者様自身が自宅で行ってもらうホワイトニング。

白くなるのに2週間ほどかかりますが、透明感のある白さに仕上がります。自分のペースで行うことができます。

 

◆オフィスホワイトニング…歯科医院で専用の薬液と機器を用いて行うホワイトニングです。
 1回の施術でも効果が出やすいといった特徴があります。
※ただし、どちらも10ヶ月ぐらいで色が戻ってくるため、繰り返して行なう必要があります。
※当院ではホームとオフィスの両方の特徴を持ったホワイトニングを主に行っております。

 

~白くなる仕組み~
①    色素を分解する…歯科専用のホワイトニング剤に含まれる過酸化水素が歯の内部に浸透し、色素と反応し分解します。これにより、歯の黄ばみが漂白され、歯そのものの色が白くなります。

 

②    光を反射させる効果…ホワイトニング剤が歯の表面の組織構造を曇りガラス状に変化させることで、光の乱反射が発生し、黄ばみが白く見えます。

  ホワイトニングにご興味をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。

 

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 歯周病や事故で残念ながら歯を失ってしまったとき、「抜いたのは奥歯で目立たないから」「1本くらい歯がなくても不便はないから」「痛みはないから」と抜けたまま放置してしまうと、時間が経つにつれ様々なお口や体の不具合が出てしまいます。

 

◆歯並びや噛み合わせが崩れる

 歯は、空いたスペースを埋めようとする働きがあります。

歯が抜けた部分をそのままにしていると、両側の歯が傾いて倒れてきたり、反対側の歯が伸びてきて歯並びや噛み合わせが乱れ始めます。

 

◆見た目が悪くなる

 歯が抜けると歯茎が下がってきます。

また、歯並びのバランスが悪くなると、頬がこけたり、口元の皺が増えたりして、顔の見え方が変わってきます。
歯が抜けている所は、笑った時やお話をしているときに目立ちます。

そのため、あまり笑えなくなって表情が不自然になったり、口元を手で隠すような仕草も増えてきます。

 

◆胃腸に負担がかかる

 歯が抜けてしまうと噛む能力が下がるため、食べ物をうまく噛めないまま飲み込んでしまいがちになります。

そうすると胃に負担をかけ、消化不良を招きます。

きちんと栄養を吸収できなければ、免疫力が低下し、栄養不良に陥って、フレイル(虚弱)体質になっていきます。

 

◆認知症のリスクが上がる

 歯が抜けると、噛むことによる脳への刺激が減少して、認知症のリスクが高まります。

奥歯を一本失うと、なんと40%もかみ砕く力が低下し、認知症のリスクは2倍になるといわれています。

 

★歯を失ったときの治療法の比較

 

 歯を失った際には、主にインプラント、入れ歯、ブリッジの3つの治療法があります。

歯科医師と相談の上、ご自分にとって納得のいく治療を選びましょう。

 

 

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★どうして定期検診をしたほうが良いの?

 

◆どんなに丁寧に歯磨きをしても、歯垢は取り切れないから
毎食後きちんと歯磨きをされている方は多いと思います。

しかし、歯ブラシだけでは、どんなに丁寧に歯を磨いても60%しかお口の歯垢を取り除くことができません。

フロスや歯間ブラシを使っても80%〜85%程度までが限界です。

磨き残しはその人の癖によって、毎日同じところに残るため、虫歯や歯周病の原因になるのです。

自分では落としきれていない歯垢を、プロの手で定期的に落とすことで虫歯や歯周病を予防することができます。

 

◆歯周ポケットの中は、歯ブラシが届かないから
歯周ポケットが4mm以上あると、歯ブラシが届かず、自分では歯周ポケット内の汚れを落とすことができません。

歯周ポケット内の歯垢をそのままにしておくと、歯垢の中の歯周病菌が出す毒素によって、歯肉に炎症が起きます。

放っておくと歯肉の腫れが大きくなり、歯周病菌が歯を支えている組織を徐々に破壊して歯槽骨を溶かしていきます。

そして最後には歯が抜けてしまいます。

 

