<10月6日・金曜日>
これでもかっ!これでもかっ!というくらい美食飽食の日々は続きます。
この頃は既にもう胃を中心に一日のプランを立て、
何よりもまず胃の調子を整えることが一番の課題となっていました。
この日、午前中はプールで新陳代謝を促進させ、胃を昼食に向けて完璧な状態にもっていきます。
この日はグルメ・アントニアが教えてくれた最後のレストラン「ネプトゥーノ」に予約をして向かいます。
このレストラン、外観はごく普通です。
安っぽくはありませんが特別センスがいいわけでもなく私達は一瞬
「え?ここ?」という感じでした。
なのであえて海の見えるテラス席に座ることにしました。
すると間違いない笑顔の客扱いのプロといった感じの支配人が挨拶に出てきて
短いけれど好印象な会話をした後、
魚希望の私達に「今朝あがった魚」をワゴンにゴロゴロ転がせて持ってきてくれました。
するといるいる!
まだ目もさほど濁っていない艶のある今にもピチピチ跳ねそうな何種類もの魚がいます。
その中から気に入った魚を選びます。
隣のワゴンには山盛りの貝類にエビ類。
前菜に「ベルベレッチョ」という貝を選びました。
当然今日は白ワインでいきます。
トマトとアボガドとゆで卵のサラダ。
メインの魚。
ニンニクのみじん切りと少量のイタリンパセリの香りがふわりとして絶品です。
焼きたてでまだじゅくじゅくしている白い肉にレモンをきゅっっと絞っていただきます。
す、す、すばらしい・・・。
さすがアントニオ推薦なだけはあります。
平凡な外観、平凡な調理方法、平凡なメニューなのに味だけは抜群です。
やはりこれが調理人の腕と素材の厳選さの賜物なのでしょう。
ちなみにグルメ・アントニオは最近レストラン専用のカーナビを編集しているそうです。
その後、おなじみのビーチでのカクテルタイム。
その後、夜に備えてプールでたっぷり昼寝をした後に
この夏一度も出番のなかったアニエス・ベーのお気に入りのワンピースに着替えて出陣しました。
少し前から目を付けていた生演奏のアイリッシュバーです。
海に突き出したオープン窓の2階にあるアイリッシュバーはイギリス人、アイルランド人だらけで
既にアイリッシュ独特の切ない震えるようないい声の男性歌手とお客さんが一体化しつつある熱気を感じます。
最後の夜ということでストレートのテキーラに塩とレモンをもらいます。
涙の出そうな切ないダニーボーイを聴きながら
塩をぺろりと舐めレモンをぎゅっと齧りテキーラをキュッっと流し込む
塩をぺろりと舐めレモンをぎゅっと齧りテキーラをキュッっと流し込む
塩をぺろりと舐めレモンをぎゅっと齧りテキーラをキュッっと流し込む
そのうち時間の経過とともに
しおをぺるりと舐めれもんをぐうとかじりてきーらをくううううとながしこむ
すおをるるるとなめなめれむんをぎゅーとかじかじテキ~~ラをぐびとやる
に変化します。
この動作を幾度繰り返したことか・・・・・・・・・・・・。
夜の海に光る月、波の音、潮風の香り、心地よいざわめき、やわらかい発音のクイーンズ・イングリッシュ、
そして哀愁漂うアイリッシュ音楽・・・。
ああもうどうにでもなれっ!
この一瞬が永遠に続くことを祈りながら
3㌔増+二日酔い死へのダイブへの滑走速度はとうとうマックスに達しました。
(地上の楽園最終章に続く・・・)
ミズエ



