春のはじめ、4月5日に、札幌で講演の機会がありました。
「JRタワーおとな大学」
札幌駅に隣接したJRタワー プラニスホールでのイベントで、おかげさまで多くの方の応募をいただいたそうです。お見えいただけなかった方々には、心よりお詫び申し上げます。
演題は「北海道を舞台に広がる物語」です。
70分という時間をもらったので、前半は、私の思うキーワード
空
雪
開拓の歴史
外国からの異文化
自然に感化する心とからだ
などについて話し、
後半はHTBの戸島龍太郎さん、森さやかさんにもご出演をお願いし、朗読をしてもらいながら、話しました。
BGMには、若い日に私がプロデュースした、ロックの名曲ばかりをピアノアレンジだけで弾いてもらった三枚のアルバム「優しい夜に」などを流し、また青山卓矢さんがこれまで撮られてきた北海道の写真を大きくモニターに映しながらの会となりました。
森さんの澄んだお声で読んでもらったのは、渡辺淳一さんが札幌を舞台に描かれた『リラ冷えの街』。素敵だったな。明治期に北海道に取り入れられたリラ、そのリラの花の季節に始まり、次のリラの季節に終わる物語です。主人公は、泥炭を研究しています。
戸島さんには、小樽を舞台に伊藤整さんが描かれた『青春』の一節を。
太いお声が、信彦さんそのものでしたね。亡命ロシア人たちがいた、昭和初期の小樽の街の様子、坂道を歩く若い人たちのガラスのような心が伝わる、私の愛読書です。
またお二人には掛け合いで、私の作品『大沼ワルツ』と、函館が舞台の『尋ね人』も読んでいただきました。
この日、私は張り切って久しぶりにドレスを着ました。
だけど、足は組んじゃってるし、頭には老眼鏡だ。
いつも、反省。
やっぱり、札幌はいいな。