◆バイオフィルムは機械的な清掃器具でないと除去できないから
お口の中の汚れに『歯垢』と『バイオフィルム』があります。

『歯垢』は、食後8時間程度で、食べかすを栄養源としてできる微生物の塊のことです。

そして、歯垢が口腔内に長時間留まり、膜のようにったものが『バイオフィルム』です。
バイオフィルムは、例えば台所の排水溝についているヌルヌルのようなもの。

膜のようになって歯に付着しているバイオフィルムの中には細菌がぎっしり増殖しています。

こうなると歯科医院で専用の器具を使わないと取り除くのが難しくなります。

 

◆歯石は歯ブラシでは取れないから
自分で取りきれなかった歯垢はバイオフィルムになり、やがて歯石になります。

歯石には多くの細菌が住みつき、歯周病・むし歯・口臭の原因になります。

歯石は硬く、歯磨きでは取り除けないので、歯科医院で歯科衛生士に専用の器具を使って除去してもらう必要があります。

 

◆お口の中の異常をいち早く見つけられるから
歯周病は糖尿病やアルツハイマー型認知症の原因になります。

ウイルス感染を定期的にお口のケアを受けることで、歯周病や虫歯などの早期発見・早期治療だけでなく、全身の健康維持につながるのです。

 

★定期的に歯科医院で口腔ケアを受けよう

 

歯科医院での口腔ケアは一度受けたら終わりではなく、一般的には3か月ごとを基準に繰り返し行います。

歯ブラシでとれない歯垢は3か月経つと硬い歯石になったり、その毒性が上がるからです。

3か月に1度は定期予防歯科へ通い、虫歯や歯周病の予防をしていきましょう。

 

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★糖尿病とはどんな病気?

 

糖尿病は、血糖値を下げる働きをする『インスリン』というホルモンの分泌が少なくなったり、作用が低下したりすることで血糖値が高くなる病気です。

高血糖状態が慢性化、長期化することで血管が傷つき、将来的に心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、より重い病気(糖尿病の慢性合併症)につながる恐れがあります。

また、著しく高い血糖は、それだけで昏睡(こんすい)などをおこすことがあります。

 

糖尿病には1型と2型があり、遺伝でかかりやすい体質や、免疫の異常で発症するケース、別の病気や薬が原因で発症するケース、食べ過ぎや生活習慣から発症するケースなど、かかる原因は様々です。

特に、生活習慣が原因でかかる2型糖尿病は全体の9割以上を占め、近年増加の一途をたどっています。

なんと日本人の5~6人に1人が糖尿病か、その予備群と言われています。

 

★糖尿病と歯周病の関係

 

『歯周病は糖尿病の第6番目の合併症』と言われています。

このふたつの病気にはどのような関係があるのでしょうか?

 

歯周病は、歯肉(歯ぐき)や歯槽骨(骨)など歯を支える歯周組織が、細菌による炎症で破壊されて歯を失っていく病気です。

日本人の約80%の方がかかっているとされます。

歯周病になった歯周ポケットの中は見えませんが、歯磨きで出血するとき、炎症の大きさはとても大きくなっています。

この大きな傷口が手当されずに露出し、出血や膿が治療なしで放置され、歯周病菌が血液を介して体に流れ込んでいく、と聞くと深刻さがイメージできると思います。

血管から歯周病菌が流れ込むと、血液内に炎症性サイトカインという物質が増え、インスリンの働きを悪くし、糖尿病の血糖コントロールが難しくなって糖尿病を発症します。

歯周病は糖尿病だけでなく、多くの疾病を引き起こす怖い病気です。

 

糖尿病の患者さんは、細菌に対する抵抗力や組織の修復力が低下し、口腔内の乾燥等が生じるので、歯周病になりやすく悪化しやすくなります。

このため、糖尿病の患者さんが歯周病になると、どちらの病気も悪化していくという負のスパイラルが起きてしまいます。

 

★糖尿病予防はお口から!

 

糖尿病も歯周病も、初期は自覚症状がないため、放置してしまうことで進行します。
歯周病の予防には、かかりつけの歯科医院をもち定期的に通院することが大切です。

また、糖尿病の予防には、毎年健康診断を受けて血糖値をチェックし早期発見に努めることが大切です。
糖尿病で歯周病を発症している場合は、歯周病の治療で糖尿病が改善することが知られていますので、できるだけ早く治療を開始しましょう。

 

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★骨粗鬆症はどんな病気?

