罰金 | ピアソラの蜜柑

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オレンジの街での生活

今日、午前中家にいるとドアのチャイムが鳴ってインターフォンごしに

「郵便で~す。」

といつもの郵便配達のおっさんの声が聞こえました。

ドアを開けると案の定、いつものおっさん。

郵・「おはよう!アルバロ・ブランコさんに書き留めが来てるねー。
   ん、今、いない?それじゃあ、奥さんサインして。」

ミ・「了解、了解。」

と、私は何の疑問もはさまず差し出されたペンをとりサインしようとすると郵便配達のおっさん、

「ん?あっ!ちょっと待ってっ!」

とアルバロ男爵宛の書き留めを私から取りあげて半分開き、光に当ててなにやら中身を覗き見しています。



郵・「あー、余計なお世話かもしれないけど、
   コレねぇーどうも罰金請求だからサインしない方がいいかもよ・・・。」


ミ・「なーにー!?罰金~?」



郵・「んーちょっと待ってね。」

と、おっさんは更に書き留めを光に当てて透かし目を皿のように細めてんんんーと確認します。

郵便配達夫はこんなことをしていいのか・・・?

と心の中で疑問に思いつつも中身の確認作業は続きます。



郵・「やっぱ罰金請求だね、ログローニョから。300ユーロ。」



ミ・「さんびゃくユーロぉ~!?」



300ユーロといえば私達にとっては大金です。
約5万円ですから。
ただでさえ物入りなこの時期に・・・。



郵・「これ今サインしちゃうと何日か以内に絶対払わなくちゃいけなくなるから、
   サインしないで宛先に該当者が見つかりませんでした、てことに取りあえずしとくから
   後で旦那さんと相談して引き取りに行くか、行かないか、決めた方がいいかも。
   サインしちゃうと後でダンナさんに怒られるかもよ・・・。」



どうやら郵便配達夫はあくまで小市民の味方のようです。

ミ・「それはどうもご親切に・・・。それにしてもな、なんの罰金っ!?」

郵・「「そこまではちょっと見えないな。ま、グッドラック!」

と郵便配達のおっさんは同情のまなざしを私に向け去っていきました。

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それにしてもログローニョで300ユーロの罰金。

一体ヤツは何をしでかしたのか・・・?

しばらくしてショックから覚めるとふつふつと怒りが沸いてきます。

飲酒運転?ケンカ?スピード違反?家賃滞納?電話代未払い?もしくは電気代?水道代?ガス代?

(罰金2に続く・・・)

ミズエ