福島県のお施主様より、ご両親の夫婦墓(五輪塔)のご依頼を頂きました。
なぜ遠く離れた三重県の弊社に?と思い、
弊社を知って頂いた経緯を教えていただきました。
お施主様のお家は昔から代々続いてこられたということで、
ご両親の為に少しでも美しい物を作りたいという思い、
そしてそれを手仕事で出来る会社(人)を探しておられたとの事でした。
福島県、茨城県のそれぞれの石屋さん、
また伝統を受け継いでいそうな京都府の石屋さんを
何年もお探しになられたと聞かせて頂きました。
そのような中で見つかったのが弊社でした。
(ありがたや~ありがたや~)
お施主様の大切な思いを形にするために
毎日コツコツと石を叩いて形にしています。
真四角の原石から少しずつ少しずつ
現在は、石屋として本来持っているべき技能(石を加工する事)を
ほとんどの石屋さんが持っていないのが現状で、ほとんどの石屋さんは
「石売りや」になってしまいました。
石屋はものづくり、作って納める。
本来はそれだったはずです。
しかし近年は中国加工の価格に押され、
日本の職人は減少、高齢化、寺社・仏閣内にも中国製品があふれています。
非常に悲しい現状だと私は思います。
弊社は、こんな時代でも原点を忘れず、石屋としてのプライドを持ち、
少しでも役に立てる石屋をめざしています。
後世に残してもらえる石造物を少しでも多く作りたいと思っています。
製作をご依頼いただいた五輪塔もまさしくそのもので、
後世に恥じないものにする。
そして心を込めて手で叩く。
お施主様の思いと石工のプライドが詰まった五輪塔。
製作時間はかかりますが、必ず喜んでいただけるものを
作り上げたいと思います。