 

『骨粗鬆症』は、全身の骨強度が低下し、骨がもろくなって骨折しやすくなる病気で、日本では推定約1.000万人以上いると言われています。

骨粗鬆症になると、背中がまがる、身長が縮む、背中や腰が痛むといった症状だけでなく、骨がもろくなるため、背骨が体重を支えきれずにつぶれたり、胸骨が圧迫骨折を起こしたりします。

また、転倒した時に手をついて、手首や肩等を骨折しやすくなります。特に高齢者は、骨折から長期入院となり、寝たきりや認知症になってしまうケースもあります。

 

★骨粗鬆症と歯周病の関係

 

骨粗鬆症は女性に多い病気です。閉経により、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下し骨密度が低くなるからです。

歯を支える歯槽骨も脆くなります。

また、歯周ポケット内に炎症を引き起こす物質が作られ、歯周病が悪化しやすくなると考えられています。

 

歯周病によって歯を失うと、かむ能力が低下して、食物の消化吸収力の低下を招きます。

その結果、低栄養となり、更に骨粗鬆症を悪化させるという悪循環に陥ることもあります。
愛知学院大学短期大学部の研究で、「残っている歯の数」と「骨密度」の関係性を調べたところ、正常な骨密度の人の90%以上は歯が20本以上残っていたが、骨密度が低い人の70%は歯が20本未満しか残っていなかったことが分かりました。

また、歯周病の進行度と骨粗鬆症との関係性では、歯周病が進行しているほど、骨粗鬆症の疑いが強いと診断される人が多かったそうです。

 

★骨粗鬆症と歯周病を予防するには?

 

①カルシウム・イソフラボンを摂る
骨の強度はホルモンの影響を強く受ける事が分かっています。女性の場合、エストロゲンというホルモンが多ければ多いほど骨密度も上がります。

乳製品や大豆製品、小魚、緑黄野菜、海草など、カルシウムを沢山ふくんだ食品をしっかりとりましょう。
また、イソフラボンは、エストロゲンと同じような働きをする力があります。

納豆・豆腐・味噌・しょうゆ・豆乳・きなこ・油揚げ・厚揚げなどに含まれているので、毎日摂取しましょう。

 

②よく噛んで食べる
だ液には、口の中の細菌を洗い流してくれる自浄作用があります。よく噛んで食べることは歯周病予防に効果的です。

 

③定期的に歯の予防処置を受ける
毎日歯磨きをしていても、歯垢は完全に落としきれません。その落としきれない歯垢が歯石になり、歯肉が腫れて歯を支えている骨を溶かす『歯周病』になってしまうのです。

 

骨粗鬆症で歯を失わないために、歯科医院で定期的にプロによる歯垢歯石の除去と予防処置を受けましょう。

 

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冷たいものを食べた時や、お水で口をゆすいだりした時にキーンと歯がしみたり、歯磨きをしているときに電気が走ったように瞬間的な痛みが走る、というような症状はありませんか?

その症状は『知覚過敏』かもしれません。

知覚過敏とは、正しくは象牙質知覚過敏症といいます。

 

★知覚過敏とは?
歯の一番外側にあたる部分は、『エナメル質』という人体で最も固い組織で覆われています。

その下にあって、大切な歯髄(神経)を取り囲んでいるのが、象牙質です。

この象牙質には、象牙細管という無数の細い管があり、神経まで直接到達しています。

そのため、象牙質に刺激が加わるとすぐに神経に伝わって、瞬間的な痛みを感じるのです。

 

本来は、歯のエナメル質が歯を被って鎧の役割をして守っており、歯の根っこにあたる象牙質は歯ぐきに隠れているので、象牙細管が露出することはありません。

しかし、歯ぐきが痩せて象牙質が露出したり、むし歯になって象牙質まで穴が達してしまうと、露出した象牙細管を通って神経に刺激が伝わり、「しみる」「痛い」という症状を感じてしまうのです。

 

★知覚過敏の原因は?
知覚過敏は、歯周病や加齢による歯肉の退縮や、強いブラッシングによる歯磨きや歯ぎしり、歯の食いしばりなどによる歯と歯肉へのダメージから起こります。

歯磨きの時に、研磨剤入りの歯磨き粉を使って強い力でゴシゴシ磨きを繰り返していると、歯の表面のエナメル質が薄くなり、象牙質から「熱い」「冷たい」などの刺激が伝わりやすくなるため、しみる症状が出てきます。

