昨年の本屋大賞の予想から、ブログが止まってました。

つまりそれは、「読書が止まって」いました。


今年のノミネート作が発表された時に、「ゲッ!」と思ったのは記憶に新しいところ、それもそのはず、ノミネート作を「1冊も持っていなかった」のです。


例年3冊くらいは積読していたとしても持っていたのですが、まさかの0冊。

大賞発表までその期間は2ヶ月ほどですがなんとか10冊そろえようとして、6冊まで手元に来ました。


僕の今年のノミネートの予想としては、


問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい/早見和真

チョコレート・ピース/青山美智子

成瀬は都を駆け抜ける/宮島未奈

(敬称略)


の3作は入ったと思っていました。



問題。と成瀬は今でも積読中ですが、話題からいくと入るだろうと。

ところが入らなかった。

「なんで!?」と思っていましたが、すでに読んだ4冊が答えかなと。


熟柿/佐藤正午

PRIZE/村山由佳

探偵小石は恋しない/森バジル

殺し屋の営業術/野宮有

(敬称略)



この4冊を読み終えて、レベルの高さを感じました。

前出の3冊は話題性そして、レビューからしても絶対に素晴らしい作品なんです。

ただ、それを超えた作品が集結したのだと思わざるを得ません。


以前書きましたが、僕は本が好きなのであって、読書は好きではありません。

ですが、こんだけレベル高いものが集結すると・・・読んじゃいますよね。

さて、第1位は「カフネ」だろうと予想しました。

作品的には、僕の中では嫌な文面の作品でした。

なんかこう暗めの雰囲気が少しあるようにも思いましたし、ちょっと重いかなー?と思いながら読んでました。

ただ、読んでいるとものすごくのめりこみました。

 

法務局に勤める薫子には溺愛する弟がいたのですが、その弟が急死して、その弟の遺言書から、元恋人のせつなと会うところから話が始まります。

で、このせつなが嫌な感じだったし、なんか弟が亡くなったところから始まってるもんだから、もう無理~って思い始めたんですよ、実は。

ところが、このせつなの性格は、話が進むときちんとわかるようになりますし、めっちゃいい人だということもわかります。

そしてなんだかんだ言いながら、薫子と仲良くなっていきますし、気が付いたら話にどっぷりと浸かっていました。

 

泣けるわけでもありません。

ほっこりするか?というとほっこりもしません。

でも、この二人の関係が読者側からするととても心地が良くて、なんかいいな~って思っていたら読了していました。

 

典型的なヒューマンドラマだと思いますが、どこかに偏ったテーマがあるかというとそうでもないですし、僕が本屋さんなら、読んでみてくださいって言ってしまいそうです。

 

文面は好きではありません。

でも、作品はめっちゃ好きです。

他の作品と比べると、本当に僅差だと思います。

 



神奈川県在住の母と息子の話です。

息子の航太郎はリトルリーグで活躍し、神奈川県の名門高校で野球をするかと思ったら、縁もゆかりもない大阪の新興校で野球をすることを決意し、親子ともども大阪へ。

そして、そんな航太郎を寮に預けながら、自分も大阪で保護者会の一員として奮闘していく。

ざくっと言えば、そんな話です。

 

めちゃくちゃいい話で、早見先生は「あの本、読みました?」の中で「自分の亡くなった母親と対話をしながら書いた、そんな作品です」と話されてました。

 

いや、ほぼすべては最初の10ページに描かれています。

あれがすべてだと僕は思っています。

その10ページがあるから、あとの話がぜんぶ頭に入ってきます。

強烈なイメージが頭の中に浮かんできます。

 

あと、出てくる最強の学校・山藤はきっとあの学校がモチーフなのかな?と思いますし、実は、航太郎の通う希望学園も元女子高で共学に変わって野球部ができて強豪・・・といえば、実は大阪のあの学校なんですね。

そう、この2つの学校は、今や大阪を代表するあの2校なんじゃないかな?と思っています。

違っていたらすみません(汗)

 

「高校野球」というテーマを考えなければ、この作品は大賞を獲ると思います。

ただ、「高校野球」というテーマがあるので、どうだろう?という疑問が残ります。

疑問があるからこの順位予想です。

 

それでも唯一なんです。

泣けた作品は、これだけです。




 

さて、第3位ですね。

この作品はちまたでは「最初はめっちゃおもしろい、でも徐々にシリアスになっていく・・・」と専らの評判でした。

そう聞いたら、なんか、後半面白くないんかな?って思ってたんですけど、後半もしっかりと楽しませてもらいました。

 

クラスの人気者「山田」が夏休みが終わる直前に交通事故で亡くなった。

この山田があまりにも2-Eが好きすぎて、もっとみんなとしゃべりたいと思っていたら、教室のスピーカーに憑依したというところから始まります。

クラスメイトと山田は本当に仲が良くて、各章楽しませてもらいました。

ただ、年数が経った時の描写がきっちり描かれていて、そうなるよなーと共感できることもたくさんありました。

 

万人にうける作品だと思いますし、大賞を獲ってもおかしくないと思います。

ただ、僕が引っ掛かったのは、この作品は「男子校」なんですよね。

男子校のネタをどれだけ受け入れてもらえるかがカギだと思います。





恋人からプロポーズされた翌日に、その恋人が盗撮の疑いで逮捕される・・・

そんな衝撃的なところから物語は始まります。

前半は新夏の物語、後半は恋人啓久の物語です。

 

一穂先生の「光のとこにいてね」を読んだとき、実はきちんとしっかりと読んでなかったんですね。

読了はしましたけど、途中ですこし中断期間を作ってしまったんですよ。

それを教訓にして、しっかり読もうと思い、しっかり読みました。

でも、一穂先生の作品を読むのはこれで3作目なんですけど、「光の~」もそうですし、この作品も、結構つらい場面が多くって。

なんでそんな場面を設定するの?って思うくらいです。

 

今回の作品については、実際にありえるシチュエーションなんですよね。

まさか恋人がそんなことをするなんてって思うじゃないですか。

でも、実際起こってしまった。

この作中では罪を認めてしまってるんですけど、実際には冤罪だったりとかもあるわけじゃないですか。

そういったことも考えましたし、心理的な部分の描写が複雑でしたが、すごく的を得ているというか。

恋愛小説に位置付けられていますが、すごく社会的な部分についても考えさせられたなと思いますし、ただの恋愛小説ではなかったなという印象です。

 

トータルとして、上位にきておかしくない作品です。

ただ、強いて言うなら、恋愛小説を読まない人は手を出さないかもしれないというのがこの順位予想です。

でも、読んでほしいですけどね。