登校中の子どもを守る法改正 | 谷博之オフィシャルブログ「やまこえ谷声」Powered by Ameba

登校中の子どもを守る法改正

昨年1年間で69人の小学生が交通事故で命を落としています。
10年前は175人でした。

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栃木県鹿沼市で6人の小学生が亡くなったあの痛ましい交通事故を
覚えていますか?2011年4月のことです。登校中の児童の列に
突っ込んだクレーン車の運転手は、医師からの再三の忠告を無視し、
運転中にてんかんで意識を失っていました。

私は二度とこのような悲惨な事故を起こさせまいとするご遺族から
の相談を受け、同年11月から関係省庁、関係患者団体等との意見
交換を開始。この問題は、病気や障害を持つ方の社会参加をいかに
実現するかという側面もあり、十分な合意形成をスピード感をもっ
てとりくむ必要がありました。そこで民主党内でもご遺族や関係団
体のヒアリング、関係部門間の議論を精力的に行い、刑法と道交法
の改正の提言をとりまとめました。

他方、法務大臣政務官として省内で検討を指示。12年8月に法務
副大臣として累計20万人分の署名を受け取るや9月には法制審議
会に刑法改正を諮問。道交法を所管する国家公安委員会にも福田衆
院議員・松井県会議員と共に遺族の訴えを届けました。↓提出資料
http://www.npa.go.jp/koutsuu/menkyo4/izokukai_siryo.pdf

衆院総選挙で政権交代はありましたが、超党派の議員連盟の協力も
とりつけ、この国会に両法案が提出されたのです。

・運転免許の病状虚偽申告への罰則新設を柱とする道交法改正案
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/183/meisai/m18303183042.htm

・自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律案
http://www.moj.go.jp/keiji1/keiji12_00074.html

そして本日6月7日、道交法改正案が衆院本会議で可決成立。私は
ご遺族と子どもたちの遺影とともにこの本会議を傍聴、万感の思い
が胸にこみ上げてきました。他方、病気や障害を持つ方の社会参加
促進の観点も踏まえ、以下の附帯決議も両院で決議されています。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/current/f063_051601.pdf

罰則は約1年の周知期間を経て、来年施行される予定です。記者会
見で「患者が自分の命を大切にし、被害者にならないよう、そして
差別をなくす法律として運用してほしい」との遺族の言葉が印象的
でした。一方で、刑法から悪質な交通犯罪を抜き出して重罰化する
新法は、安倍政権になって優先順位が低くなり国会提出が大幅に遅
れたため、今国会での審議の目途が立っていません。

政権の座を譲っても、政策は譲れません。なんとしても夏の参院選
挙で勝ち残り、秋の臨時国会での法案成立を実現したいと思います。


衆参の審議内容速記録、附帯決議、まとめました。

http://www.tani-hiroyuki.com/report.htm