朝早く起きて、出勤前に彼女のうちまで車で送った。
昨晩はお互い青春の1ページを語り合い楽しかったよといって
別れた。

お昼前、わたしが働いている店の同僚からさっき女の人から
僕に渡してほしいという物を受け取った。
開けてみると私のためにつくってくれたお昼のお弁当だった。

「きのうはどうもありがとう、お礼に。。。真O子」
もう、なんと言っていいか。天にも昇る思い。

さっそく、開けてみる。いままでで見たことのないような豪華で
彩りのあるおべんとう。小細工もされていてすごい手の入れよう。
紅さけの焼いた切り身、玉子焼き、サラダ、お肉も少々。
愛情も十分伝わった。
ほんとうにおいしいかった。一生懸命作ってくれたのだなあ。
はっきり言って、やられました。あの味で私は彼女に落とされました。

やはり人間、外見からは判断できないこともいっぱいあるし。
化粧もしない、すっぴん女なのになにか赤い糸で結ばれた縁を感じた。
よく見ると、大学時代の彼女の雰囲気とそっくりだし・・・・

本当に顔も似ている。もう一度、神様が私にチャンスをくれたかもしれないと
一人で苦笑いをした。
でも、彼女はぼくのことをどう思っているのか、私もまだ、恋愛感情は
わかないし・・・
二晩、同じ部屋にいたのになんにもなかったし
これっていったいなんなの?

彼女は神様が与えてくれた魔性の女かもしれないな。

続く。