また、歯肉が退縮して歯根部分の象牙質が露出してくると、刺激を受けやすくなって知覚過敏の症状が出る場合もあります。

歯ぎしりや歯を食いしばるクセがある場合も、顎の大きな咬合力によって歯と歯肉に負担をかけるので、歯の表面に亀裂ができたり、歯肉が退縮したりして象牙質を露出させ、知覚過敏の症状がでてきます。

 

★知覚過敏を防ぐには?
知覚過敏の状態を放置すると、食べ物をしっかり噛むことができず食事が楽しめません。

さらに噛み方が変わり、顎の筋肉の付き方や顔の輪郭まで変わってしまう可能性もあります。
知覚過敏を防ぐには毎日の正しい歯磨きが大切です。

歯ブラシは硬いものを使わず過剰な力をかけず、ていねいな細かい動きを心がけるようにしましょう。

また、歯ぎしりや食いしばりがある人は知覚過敏用の歯磨き粉を使ったり正しい歯ブラシができていてもしみるのが改善されません。

歯科医院で歯ぎしり防止用の『マウスピース』を作って毎日つけて寝るようにしましょう。

 

歯がしみるなど少しでも違和感がある場合は、早めに歯科医院にご相談ください。

 

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9月1日は防災の日。関東大震災があった日ですね。

日本では、地震や水害、台風など、いつどこで誰が災害にあってもおかしくありません。

災害発生時、電気やガス、水道をはじめとしたライフラインが止まってしまった場合に備えて、水や食料、カセットコンロなどを備えていらっしゃる方は多いと思います。

ですが、歯ブラシや液体歯磨きなど、オーラルグッズはきちんと揃えていますか?

 

★「お口」は感染症の入り口!?

 

災害時、多くの人が同じ空間に集まって生活する避難所では、飛沫感染や空気感染による感染症の拡大リスクが高まります。

阪神淡路大震災では多くの震災関連死の原因が肺炎でした。

災害から避難することができても、避難所などで歯みがきや入れ歯の清掃などの口腔ケアが十分にできない場合、口腔衛生状態の悪化から身体全体に悪影響が及ぶ場合があります。
特に危険な病気が『誤嚥性肺炎』です。

これは、誤って飲み込んだ飲食物や唾液が気管に入ってしまったときに(誤嚥)、口の中で繁殖した細菌が一緒に肺に入ってしまい、発症する肺炎です。

高齢者は眠っているときにも唾液が気管のなかに流れ込むことが多く、避難生活の中でもオーラルケアを続ける必要があります。

口腔内を清潔に保つことで虫歯や歯周病だけでなく、誤嚥性肺炎も予防できるのです。

 

★準備リスト

 

避難の際に、バックに入れたかどうか確認しましょう。

 

□ 入れ歯:慌てて忘れてしまい、避難所で食事が出来ず、低栄養になって衰弱するケースが多いので必ず確認しましょう。
 

□ 歯ブラシ・デンタルフロス:必ず新しいものを数本、防災バッグに入れておきましょう。また普段使用しているサイズの歯間ブラシも用意しておきましょう。
 

□ 歯磨き粉・ペースト:認知症の高齢者は味が変わると受付けないことがあるので、いつも使用しているのと同じ物がお勧めです。
 

□ マウスウォッシュ・液体歯磨き:リステリンやモンダミン、コンクールなど、殺菌剤の入ったものは、うがいをすることで水が使えなくてもお口を清潔に保てます。
 

□ 入れ歯ケース・洗浄剤:入れ歯を使用している人は、防災バックに入れておきましょう。
 

□ 口腔用や入れ歯用の洗浄シート:水がないときに便利です。

 

★日頃からのケアが大切です

 

災害時は、突然歯のトラブルが起きても、すぐには治療ができません。

歯科医院も長期で休診となります。また災害時にはお口のケアは後回しになりがちです。

そしてそのようなときに限って、歯が痛くなったり、歯ぐきや頬が腫れたりして大変なことになってしまいます。
そうならないように日頃から歯科医院で定期検診やクリーニングを受け、口腔内の細菌を増やさないように心がけましょう。

また、虫歯や歯周病などの歯の治療をきちんと済ませておきましょう。

 

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