野球をしていて一番に困ったことが私の手が小さく、なおかつ
指が短いためにボールがうまく握れなかったことだ。
指が短いとうまくボールの縫い目に指がひっかからずスナップもきかせにくい。
スピンもかからないのである。

エジプトのクレオパトラの鼻がもう少し低ければ世界の歴史は変わってた
だろう、の逆ではないにしろ私の手が大きかったら、プロ野球選手になっていたかは
もちろん、疑問ではある。

それにしても親をこのときばかりは恨んだものだ。
なにしろ、女の子とくらべても変わらない。
親指から小指までが20cm。中指の長さが8cm。

でも、これをカバーするために腕力、握力、肩の強さを自分できたえた。


もうひとつ。ギターを弾いていても右手のストロークは指が短くても
かまわないが左手のコードを押さえるのには大変苦労した。
特に、『F』のコードのように人差し指をバーにあてるやつ。
2,3年前、人気ロックの筋肉少女隊のギタリストのKさんの指をみせてもらったら
ものすごくいい指してた。うん、納得。

当時、自分が打ち込んでたギターや野球にこの小さい手のおかげで
負い目、引け目を感じた。
そのコンプレックスにも悩んだ、悩んだ。
でも今になって思うと日常生活に支障をきたすものでもないし
別にギタリストや野球選手になろうとは思ってなかったわけだし・・・

もし、手が大きかったら、クレオパトラのように世界を動かせますか?
もし、手が大きかったら、大きな夢をつかむことができますか?
愚問である。