指先の、皮膚や爪や、下手すりゃ骨までもが、
変形するほど、コントラバスを弾く。
弾きたおす。
その荒行を通過したコントラバス奏者は、
必然的に、
指先、吸盤か?ってほど、
カエルになっている。
いや、カエルの指先を持っている。
ケロケロ・フィンガーを。

日常、コントラバスの太く硬い弦を、指で押さえているうちに、
変形するのだ、カエル指に。ケロケロに。

そんな指に、そのケロケロ・レベルに、
なりたいもんだが。
これが、なかなかどうして。
未だになれてないな、ケロケロ・フィンガーには。
路傍のたり記