3月教室便り | ピアソラの蜜柑

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オレンジの街での生活

3月教室便り 33号

 

今年の冬はなんだか寒かったですねー。

でも冷たい風もなくよく晴れていた今日、庭の枯葉の掃除をしていたら下からクロッカスや

チューリップが元気一杯のかわいらしい芽を出していて、2本ある梅の木を見上げたら

いつの間にか蕾が膨らんでいてひとつふたつ花が咲いていました。

(そっか~、やっと冬が終わったんだなぁ・・・)と思い、なんだか優しい気持ちになりました。

 

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今回は「ぬりえ」のお話です。

 

アトリエオリーブではその日の課題を合格した子達はおうちに帰るまでの時間に

紙粘土をやったり、自分の好きな絵を描いたり、工作をしたり絵本を読んだり

各自好きなことを自由にやっているのですが、

その中でももう何年も続いているブームが「ぬりえ」です。

 

小さい子達は簡単なぬりえをやっていますが少し大きい子達は

「大人の塗り絵」を何週間もかけて丁寧に丁寧に仕上げています。

 

落ち着きのない子がぬりえを始めるとすっと人が変わったように集中して

黙々とやっていたり完成した時の達成感を感じている満足そうな表情を

毎週間近で見ているので間違いなくいいことは分かっていたのですが

具体的にどういった効果があるのかをちょっと調べてみました。

 

白いぬりえをぽんっ!と目の前に置いてから

「はじめー!」となって脳が働き始める順番です↓

 

1・後頭葉→じっくりと塗り絵を見てどういう絵なのかを認識。

2・側頭葉→過去に見た形・色を参考にしようと記憶保存場所、側頭葉にアクセス。

3・頭頂葉→どこに何が書かれているかをチェック。構図を覚える。

4・前頭葉→それらの絵の情報が前頭葉に送られる。

5・前頭連合野→情報を元にどう塗り進めていくかプランを立てる。

6・運動野→プランに従って、手を動かし、色塗り作業を進める。

 

そして塗り始めて30秒後には、もう脳の活性化が始まるそうです。

特に頭を使うイメージがない「ぬりえ」ですが、実は脳全体を使う作業であることが

脳波を測定した実験で明らかになったそうです。

 

ぬりえは「どの色を塗ろうかな?」と考える作業(副交感神経優位)と、

それをきれいに塗る為に手先を動かす作業(交感神経優位)を繰り返します。

それが脳へ刺激を与え、子供の神経が自然と整い落ち着くのだそうです。

そしてぬりえに集中している子は線からはみ出さないようにきれいに塗ろうと真剣に取り組み

その間、子供の呼吸は深くゆっくりしたものになるそうです。(←うん!確かにっ!)

 

(あーなるほどねー!)と納得してしまう事柄ばかり。

本当にぬりえをしている子達を見ているとこんな感じなんですよ。

 

ただ一つ、ぬりえをしている子達がよく言うのが「見本がないと色が分からない。」ということ。

私が毎回しつこく子供達によく言うことは

「りんごは赤じゃなくてもいいんだよ。普通に赤で塗ってたらみんな一緒で全然おもしろくないじゃん。

自分がいいと思う色でぬってみ、ここからが○○ちゃんのセンスの見せ所だよっ!」

とハッパをかけます(笑)

 

できるだけ平凡な常識にとらわれず自由な発想力と表現力を伸ばしてあげたいなぁ~

と思っているのでもしお子さんが「紫のりんご」の絵を持って帰ってきたら

「りんごは赤でしょ!」じゃなくて

「紫のりんごなんて誰も思いつかないよーすごいねー!」と褒めてあげて下さい。

 

それでは今年度もアトリエオリーブが無事に楽しく1年を過ごせたことに

子供達&保護者の皆様へ感謝の気持ちを込めて、ありがとうございました!

 

それでは3月も笑顔でよろしくお願いいたします!            

 

ミズエ